フィリップ・K・ディック『パーキー・パットの日々』

My favorite 99 books

ディック傑作集〈1〉パーキー・パットの日々 (ハヤカワ文庫SF)

『パーキー・パットの日々』The Best of Philip K. Dick, 1977
浅倉久志ほか訳 ハヤカワ文庫SF 1991
火星人との戦争で人類はかつての豊かな生活を奪われた。地下シェルターに暮らすカリフォルニア地区の住民に残された楽しみといえば、パーキー・パットという女の子の人形と古き良き時代の町の模型を使うシミュレーション・ゲームだけ。そんなある日、オークランド地区ではパットよりずっと成熟した女性人形を使っているという噂が……。表題作ほか、処女短篇「ウーブ身重く横たわる」など鬼才ディックの傑作短篇10篇を収録。


Bibliography

1955

Solar Lottery

偶然世界 (ハヤカワ文庫 SF テ 1-2)

「太陽クイズ」小尾芙佐訳 ハヤカワSFシリーズ 1968
「偶然世界」小尾芙佐訳 ハヤカワ文庫SF 1977
執政庁の最高権力者ベリックが失脚した! しかし、彼に失策があったわけではない。ボトルと呼ばれる権力転位装置の無作為的な働きがそれを決定したのだ。かわって選ばれたのは無級者のカートライト――ボトルの抽選により、こんどは彼が60億の人々の中から選ばれたのである。だが無級者にとっては、この幸運は同時に凶運でもあった。なぜなら、無級者の手から権力をもぎとらんと刺客がさしむけられ、彼らは執政庁へと……。一見アクション・スリラー風のプロットを土台に、現代物質世界の背後に隠れた真実を鋭く描きだした鬼才ディックの処女長篇!

A Handfull of Darkness*

1956

The World Jones Made

ジョーンズの世界 (創元推理文庫)

「ジョーンズの世界」白石朗訳 創元推理文庫 1990
保安警察の捜査官がカーニヴァルで出会った奇妙な占い師。“個人の占お断り”――つまり人類の未来だけを占うという、この男がジョーンズだった。一年先までを完壁に予知できる超能力者である。世界政府は彼を即刻監視下におくが、やがて彼の元に人々は集い、政府を脅かす組織にまで発展する。一方、太陽系には〈漂流者〉と呼ばれる謎の物体が飛来していた。ディック50年代の名編。

The Man Who Japed

いたずらの問題 (創元SF文庫)

「いたずらの問題」
大森望訳 創元SF文庫 1992
高度に道徳的な思想に支配され、近隣同士の相互監視体制までもがゆきとどいた近未来社会。とある調査代理店の青年社長アレンは、ある夜、自分自身にも理解できない衝動にかられ、この世界の偉人ストレイター大佐の銅像を密かに破壊するという"いたずら"に及ぶ。この事件は世界に波紋を広げるが、一方彼の周囲にも…。独特の筆でディストピアを描く、ディック本邦初訳長編。


1957

The Cosmic Puppets

宇宙の操り人形 (ちくま文庫)

「宇宙の操り人形」仁賀克雄訳 朝日ソノラマ(ソノラマ文庫海外シリーズ) 1984/仁賀克雄訳 ちくま文庫 1992
ある日故郷へ戻ってみると、そこは街並も住民も見覚えのない見知らぬ街になっていた。いまいる自分は一体何者なのだ?――光の神と闇の神の対決に巻き込まれた男を描いたファンタジー長編の表題作。そのほか、「奇妙なエデン」(本邦初訳)、「地球乗っ取り計画」など、初期の短編三作を併録。
The Cosmi Puppets 「宇宙の操り人形」/Project; EARTH 「地球乗っ取り計画」/A Surface Raid 「地底からの侵略」/Strange Eden 「奇妙なエデン」


Eye in the Sky

虚空の眼 (創元推理文庫)

「宇宙の眼」中田耕治訳 ハヤカワ・ファンタジィ 1959
「虚空の眼」中田耕治訳 早川書房(世界SF全集18) 1970
「虚空の眼」大滝啓裕訳 サンリオSF文庫 1986/創元推理文庫 1991
カリフォルニア州に建造された巨大な陽子ビーム偏向装置が突如暴走事故を起こし、八人の男女がまきぞえとなった。その一人、ジャック・ハミルトンは、ほどなく病院で意識を取り戻す。身体には何の異状もなかった。だが、そこは彼が知っている現実世界とは違った、奇怪な宗教に支配される世界だったのだ。八人はもとの世界に帰る方法を探り始めるが……。高名な傑作初期長編。

The Variable Man and Other Stories*

1959

Time Out of Joint

時は乱れて (サンリオSF文庫)

「時は乱れて」山田和子訳 サンリオSF文庫 1987
男の名はレイグル・ガム。独身、46歳。アメリカの一地方都市で、この男のことを知らぬものはいない。新聞の懸賞クイズ「小さな緑の男は次にどこへ行くか?」に毎日毎日勝ちつづけている男なのだ。時は、1959年。だが、時々、レイグルは自分が、なじみのない他人に思えることがある。そして同居している弟夫婦も。たとえばある時、洗面所であると思ったスイッチがないという弟の体験、子供が近くの廃墟から拾ってきた雑誌の記事、鉱石ラジオから傍受した奇妙な通信、ついに町を出ようとしたレイグルは、なぜか警察に追われ、一軒の家にたどりつく。そこで見た新聞の日付は1997年5月10日、なんと彼レイグルに関する記事が載っていたのだ。卓抜なアイデアと巧妙なトリックで構成されたストーリーは、やがて壮大な宇宙ドラマへと突入する。米国SF界の巨匠が放つスリリングな世界。

1960

Dr. Futurity

未来医師 (創元SF文庫)

「未来医師」佐藤龍雄訳 創元SF文庫 2010
医師パーソンズは突如として25世紀の北米へ時間移行した。そこでは人種の混交が進み、全員が混合言語を話し、複数の部族に分かれて生活している。人間の平均寿命は15歳、さらに医療行為が重大な罪とされていた。この悪夢的社会を変えようとする一派の活動に巻き込まれたパーソンズは、さらに幾度も時間航行に連れ出され、重要な役割を果たすことに。時間SFの秀作、本邦初訳。

Vulcan's Hammer

1962

The Man in the High Castle

高い城の男 (ハヤカワ文庫 SF 568)

「高い城の男」川口正吉訳 ハヤカワSFシリーズ 1965
「高い城の男」浅倉久志訳 ハヤカワ文庫SF 1984
アメリカ美術工芸品商会を経営するロバート・チルダンは、通商代表部の田上信輔に平身低頭しながら商品を説明していた。すべては1947年、第二次世界大戦が枢軸国側の勝利に終わった時から変わったのだ。ここ、サンフランシスコはアメリカ太平洋岸連邦の一都市として日本の勢力下にある。戦後15年、世界はいまだに日本とドイツの二大国家に支配されていたのだった! ――第二次大戦の勝敗が逆転した世界を舞台に現実と虚構との間の微妙なバランスを、緻密な構成と迫真の筆致で見事に描きあげ、1963年度ヒューゴー最優秀長篇賞を受賞した、鬼才ディックの最高傑作、遂に登場!
ヒューゴー賞長篇部門(1963年)受賞


1963

The Game Players of Titan

タイタンのゲーム・プレーヤー (創元推理文庫)

「タイタンのゲーム・プレーヤー」大森望訳 創元推理文庫 1990
星間戦争に敗北した人類は、ヴォグと呼ばれるタイタン生物に支配されていた。人口が激減したこの世界では、一部の特権階級だけが、ヴォグがもたらした〈ゲーム〉をプレイできた……自らの人生を賭けたゲームを。ピート・ガーデンも、そうしたプレーヤーの一人だった。だがある日、対戦相手の大物プレーヤーが殺され……すべての悪夢が始まった。


1964

Martian Time-Slip

火星のタイム・スリップ (ハヤカワ文庫 SF 396)

「火星のタイム・スリップ」小尾芙佐訳 ハヤカワSFシリーズ 1966/小尾芙佐訳 ハヤカワ文庫SF 1980
たえず水不足に悩む不毛の地、火星植民地に住む人々は、国連から配給された水を頼りに細々と暮らしていた。しかし、水利労組組合長アーニイ・コットは、その貴重な水を思うままに使えるほどの絶大な権力を握っていた。だが、国連の大規模な火星再開発にともなう投機で地球の投機家に先を越されてしまった彼は、ある途方もない計画をもくろむ――時間に対する特殊能力を持っている分裂病の少年を使い、過去を改変しようというのだ。ところが、コットが試みたタイム・トリップには、怖るべき陥穽が……!? アメリカSF界の鬼才ディッグがなまなましく描く、異形の悪夢世界。


Clans of the Alphane Moon

アルファ系衛星の氏族たち (創元SF文庫)

「アルファ系衛星の氏族たち」友枝康子訳 サンリオSF文庫 1986/創元SF文庫 1992
地球=アルファ星系の星間戦争はとうに終結していた。だが、敵国アルファ系帝国の領地であるその衛星には、地球人の精神疾患者達が今もとり残され、連絡を断ったまま独自の文化を形成していた。この地を再び地球のものとすべく、地球側は調査部隊を送り込む。だが独自の思惑をもつCIAは、調査隊に一人の人造人間を潜入させた。著者が精神疾患への関心をもとに取り組んだ名編。

The Simulacra

シミュラクラ (サンリオSF文庫)

「シミュラクラ」汀一弘訳 サンリオSF文庫 1986
第3次世界大戦を経た21世紀なかばの地球は、完全に二極化されていた。ワルシャワを中心とする共産主義体制と、米欧合衆国(USEA)とに――。USEAでは4年に一度国民投票が行なわれ、新しい大統領デル・アルテが選ばれるが、実権は若く美しいレディ、ニコル・チボドウが握っていた。国民は特権階級を意味するGeと平民を意味するBeに選別され、レディを満足させる芸の持主のみが社会的昇進を約束されていた。そのレディが突如として、精神分析医を抹殺するマクファーソン法を施行し、フォン・レシンガーの発明した時間移動機を用いて、1944年のドイツからゲシュタポの創設者ヘルマン・ゲーリングを移送しようとする……。本書は、P・K・ディック一流のガジェットやアイデアが複雑に入り組み、メイン・ストーリーすら容易に見さだめにくいが、間違いなくディックSFの原点となる傑作である。

The Unteleported Man

ライズ民間警察機構―テレポートされざる者・完全版 (創元SF文庫)

「テレポートされざる者」鈴木聡訳 サンリオSF文庫 1985
「ライズ民間警察機構 -テレポートされざる者・完全版」森下弓子訳 創元SF文庫 1998
テレポート装置の発明で、人類の他星系への植民が始まった。だが奇妙にもこの装置は片道通行で、地球に戻ってきた者は一人もいない。疑いを抱いた主人公ラクマエルは、テレポートではなく宇宙船で、植民星へ往復36年の旅に出ようとする。彼を支援するのは民間の超巨大組織ライズ社だ。だが何重もの妨害工作の中、計画は予想もしない展開に…著者の死後発見された完全版で贈る。

The Penultimate Truth

最後から二番目の真実 (創元SF文庫)

「最後から二番目の真実」山崎義大訳 サンリオSF文庫 1984
「最後から二番目の真実」佐藤龍雄訳 創元SF文庫 2007
世界を二分して終わりなくつづく核戦争。地上を汚染する放射能をのがれて人々は無数の巨大な地下塔にひそみ、過酷な生活を送りつつ戦闘用ロボットの生産に追われている。ときおり地上の模様が上映されるが、戦争は帰趨を決する気配もない―だが、これはすべてまやかしだった。戦争は10年以上前に終結しており、少数の特権階級の支配する世界ができあがっていたのだ。新訳決定版。

1965

The Three Stigmata of Palmer Eldritch

パーマー・エルドリッチの三つの聖痕 (ハヤカワ文庫 SF (590))

「パーマー・エルドリッチの三つの聖痕」浅倉久志訳 早川書房 1978/浅倉久志訳 ハヤカワ文庫SF 1984
銀河系の彼方から、謎に包まれた星間実業家パーマー・エルドリッチが新種のドラッグを携えて太陽系に帰還してきた。迫りくる地球滅亡にそなえて、不毛の惑星へ強制移住させられた人々にとって、ドラッグは必需品である。彼らはこぞってエルドリッチのドラッグに飛びつくが、幻影に酔いしれる彼らを待っていたのは、死よりも恐るべき陥穽だった……蝕まれゆく現実と白昼夢が交錯する戦慄の魔界を描破した鬼才の最高傑作!

Dr. Bloodmoney or How We Got Along After the Bomb

ドクター・ブラッドマネー―博士の血の贖い― (創元SF文庫)

「ブラッドマネー博士」阿部重夫,阿部啓子訳 サンリオSF文庫 1987
「ドクター・ブラッドマネー -博士の血の贖い-」佐藤龍雄訳 創元SF文庫 2005
1981年、一組の夫婦が火星へ出発した。直後に核戦争が勃発、地球を回る衛星と化した植民ロケットからの放送のみが、人びとの情報のよりどころとなった。各地に点在するコミュニティーのひとつでは、かつて核実験に失敗し人びとの憎しみを集める物理学者、超能力をもつ肢体不自由者の修理工、双子の弟を体内に宿す少女らが暮らしていた。ディック中期の異色作を待望の新訳で刊行。

1966

Now Wait for Last Year

去年を待ちながら (創元推理文庫)

「去年を待ちながら」寺地五一,高木直二訳 創元推理文庫 1989
2055年。地球は国連事務総長モリナーリをトップに星間戦争の渦中にある。モリナーリは、死しておな蘇り、熱弁をふるい人々を鼓舞する最高権力者だった……。ある日、モリナーリの専属担当を要請される人工臓器移植医エリック。そしてエリックの妻キャサリンは、夫との不和から禁断のドラツグJJ180を服用してしまう……時間と空間が交錯しはじめた。

The Crack in Space

1967

Counter Clock World

逆まわりの世界 (ハヤカワ文庫 SF 526)

「逆まわりの世界」小尾芙佐訳 ハヤカワSFシリーズ 1971/ハヤカワ文庫SF 1983
1986年突如世界は一変した。ホバート位相と呼ばれる時間逆流現象のために、死者は墓から甦り、生者は若返っては子宮へと回帰するようになったのだ。死者再生と適当な保護者への売却を請負う再生施設の経営者セバスチャン・ヘルメスは、折りしも一人の死者を墓から掘りだしていた。偉大な黒人解放家、ユーディ教の始祖トマス・ピーク――再生した彼の去就をめぐって、彼を抹殺しようとはかる公安機関〈消去局〉、狂信的なユーディ教指導者、そしてローマ教会の三つ巴の暗闘に、セバスチャンとその妻ロッタは否応なく巻きこまれてゆく……鬼才が描く狂気と不条理の超現実世界!

The Ganymede Takeover
The Zap Gun

ザップ・ガン (創元SF文庫)

「ザップ・ガン」大森望訳 東京創元社 1989
兵器ファッション・デザイナー、ラーズは、兵器開発に鎬を削るこの時代の西側陣営の要だった。トランスにより霊感を得、兵器のスケッチを起こす。しかしこの兵器開発も、実際は全くのまやかしなのだ…だが、謎のエイリアン衛星が人類を考撃してきた時、彼は東側のデザイナー、リロと手を組み本物の究極兵器ザップ・ガンのデザインにとりかかる!

1968

Do Androids Dream of Electric Sheep?

アンドロイドは電気羊の夢を見るか? (ハヤカワ文庫 SF (229))

「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」浅倉久志訳 ハヤカワSFシリーズ 1969/ハヤカワ文庫SF 1977
第三次大戦後、放射能灰に汚された地球では、生きている動物を所有することが地位の象徴となっていた。人工の電気羊しかもっていないエリックは、本物の動物を手に入れるため、火星から逃亡してきた「奴隷」アンドロイド8人の首に賭けられた莫大な懸賞金を狙って、決死の狩りをはじめた! 現代SFの旗手ディックが、斬新な着想と華麗な筆致を用いて描きあげためくるめく白昼夢の世界!
野田昌宏『SFを極めろ! この50冊』
ブレードランナー ファイナル・カット 製作25周年記念エディション [Blu-ray] Movie 「ブレードランナー」 BLADE RUNNER, 1982(米)
監督:リドリー・スコット、脚本:ハンプトン・ファンチャーほか、撮影:ジョーダン・クローネンウェス
出演:ハリソン・フォード、ルトガー・ハウアー、ショーン・ヤング、エドワード・ジェームズ・オルモス、ダリル・ハンナ

1969

UBIK

ユービック (ハヤカワ文庫 SF 314)

「ユービック」浅倉久志訳 ハヤカワ文庫SF 1978
1992年、予知能力者狩りを行なうべく月に結集したジョー・チップら反予知能力者たちが、予知能力者側のテロにあった瞬間から、時間退行がはじまった。あらゆるものが1940年代へと逆もどりする時間退行。だが、奇妙な現象を矯正するものがあった――それが、ユービックだ!ディックが描く白昼夢の世界

Galactic Pot-Healer
「銀河の壺直し」汀一弘訳 サンリオSF文庫 1983

The Preserving Machine*

1970

A Maze of Death

死の迷宮 (1979年) (サンリオSF文庫)

「死の迷宮」飯田隆昭訳 サンリオSF文庫 1979
「死の迷宮」山形浩生訳 創元推理文庫 1989
目的も知らされず、未開の惑星デルマク・Oに送り込まれた14人の男女。使命を告げるはずだった通信はメッセージの受信中に途切れ、やがて一人また一人とメンバーが殺されはじめた…。謎めいた建造物が聳え、物質をコピーする生物が俳徊する、この星に閉じ込められたまま、彼らは狂気に蝕まれてゆくのか。ディックがつむぐ、逃げ道なしの悪夢世界。

Our Friends from Frolix 8

フロリクス8から来た友人 (創元SF文庫)

「フロリクス8から来た友人」大森望訳 創元SF文庫 1992
人類の中から突然変異的に現出した超人たち、〈新人〉と〈異人〉の前に、60億の人間はとりえのない〈旧人〉として支配されるしかなかった。一介の〈旧人〉である主人公ニックは、勤務先の上司につれられ、圧政を打破せんとする地下組織と出会う。彼らの最後の希望は、10年前、外宇宙に救いを求めて地球を後にした英雄プロヴォーニただ一人だった…。ディック本邦初訳の雄編。

1972

We Can Build You

あなたをつくります (創元SF文庫)

「あなたを合成します」阿部重夫訳 サンリオSF文庫 1985
「あなたをつくります」佐藤龍雄訳 創元SF文庫 2002
落ちめの弱小電子オルガン業者が、起死回生の策として打ち出した新商品。それは精巧な模造人間の製造だった。宇宙開発用ロボットを改造し、歴史上の人物に関する生前のありとあらゆるデータを詰め込んで、この世に“再生”させたのだ。だが誰もが驚いたことに、そいつらは人間以上に人間らしかった。彼らはこれをアメリカ一の実業家に売り込もうと画策するが。ディック中期の名篇。

1973

The Book of Philip K. Dick / The Turning Wheel and Other Stories *

1974

Flow My Tears the Policeman Said

流れよわが涙、と警官は言った (ハヤカワ文庫SF)

「流れよ我が涙、と警官は言った」友枝康子訳 サンリオSF文庫 1981/ハヤカワ文庫SF 1989
3000万人のファンから愛されるマルチタレント、ジェイスン・タヴァナーは、安ホテルの不潔なベッドで目覚めた。昨夜番組のあと、思わぬ事故で意識不明となり、ここに収容されたらしい。体は回復したものの、恐るべき事実が判明した。身分証明書が消えていたばかりか、国家の膨大なデータバンクから、彼に関する全記録が消え失せていたのだ。友人や恋人も、彼をまったく覚えていない。“存在しない男”となったタヴァナーは、警察から追われながらも、悪夢の突破口を必死に探し求めるが……。現実の裏側に潜む不条理を描くディック最大の問題作。


1975

Confessions of a Crap Artist

戦争が終り、世界の終りが始まった

「戦争が終り、世界の終りが始まった」飯田隆昭訳 晶文社 1985
Movie「バルジョーでいこう!」 CONFESSIONS D'UN BARJO, 1992(仏)
監督・脚本:ジェローム・ボワヴァン、脚本:ジャック・オーディアール、撮影:ジャン=クロード・ラリュー
出演:リシャール・ボーランジェ、アンヌ・ブロシェ、イポリット・ジラルド、コンスエロ・デ・ハヴィランド

1976

Denus Irae

怒りの神 (1982年) (サンリオSF文庫)

「怒りの神」仁賀克雄訳 サンリオSF文庫 1982

1977

A Scanner Darkly

スキャナー・ダークリー (ハヤカワ文庫SF)

「暗闇のスキャナー」飯田隆昭訳 サンリオSF文庫 1980
「暗闇のスキャナー」山形浩生訳 創元SF文庫 1991
「スキャナー・ダークリー」浅倉久志訳 ハヤカワ文庫SF 2005
カリフォルニアのオレンジ郡保安官事務所麻薬課のおとり捜査官フィレッドことボブ・アークターは、上司にも自分の仮の姿は教えず、秘密捜査を進めている。麻薬中毒者アークターとして、最近流通しはじめた物質Dはもちろん、ヘロイン、コカインなどの麻薬にふけりつつ、ヤク中仲間ふたりと同居していたのだ。だが、ある日、上司から麻薬密売人アークターの監視を命じられてしまうが…P.K.ディック後期の傑作、新訳版。
スキャナー・ダークリー [Blu-ray] Movie「スキャナー・ダークリー」 A SCANNER DARKLY, 2006(米)
監督・脚本:リチャード・リンクレイター、撮影:シェーン・F・ケリー
出演:キアヌ・リーヴス、ロバート・ダウニー・Jr、ウディ・ハレルソン、ウィノナ・ライダー、ロリー・コクレイン

The Best of Philip K. Dick*

ディック傑作集〈1〉パーキー・パットの日々 (ハヤカワ文庫SF)

「ザ・ベスト・オブ・P・K・ディック I」浅倉久志ほか訳 サンリオSF文庫 1983
「パーキー・パットの日々(ディック傑作選1)」浅倉久志ほか訳 ハヤカワ文庫SF 1991
火星人との戦争で人類はかつての豊かな生活を奪われた。地下シェルターに暮らすカリフォルニア地区の住民に残された楽しみといえば、パーキー・パットという女の子の人形と古き良き時代の町の模型を使うシミュレーション・ゲームだけ。そんなある日、オークランド地区ではパットよりずっと成熟した女性人形を使っているという噂が……。表題作ほか、処女短篇「ウーブ身重く横たわる」など鬼才ディックの傑作短篇10篇を収録。
Beyond Lies the Wub 「ウーブ身重く横たわる」/Roog 「ルーグ」/Second Variety 「変種第二号」/Paycheck 「報酬」/Impostor 「にせもの」/Colony 「植民地」/Expendable 「消耗員」/The Days of Perky Pat 「パーキー・パットの日々」/Breakfast at Twilight 「たそがれの朝食」/Foster, You're Dead 「フォスター、おまえ、死んでるところだぞ」
スクリーマーズ [DVD] Movie「スクリーマーズ」 SCREAMERS, 1996
監督:クリスチャン・デュゲイ、脚本:ダン・オバノンほか、撮影:ロドニー・ギボンズ
出演:ピーター・ウェラー、ロイ・デュプイ、ジェニファー・ルービン、アンディ・ラウアー
※「変種第二号」の映画化
ペイチェック 消された記憶 [DVD] Movie「ペイチェック 消された記憶」 PAYCHECK, 2003
監督:ジョン・ウー、脚本:ディーン・ジョーガリス、撮影:ジェフリー・L・キンボール他
出演:ベン・アフレック、アーロン・エッカート、ユマ・サーマン、コルム・フィオール
※「報酬」の映画化
クローン [DVD] Movie「クローン」 IMPOSTOR, 2001
監督:ゲイリー・フレダー、脚本:キャロライン・ケイス他、撮影:ロバート・エルスウィット
出演:ゲイリー・シニーズ、マデリーン・ストー、ヴィンセント・ドノフリオ、トニー・シャルーブ
※「にせもの」の映画化

ディック傑作集〈2〉時間飛行士へのささやかな贈物 (ハヤカワ文庫SF)

「ザ・ベスト・オブ・P・K・ディック II」浅倉久志ほか訳 サンリオSF文庫 1983
「時間飛行士へのささやかな贈物(ディック傑作選2)」浅倉久志ほか訳 ハヤカワ文庫SF 1991
アメリカで行なわれた国家的なタイム・トラベル実験で、タイム・トリップ中に爆発事故が起きた。ひとつの空間に同時に複数の物体は存在できないという原則を破ってしまったらしい。時間飛行士たちの運命は……表題作。ある日チャールズは、ガレージにいる父親がふたりになっているのに気がついた……「父さんに似たもの」など、読む者を現実と非現実のはざまへと引きずりこむ、名手ディックならではの悪夢にみちた9篇。
The Father-thing 「父さんに似たもの」/Service Call 「アフター・サーヴィス」/Autofac 「自動工場」/Human Is 「人間らしさ」/If There Were No Benny Cemoli 「ベニー・セモリがいなかったら」/Oh! To Be a Blobel! 「おお!ブローベルとなりて」/Faith of Our Fathers 「祖父の信仰」/The Electric Ant 「電気蟻」/A Little Something for Us Tempunauts 「時間飛行士へのささやかな贈物」/Afterthoughts by the Author 「著者による追想」


1980

The Golden Man*

ゴールデン・マン (ハヤカワ文庫 SF テ 1-18 ディック傑作集)

「ザ・ベスト・オブ・P・K・ディック III」浅倉久志ほか訳 サンリオSF文庫 1984
「ゴールデン・マン(ディック傑作選3)」浅倉久志ほか訳 ハヤカワ文庫SF 1992
神が降臨してきたかのような姿だった――。真昼の太陽を浴びた黄金像そのままの青年。だが彼は、現人類をはるかにしのぐ能力をもつミュータントだった。スリリングな追跡ドラマの表題作をはじめ、雨の夜に妖精の訪問をうけた男の物語「妖精の王」、「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」の原型となった「小さな黒い箱」など歿後十年を経て、全世界でますます評価の高まる幻視者ディックの世界を満喫できる傑作集第三巻。
The Golden Man 「ゴールデン・マン」/Return Match 「リターン・マッチ」/The King of the Elves 「妖精の王」/The Mold of Yancy 「ヤンシーにならえ」/Not By Its Cover 「ふとした表紙に」/The Little Black Box 「小さな黒い箱」/The Unreconstructed M 「融通のきかない機械」
スマイルBEST NEXT -ネクスト- スタンダード・エディション [DVD] Movie「NEXT -ネクスト-」 NEXT, 2007(米)
監督:リー・タマホリ、脚本:ゲイリー・ゴールドマンほか、撮影:デヴィッド・タッターサル
出演: ニコラス・ケイジ、ジュリアン・ムーア、ジェシカ・ビール
※「ゴールデン・マン」の映画化

まだ人間じゃない (ハヤカワ文庫 SF テ 1-19 ディック傑作集)

「ザ・ベスト・オブ・P・K・ディック IV」浅倉久志ほか訳 サンリオSF文庫 1985
「まだ人間じゃない(ディック傑作選4)」浅倉久志ほか訳ハヤカワ文庫SF 1992
12歳以下の子どもたちが“生後堕胎”の名のもとに殺戮される戦慄の未来を描いた問題作「まだ人間じゃない」、異星人による奇妙な侵略をうけた地球の物語「フヌールとの戦い」、広告戦争が極限まで達した騒々して未来社会を描いた「CM地獄」などの秀作中短篇8篇をおさめたほか、詳細な自作解説や、孤高の天才ディックが心情を赤裸々につづり、作品世界への鍵となる貴重なエッセイも併録した決定版ディック傑作集第四巻。
The War with the Fnools 「フヌールとの戦い」/The Last of the Masters 「最後の支配者」/Meddler 「干渉する者」/A Game of Unchance 「運のないゲーム」/Sales Pitch 「CM地獄」/Precious Artifact 「かけがえのない人造物」/Small Town 「小さな町」/The Pre-Persons 「まだ人間じゃない」


1981

The Divine Invasion

聖なる侵入 (創元推理文庫)

「聖なる侵入」大滝啓裕訳 サンリオSF文庫 1982/創元推理文庫 1990
マニーは外宇宙で処女受胎によって生をうけた。母とその夫は、邪悪なゾーンに覆われた地球に彼を送り込むべく外宇宙から帰還する。だがその時事故が起こった。母は死亡、夫は長い冷凍睡眠につき、ただ一人マニーだけが仲間の手で救出された。そして6年が過ぎ、彼は一人の少女に出会う。彼女に導かれ、自分の正体を知ってゆくマニー。前作「ヴァリス」を展開させた、新たな物語。

Valis

ヴァリス (創元推理文庫)

「ヴァリス」大滝啓裕訳 サンリオSF文庫 1982/創元推理文庫 1990
女友達の自殺をきっかけに、ホースラヴァー・ファットは少しずつ狂いはじめた。麻薬に溺れ、彼もまた自殺を試みるが失敗する。だが、彼は神に出会った。ピンク色の光線を照射し、彼の頭に直接情報を送り込んできたのだ。その日から、ファットは自分だけの秘密教典を記しはじめた……。ディック自身の神秘体験が投影された晩年の問題作。

1982

The Transmigration of Timothy Archer

ティモシー・アーチャーの転生 (創元SF文庫)

「ティモシー・アーチャーの転生」大滝啓裕訳 サンリオSF文庫 1984/創元SF文庫 1997
ジョン・レノンが死んだ日、エインジェルは愛した人々と過ごした70年代の日々を回想しはじめる。みんな死んでしまった。ビートルズ狂だった夫ジェフ。彼の父親アーチャー主教の愛人だったキアステン。そして最後には、主教その人も。キリスト教を疑い古代文書の解読にあたっていた彼は、ひとり死海へ赴き謎の死をとげたのだ。が…。「ヴァリス」に始まる死と救済の三部作完結編。

1984

The Man Whose Teeth Were All Exactly Alike
Robots, Androids, and Mechanical Oddities*

1985

Radio Free Albemuth

アルベマス (創元SF文庫)

「アルベマス」大滝啓裕訳 サンリオSF文庫 1987/創元SF文庫 1995
わたしはP・K・ディック、SF作家である。わたしの親友のニコラスが、ある日神秘体験を得た。何かが星の彼方から啓示を送ってくるという。ニコラスはそれをVALISと呼んだ。折しも合衆国では、新しい大統領が、国家転覆を目論む破壊活動機関の存在を主張、これを粛正せんと動きだした。わたしも取締官にマークされ…。「ヴァリス」の原型となり、著者の死後刊行された傑作。

UBIK, the Screenplay

ユービック:スクリーンプレイ (ハヤカワ文庫SF)

「ユービック:スクリーンプレイ」浅倉久志訳 ハヤカワ文庫SF 2003
あらゆるものが退行し朽ち果てていく。この世界はいったい!? ディックが終生追い求めた“現実とは?”というテーマを突き詰めた60年代の傑作『ユービック』。『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』と並んで代表作に数えられるこの作品を、作者自身が再解釈を加えてシナリオ化。細部から結末にいたるまで加筆・修正が行われ、生まれ変わった“もうひとつの『ユービック』”、ついに刊行!

I Hope I Shall Arrive Soon*
In Milton Lumky Territory
Puttering About In Small Land

小さな場所で大騒ぎ

「小さな場所で大騒ぎ」飯田隆昭訳 晶文社 1986
1950年代後半のロサンゼルス。小さな電気器具商を営むロジャー・リンダールは、7歳の息子を南カリフォルニアの私立学校に入学させた。妻のヴァージニアがそれを望んだからではない。入学を取り消すために学校を訪ねたとき出会った、ひとりの女のせいだ。第二次大戦後のアメリカの小市民生活を、2組の夫婦の不倫騒動をとおしてクールに描く、人気SF作家ディックの傑作リアル・ノベル第2弾!

1986

Humpty Dumpty in Oakland

1987

Second Variety*
The Days of Perky Pat*
The Collected Short Stories of Philip K. Dick*
Beyond Lies the Wub
The Father-Thing
The Little Black Box
Mary and the Giant

メアリと巨人

「メアリと巨人」菊池誠,細美遙子訳 筑摩書房 1992
メアリアンはゆっくりと人々から切り離され、孤立してきた。隅っこに追い詰められて、今はそこに座りこんでいる。手に膝をのせて。ほかに道はない。ほかに行くところはない。ディックの青春小説。

Cosmogony And Cosmology

1988

Nick And the Glimming

ニックとグリマング

「ニックとグリマング」菊池誠訳 筑摩書房 1991
グリマング、ウーブ、オトウサンモドキ、フクセイetc.ディックおなじみの奇妙な「動物たち」が大活躍するキッチュな預言の物語。待望の本邦初訳。

The Broken Bubble

1989

The Dark-Haired Girl

1991

In Pursuit of VALIS

1994

Gather Yourselves Together

2002

Selected Stories of Philip K. Dick*
Minority Report (UK 2002)*

2004

Paycheck*

2006

Vintage PKD*

2007

Human Is?: A Philip K. Dick Reader*
Voices From the Street

2009

The Variable Man & Other Stories*
Breakfast at Twilight & Other Stories*

2010

The Defenders and Others*
* Adjustment Team and Other Classic Stories*

日本で編まれた短編集

地図にない町(ディック幻想短編集)

地図にない町 - ディック幻想短篇集 ハヤカワ文庫 NV 122

仁賀克雄編訳 ハヤカワ文庫NV 1976
あるはずのない駅に、電車が止まる。駅の前にひろがるのは地図にない町。そこで目にするものは? 幻想味あふれる名篇「地図にない町」をはじめ、ぜんまい仕掛けのおもちゃが子供たちを支配しようとする「おもちゃの戦争」や、子供にお菓子をご馳走しつづける不思議な老女の話「クッキーばあさん」など、名手ディックの数多くの傑作短篇群の中から、独自に編纂した珠玉の十二篇を収録。多彩にして異様な魅力をはなつ短篇集。
The Little Movement 「おもちゃの戦争」/Breakfast at Twilight 「薄明の朝食」/Out in the Garden 「レダと白鳥」/Piper in the Woods 「森の中の笛吹き」/Beyond Lies the Wub 「輪廻の豚」/Psi-Man 「超能力者」/The Preserving Machine 「名曲永久保存法」/The Short Happy Life of the Brown Oxford 「万物賦活法」/The Cookie Lady 「クッキーおばさん」/The Builder 「あてのない船」/The Impossible Planet 「ありえざる星」/The Commuter 「地図にない町」


人間狩り

人間狩り (ダーク・ファンタジー・コレクション)

仁賀克雄編訳 集英社 1982/ちくま文庫 1991/論創社 2006
「絶対的悪夢の戦慄すべき象徴化」と評されるディック初期の短篇作品群は、著者自らが語るように、後の長篇代表作の原型となるものである。廃墟を徘徊するミュータントの群れ、物質の奇襲される人間の恐怖、極限的なパラノイア状況など、ディック・ワールドの中核をなす自己と現実の崩壊の物語を中心とした選り抜き12篇に、本邦初訳、子供とロボットの交感とその悲劇的な結末を描いた「ナニー」を加えた傑作短篇集。
The Father-Thing 「パパそっくり」/The Hanging Stranger 「ハンギング・ストレンジャー」/The Crawlers 「爬行動物」/Fair Game 「よいカモ」/Meddler 「干渉者」/The Golden Man 「ゴールデン・マン」/Nanny 「ナニー」/Imposter 「偽者」/Survey Team 「火星探査班」/Service Call 「サーヴィス・コール」/Colony 「植民地」/Exhibit Piece 「展示品」/Second Variety 「人間狩り」


顔のない博物館

顔のない博物館 (1983年)

仁賀克雄編訳 北宋社 1983
The Father-thing 「パパそっくり」/Foster, You're Dead 「フォスター、お前は死んでいるところだぞ」/Beyond the Door 「ドアの向うで」/The Hanging Stranger 「ハンギング・ストレンジャー」/Expendable 「消耗品」/The Indefatigable Frog 「根気のよい蛙」/Fair Game 「よいカモ」/Meddler 「干渉者」/Exhibit Piece 「廃品博物館」/Of withhered Apples 「萎びたリンゴ」/The King of the Elves 「小人の王」

ウォー・ゲーム

フィリップ・K・ディック短篇集〈2〉ウォー・ゲーム (ちくま文庫)

仁賀克雄編訳 ソノラマ文庫海外シリーズ 1985/ちくま文庫 1992
子供たちの玩具に隠された秘密を見つけだせ。地球輸入基準局はやっきになった他の星から送られてくる輸入玩具をチェックする。“ウォー・ゲーム”と名付けられたゲームに隠されている謎とは――? 彼らは地球を守ることができるのか? ――表題作他、本邦初訳を含む初期短篇9篇収録。
The Gun 「自動砲」/Great C 「偉大なる神」/Beyond the Door 「ドアの向うで」/A Present for Pat 「パットへの贈り物」/Prominent Author 「有名作家」/Of withhered Apples 「萎びたリンゴ」/Souvenir 「スーヴェニール」/Jon's World 「ジョンの世界」/Explorers 「探検隊はおれたちだ」/War Game 「ウォー・ゲーム」


ウォー・ヴェテラン

ウォー・ヴェテラン―ディック中短篇集 (現代教養文庫)

仁賀克雄編訳 社会思想社現代教養文庫 1992
The Skull 「髑髏」/Some Kind of Life 「生活必需品」/The Infinites 「造物主」/Tony and The Beetles 「トニーとかぶと虫」/Martians Come In Cloud 「火星人来襲」/War Veteran 「ウォー・ヴェテラン」

悪夢機械

悪夢機械 (新潮文庫)

浅倉久志編訳 新潮文庫 1987
核戦争後の地球、人間とミュータントの世代交代をテーマにした「訪問者」、パラノイアの狂気を描く「スパイはだれだ」、中国との戦争に敗れ、奇妙な宗教が支配するようになったアメリカを描く「輪廻の車」など、初期作品から晩年の作品まで、日本未紹介の短編を10編収録。アメリカSF界の鬼才、P.K.ディックが創り出した悪夢的イメージを集約した、傑作オリジナル短編集。
Planet for Transients 「訪問者」/Adjustment Team 「調整班」/Shell Game 「スパイはだれだ」/A World of Talent 「超能力世界」/Progeny 「新世代」/The Turning Wheel 「輪廻の車」/The Minority Report 「少数報告」/Pay for the Printer 「くずれてしまえ」/The Exit Door Leads In 「出口はどこかへの入り口」/Frozen Journey 「凍った旅」


模造記憶

模造記憶 (新潮文庫)

浅倉久志編訳 新潮文庫 1989
しがない安月給のサラリーマン、ダグラス・クウェールは火星への憧憬を拭いさることができず、架空の記憶を売る会社を訪れた。クウェールの記憶を分析した担当の技術者は困惑の表情を浮かべた。すでに、クウェールの記憶中枢には火星での生活が刻みこまれていたのだ。さらに、その深層に隠された記憶を探ると……偽の記憶を扱った「追憶売ります」など12編収録のオリジナル短編集。
Recall Mechanism 「想起装置」/The Indefatigable 「不屈の蛙」/The Eyes Have It 「あんな目はごめんだ」/Upon the Dull Earth 「この卑しい地上に」/Orpheus with Clay Feet 「ぶざまなオルフェウス」/Captive Market 「囚われのマーケット」/Cadbury, the Beaver Who Lacked 「欠陥ビーバー」/The Day Mr. Computer Fell out of its Tree 「ミスター・コンピューターが木から落ちた日」/Retreat Syndrome 「逃避シンドローム」/Your Appointment Will Be Yesterday 「逆まわりの世界」/We Can Remember It for You Wholesale 「追憶売ります」/Strange Memories of Death 「不思議な死の記憶」


永久戦争

永久戦争 (新潮文庫)

浅倉久志編訳 新潮文庫 1993
核戦争で灰燼に帰した地球、擬似生命体へと進化していくロボット、社会システムのために踏みにじられしまう人間の尊厳、相互に浸透し交錯しあう複数の現実、絶望的状況の中で苦闘を続けるごく普通の職業の主人公たち――デビュー以来、近未来を舞台に悲惨な人間の状況を書き続けてきたP.K.ディックの終末的ヴィジョンの数々。「戦争」をテーマにした日本オリジナル短編集第三弾。
The Defenders 「地球防衛軍」/The Chromium Fence 「傍観者」/War Veteran 「歴戦の勇士」/To Serve the Master 「奉仕するもの」/Jon's World 「ジョンの世界」/The Variable Man 「変数人間」


マイノリティ・リポート -ディック作品集-

マイノリティ・リポート―ディック作品集 (ハヤカワ文庫SF)

浅倉久志ほか訳 ハヤカワ文庫SF 1999
予知能力者を使う犯罪予防局が設立され、犯罪者はその犯行前に逮捕されるようになった。ところがある日、犯罪予防局長官アンダートンは思いもよらぬものを見た。こともあろうに自分が、見たことも聞いたこともない相手を、来週殺すと予知分析カードに出ていたのだ。なにかの陰謀にちがいないと考えたアンダートンは、警察に追われながら調査を開始するが……スピルバーグ監督による映画化原作の表題作ほか全7篇を収録。
The Minority Report 「マイノリティ・リポート」/James P. Crow 「ジェイムズ・P・クロウ」/The Trouble with Bubbles 「世界をわが手に」/Water Spider 「水蜘蛛計画」/Stability 「安定社会」/The Crystal Crypt 「火星潜入」/We Can Remember It for You Wholesale 「追憶売ります」
マイノリティ・リポート [DVD] Movie「マイノリティ・リポート」 MINORITY REPORT, 2002
監督:スティーヴン・スピルバーグ、脚本:ジョン・コーエン他、撮影:ヤヌス・カミンスキー
出演:トム・クルーズ、コリン・ファレル、サマンサ・モートン、マックス・フォン・シドー
トータル・リコール [DVD] Movie「トータル・リコール」 TOTAL RECALL, 1990
監督:ポール・ヴァーホーヴェン、脚本:ダン・オバノン他、撮影:ヨスト・ヴァカーノ
出演:アーノルド・シュワルツェネッガー、レイチェル・ティコティン、シャロン・ストーン
※「追憶売ります」の映画化

シビュラの目 -ディック作品集-

シビュラの目―ディック作品集 (ハヤカワ文庫SF)

浅倉久志ほか訳 ハヤカワ文庫SF 2000
古代ローマ人の生まれ変わりのSF作家がたどる奇妙な人生と、未来を見られる摩詞不思議な目をめぐる物語を捕く表題作「シビュラの目」をはじめ、ホワイトハウスに設置されたコンピュータが大統領をつとめる未来の合衆国で、思いがけず大統領の待機員に任命された男を軽妙に描く「待機員」、本邦初訳の「聖なる争い」と「カンタータ百四十番」、大実業家の死後に起こる異様な出来事を捕く「宇宙の死者」など全六篇を収録。
Stand-By 「待機員」/What'll We Do with Ragland Park? 「ラグランド・パークをどうする?」/What the Dead Men Say 「宇宙の死者」/Holy Quarrel 「聖なる争い」/Cantata 140 「カンタータ百四十番」/The Eye of the Sibyl 「シビュラの目」


ペイチェック -ディック作品集-

ペイチェック―ディック作品集 (ハヤカワ文庫SF)

浅倉久志ほか訳 ハヤカワ文庫SF 2004
ジェニングズは数年間、ある会社のために働いていた。その間の記憶は失われてしまうものの、巨額の報酬を受け取るはずだった。だが、報酬として受け取ったのは、ガラクタ同然の物ばかり。記憶を失う前に、それらのガラクタを大金のかわりに受け取るという契約書にサインしていたのだ。いったい自分は何を考えていたのか……ジェニングズは失われた記憶を求める冒険をはじめた! 映画化された表題作など、傑作12篇を収録。
Paycheck 「ペイチェック」/Nanny 「ナニー」/Jon's World 「ジョンの世界」/Breakfast at Twilight 「たそがれの朝食」/Small Town 「小さな町」/The Father-thing 「父さんもどき」/The Chromium Fence 「傍観者」/Autofac 「自動工場」/The Days of Perky Pat 「パーキー・パットの日々」/Stand-By 「待機員」/A Little Something for Us Tempunauts 「時間飛行士へのささやかな贈物」/The Pre-Persons 「まだ人間じゃない」

髑髏

髑髏 (ダーク・ファンタジー・コレクション)

仁賀克雄訳 論創社 2009
The Skull 「髑髏」/Strange Eden 「奇妙なエデン」 Martians Come In Cloud 「火星人襲来」/Expendable 「消耗品」/Tony and The Beetles 「トニーとかぶと虫」/The King of the Elves 「矮人の王」 The Infinites 「造物主」/The Indefatigable Frog 「根気のよい蛙」/Colony 「植民地」/Some Kind of Life 「生活必需品」/War Veteran 「ウォー・ヴェテラン」



Web Links

  1. オフィシャルサイト
  2. ウィキペディア
  3. Internet Speculative Fiction Database