紀元前50万年,太陽系から50光年離れた星域で中性子星が誕生した。超新星爆発の恐るべきエネルギーによって,秒速30キロ,すなわち一万年に一光年というかなりな固有運動を与えられた中性子星は,一路近くの隣人,太陽系へと向かったのである……。そして2049年,探査宇宙船セントジョージ号は,<竜の卵>と名づけられたこの中性子星の周回軌道に乗り,観測を開始しようとしていた。だが,直径20キロにみたぬこの中性子星上に,まさか知的生物が存在していようとは!? 最新の科学理論を駆使して,人類と中性子星人とのファースト・コンタクトを描く,ハードSFファン待望の書!
◆星雲賞海外長編部門(1983年)受賞