折原一著作リスト

1988

五つの棺*

七つの棺―密室殺人が多すぎる (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書)

*黒星警部シリーズ
東京創元社/《増補・改題》『七つの棺/密室殺人が多すぎる 』創元推理文庫 1992
始祖ポオをはじめ、カーや正史など今古東西の推理作家はもちろん、ミステリ・ファンをも魅了してやまない密室テーマ。本書は現代推理文壇の奇才・折原一の出発点となった、全編密室ものという異色の連作推理短編集『五つの棺』の改訂増補版である。東京近郊の小都市の警部黒星光が、次々と起こる密室殺人事件に遭遇し、迷推理を発揮する。

倒錯の死角(アングル)/201号室の女

倒錯の死角 (講談社文庫)

東京創元社/創元推理文庫 1994/講談社文庫 1999
ベッドの上に白くすらりとした脚が見える。向かいのアパートの201号室に目が釘付けになった。怪しい欲望がどんよりと体を駆けめぐる。あちら側からは見えないはずだ―屋根裏部屋から覗く男と覗かれる女の妄想がエスカレートし、やがて悪夢のような惨劇が。折原ワールドの原点ともいうべき傑作長編。

1989

鬼が来たりてホラを吹く

鬼面村の殺人 (光文社文庫)

*黒星警部シリーズ
カッパ・ノベルス/《改題》『鬼面(おにつら)村の殺人』光文社文庫 1993
「あいつを殺してやる!」黒星光警部は、フリーライター・葉山虹子と訪ねた鬼面村で、そう呟く異様な女に遭遇した。なぜか村人はその言葉に震え上がる。翌朝、奇怪な事件が起きた。五階建ての合掌造りの家が、ひとりの男とともに一夜にして消え去ったのだ。大消失トリック、密室殺人、驚天動地のドンデン返し。黒星と読者を迷宮に誘う本格推理。

倒錯のロンド

倒錯のロンド (講談社文庫)

講談社/講談社文庫 1992
精魂こめて執筆し、受賞まちがいなしと自負した推理小説新人賞応募作が盗まれた。―その“原作者”と“盗作者”の、緊迫の駆け引き。巧妙極まりない仕掛けとリフレインする謎が解き明かされたときの衝撃の真相。鬼才島田荘司氏が「驚嘆すべき傑作」と賞替する、本格推理の新鋭による力作長編推理。

白鳥は虚空に叫ぶ

「白鳥」の殺人 (光文社文庫)

カッパ・ノベルス/《改題》『「白鳥」の殺人』光文社文庫 1994
新潟県親不知で、河田光雄が特急「白鳥」に飛び込み、死亡。さらに、東京で彼の上司・横山修司係長の死体が発見された。不正の疑いで証券会社を解雇された光雄が、不正の黒幕と噂される横山を殺し、自殺を…?光雄に求婚されていた石野亜矢子は、彼の兄・河田次郎とともに、事件の真相を探る旅に出た。特急に仕組まれた謎は解けるか?時刻表トリックの白眉。

1990

螺旋館の殺人

螺旋館の奇想 (文春文庫)

講談社/講談社文庫 1993/《改題》『螺旋館の奇想』文春文庫 2005
ミステリー界の大御所が、秩父の山荘で、十年ぶりの新作執筆に取りかかる。タイトルは『螺旋館の殺人』、本格推理ものだ。ある日、作家志望の若い女性が自らの作品を手に訪ねて来る。その後の原稿紛失、盗作疑惑…奇妙な事件の果てに待つものは?折原ミステリーの原点、精緻な多重トリックが冴える長篇。

猿島館の殺人/モンキー・パズル

猿島館の殺人―モンキー・パズル (光文社文庫)

*黒星警部シリーズ
カッパ・ノベルス/光文社文庫 1995
東京湾の孤島・猿島で、ひっそり暮らす猿谷家の人々。その館にフリーライターの葉山虹子が迷いこんだ。ところが、主人の藤吉郎が、密室の書斎で不可解な死を遂げるや、次々と起きる変死事件。現場の状況が示す犯人は、なんと“猿”。折りしも、脱獄犯を追ってきた黒星光警部と虹子が推理をするが…。“折原マジック”の魅力溢れる、猿づくし異色長編ミステリー。

灰色の仮面

灰色の仮面 (講談社文庫)

講談社/講談社ノベルス 1992/講談社文庫 1995/徳間文庫 1998
ある晩、女性の悲鳴を聞いた僕は、駆けつけた部屋で美女の死体を発見。折悪しく住人に見つかり犯人と間違われてしまう。満月の夜に歪んだ欲望をたぎらせて、白いマンションに住む独身女性を次々と襲う恐怖の暴行魔と僕の熾烈な闘いが始まる。最後の一行まで真犯人がわからない超弩級のホラー・ミステリー。

1991

死の変奏曲

黒衣の女 (講談社文庫)

徳間書店/《改題》『黒衣の女』徳間文庫 1995/講談社文庫 1998
「わたしを探してほしいのです」と女は探偵社の男に言った。記憶を失った彼女のアドレス帳には、見知らぬ三人の男の名前が記されていた。一見、無関係なこの男達が次々殺される。いずれも殺害の手口が似ており、現場付近では喪服姿の女が目撃されていた。いったい真犯人は誰か!?めくるめく折原ワールドの真骨頂。

丹波家殺人事件

丹波家の殺人 (光文社文庫)

*黒星警部シリーズ
日本経済新聞出版社/講談社文庫 1994/《改題》『丹波家の殺人』光文社文庫 2004
建設会社のワンマン会長・丹波竜造が、ヨット航海中に遭難した。死体が見つからぬまま、葬儀が行われた当日、長男が厳重に鍵をかけられた密室状況の仏間で、謎の死をとげる。「俺を早く密室へ案内してくれ!」勢い込んで駆けつける黒星警部。それは丹波家を襲う連続密室殺人の幕開けにすぎなかった。遺産相続を巡る悲劇に、ご存じ密室好きの黒星警部が挑む。

覆面作家

覆面作家 (講談社文庫)

立風書房/講談社文庫 1996
顔に白頭巾をかぶってひたすらワープロを打ち続ける男。行方不明だった推理作家・西田操は七年ぶりに帰還して、長編『覆面作家』の執筆にとりかかった。それが、増悪と殺意の渦巻く事件の発端だった。劇中の小説と現実が激しく交錯し、読者を夢魔の世界に誘いこむ、傑作ホラー。真相は覆面作家だけが知っている。

1992

仮面劇/MASQUE

仮面劇―MASQUE (講談社文庫)

講談社/講談社文庫 1995
妻に五千万円の生命保険を掛けた。額としては多すぎず少なすぎもしない。疑われないような事故死に見せかけて、彼は妻を殺そうと思っていた。彼にはやりとげる自信があった。ミステリー界の鬼才折原一と劇中のM氏が企む完全犯罪。絶妙のストーリー展開と巧妙な仕掛け、最終ページで明かされる驚愕の真相とは。

奥能登殺人旅行

蜃気楼の殺人 (講談社文庫)

カッパ・ノベルス/《改題》『蜃気楼の殺人』光文社文庫 1996/講談社文庫 2005
銀婚式を迎えた野々村夫妻は、新婚旅行の想い出を辿るように、能登半島へと旅立った。だが夫は殺され、妻は行方をくらました。両親の足跡を追いかける娘の万里子は、25年前の二人が、もう一組の男女と接触していたことを知る。過去と現在とが錯綜する折原マジック。万里子が到達した、驚愕の真相とは。

1993

異人たちの館

異人たちの館 (講談社文庫)

新潮社/新潮文庫 1996/講談社文庫 2002
富士の樹海で失踪した息子・小松原淳の伝記を書いて欲しい。売れない作家島崎に舞いこんだゴーストの仕事―。女依頼人の広大な館で、資料の山と格闘するうちに島崎の周囲で不穏な出来事が起こり始める。この一家には、まだまだ秘密がありそうだ。五つの文体で書き分けられた折原叙述ミステリーの最高峰。

水底の殺意

水の殺人者 (講談社文庫)

講談社/《改題》『水の殺人者』講談社文庫 1996
次はお前だ!恐怖の「殺人リスト」にまた一人の名が記された―会社のコピー室に置き忘れられた一通の書類から始まった連続殺人事件。次々にリストに加えられる名前、しかもその通りに殺人が起こる。密かにせせら笑っている真犯人とは?折原トリックの魔術が最後の最後まで読者を欺き続ける傑作サスペンス。

天井裏の散歩者/幸福荘殺人日記*

天井裏の散歩者 幸福荘殺人日記(1) (講談社文庫)

角川書店/《改題》『天井裏の散歩者/幸福荘殺人日記1』講談社文庫 2011
推理作家の大御所小宮山泰三の二階建てアパート幸福荘に住むことは、作家志望者の憧れ。だが住人ときたら、あやしげな者ばかり。美貌の人気少女小説家南野はるかをめぐり、男たちは天井裏を舞台に騒動を繰り広げ、あげくは密室殺人まで…どこまでが現実でどこからが虚構なのか?極上の叙述ミステリー。

1994

沈黙の教室

沈黙の教室 (双葉文庫―日本推理作家協会賞受賞作全集)

早川書房/ハヤカワ文庫 1997/双葉文庫 2009
交通事故に遭い、記憶を失った男。その男が所持していた手帳には、「青葉ヶ丘中学校3年A組。同窓会における殺人計画」と記されていた。二十年前、重い沈黙が支配するそのクラスでは、何者かが不気味な「恐怖新聞」を発行し、陰湿ないじめが横行していた。復讐!?記憶喪失の男の正体は!?多くの謎を秘めたまま、ついに同窓会の日を迎える!読者を迷宮に誘う叙述トリックの傑作。
日本推理作家協会賞(1995年)受賞

望湖荘の殺人

望湖荘の殺人 (光文社文庫)

カッパ・ノベルス/光文社文庫 1997
大型家電量販店の経営者・二宮大蔵に毒の塗られた剃刀と殺人予告の脅迫状が届いた。いったい誰が…?大蔵はある人物の協力を得て容疑者を五人にしぼり、信州の山荘パーティーに招待した。目的は殺人者の抹殺!―大型台風が山荘を襲った夜、招待客が次々に死んでいく。生き残るのは誰だ。

1995

誘拐者

誘拐者 (文春文庫)

東京創元社/文春文庫 2002
「私の赤ちゃんを返して!」誘拐された子供を求めて妻は出奔した…やがて子供は戻されたが、妻は行方をくらましたまま。その20年後、写真週刊誌に載った1枚の写真がきっかけで、怨念と狂気に染まった女と男たちが、ある一点をめざして急激に動きだす。そこに用意された誰も予期しえない衝撃の結末とは。

幸福荘の秘密/新・天井裏の散歩者*

天井裏の奇術師 幸福荘殺人日記(2) (講談社文庫)

角川書店/《改題》『幸福荘の秘密/続・天井裏の散歩者』角川文庫 1997/《改題》『天井裏の奇術師/幸福荘殺人日記2』講談社文庫 2011
幸福荘―推理作家小宮山泰三を慕うあやしい住人たちが、南野はるか争奪戦を繰り広げたアパートは瀟洒な三階建てのマンションに建てかわった。その第二幸福荘の前で花束を捧げ泣いていた謎の女性。そして始まる九転十転の逆転劇…。前作『天井裏の散歩者』を凌ぐ衝撃の結末とは。

1996

ファンレター

愛読者―ファンレター (文春文庫)

講談社/講談社文庫 1999/《改題》『愛読者/ファンレター』文春文庫 2007
本にサインして送って下さい。写真送りますから、会って下さい―熱狂的読者の要求はエスカレートし、やがて悲劇が…(「覆面作家」)、作家の了解も得ず講演会を企画する図書館司書(「講演会の秘密」)、下手な小説を送りつけ添削せよと迫る作家志望者(「ファンレター」)他、覆面作家・西村香を巡る怪事件の数々。

漂流者

漂流者 (文春文庫)

角川書店/文春文庫 2011/《改題》『セーラ号の謎』角川文庫 1999
妻と担当編集者の三人でダイビングに出かけた人気推理作家、風間春樹。潜水中の事故で助けを求めたが、不倫関係にあった二人に見捨てられる。風間は流れ着いた島から自力で無人ヨットに辿り着いたが―。航海日誌、口述テープ、新聞記事等に仕組まれた恐るべき騙しのプロットとは。叙述ミステリーの傑作長篇。「―者」シリーズ第6弾。

二重生活

二重生活 (講談社文庫)

*新津きよみとの共作
双葉社/講談社文庫 2000
わたしを裏切った男と侮辱したあの女は絶対に許せない!ふたり同時に復讐するには、あの方法しかない―男に妻も子どももいると知った愛人の心に燃えたぎった嫉妬と殺意。重婚をテーマに男女の息づまる駆け引きをスリリングに描く多重心理ミステリー。折原一・新津きよみ、おしどり作家、初の合作が実現。

1997

101号室の女*

101号室の女 (講談社文庫)

講談社/講談社文庫 2000
サスペンス映画の傑作『サイコ』を見事に彷彿させる表題作「101号室の女」、夕暮れの公園で空のベビーカーを押す男の謎に迫る「眠れ、わが子よ」、凶暴な脱獄囚が別れた女に刻々と近づく恐怖を描く「網走まで」等、全九編を収録。巧妙な伏線とラストのどんでん返しで読者を欺く、折原マジックの集大成。

遭難者

遭難者 (角川文庫)

実業之日本社/角川文庫 2000
北アルプスの白馬岳から唐松岳に縦走中、不帰ノ嶮という難所で滑落死した青年・笹村雪彦。彼の山への情熱をたたえるため、彼の誕生から死までを追悼集にまとめることになった。企画を持ちかけられた母親は、息子の死因を探るうちに、本当に息子は事故死なのだろうか、と疑惑を抱き始める…。登山記録、山岳資料、死体検案書などが収められた追悼集に秘められた謎、謎、謎…。2冊組箱入りで、待望の文庫化。奇書!2冊組箱入りの追悼集に隠された死者からのメッセージ。この本は追悼集(本編)と別冊の二つで構成されています。

冤罪者

冤罪者 (文春文庫)

文藝春秋/文春文庫 2000
ノンフィクション作家・五十嵐友也のもとに届けられた一通の手紙。それは連続婦女暴行魔として拘置中の河原輝男が冤罪を主張し、助力を求めるものだった。しかし自らの婚約者を犯人に殺された五十嵐にとって、それはとても素直に受け取れるものではない。河原の他に真犯人がいるのだろうか。謎のまた謎の千枚。

1998

黄色館の秘密

黄色館の秘密―黒星警部シリーズ (光文社文庫)

*黒星警部シリーズ
光文社文庫
実業家の阿久津又造一家が住む「黄色館」は、世界の珍品を集めた秘宝館でもある。ところが、犯罪集団・爆盗団から純金製の黄金仮面を盗むとの予告が!そこへのこのこ現われた密室マニア・黒星光警部。黄金仮面が宙を舞い、密室で人が死ぬ世紀の怪事件を見事なまでに掻き回す。犯人は誰なんだ。

失踪者

失踪者 (文春文庫)

文芸春秋/文春文庫 2001
ノンフィクション作家・高嶺隆一郎は真犯人に直接インタビューする手法をとっていた。埼玉県の久喜市で起きている連続失踪事件を調査するなかで、15年前の同様の事件との関連性が浮かび上がる。月曜日に女が消えること、現場に「ユダ」「ユダの息子」のメモが残されること。犯人はまた「少年A」なのか。

1999

暗闇の教室

暗闇の教室〈1〉百物語の夜 (ハヤカワ文庫JA)

早川書房/ハヤカワ文庫 2001
日照りに見舞われ、干上がったダム底から緑山中学校の旧校舎が不気味な姿を現わした夏。廃校で肝試しの怪談「百物語」を行った悪童たちは、とんでもない怪物たちを喚び出してしまう!あまつさえ殺人までも!荒れ狂う暴風雨の闇を動き回るスパルタ教師、連続婦女暴行魔、過激派の女闘士。息継ぐ間もなく襲いかかる悪夢、また悪夢。日本推理作家協会賞受賞作『沈黙の教室』につづく、入魂のダーク・サスペンス第2弾。

2000

耳すます部屋*

耳すます部屋 (講談社文庫)

講談社/講談社文庫 2003
娘の同級生を放課後預かることになった久恵。だが母親同様ずうずうしい小学生ゆかりには、盗癖があった。結婚指輪までが消えた日、包丁を手に、久恵はついにキレてしまう。「ゆかりが帰ってこない」、その夜、鳴り続ける母親からの電話。どこまでも執拗に―。日常の恐怖に彩られた叙述ミステリー10の傑作。

倒錯の帰結

倒錯の帰結 (講談社文庫)

講談社/講談社ノベルス 2003/講談社文庫 2004
日本海の孤島で起こる連続密室殺人事件(『首吊り島』)と都会の片隅で起こる監禁事件(『監禁者』)。二つの事件に巻き込まれた作家志望の男が遭遇する奇想天外の結末とは?「倒錯」シリーズ完結編は前代未聞、前からでも後ろからでも楽しめる本。

2001

チェーンレター

チェーンレター (角川ホラー文庫)

*青沼静也名義
角川書店/角川ホラー文庫 2004
「これは棒の手紙です。この手紙をあなたのところで止めると必ず棒が訪れます。二日以内に同じ文面の手紙を…」水原千絵は妹から奇妙な「不幸の手紙」を受け取った。それが恐怖の始まりだった。千絵は同じ文面の手紙を妹と別の四人に送ったが、手紙を止めた者が棒で撲殺されてしまう。そしてまた彼女のもとに同じ文面の手紙が届く。過去の「不幸」が形を変えて増殖し、繰り返し恐怖を運んでくる。戦慄の連鎖は果たして止められるのか。

沈黙者

沈黙者 (文春文庫)

文芸春秋/文春文庫 2004
埼玉県久喜市で新年早々、元校長の老夫婦とその長男夫妻の四人が惨殺された。十日後、再び同市内で老夫婦の変死体が発見される。そして一方、池袋で万引きと傷害で逮捕された男が、自分の名前を一切明かさぬままに裁判が進められる、という奇妙な事件が語られていく。この男は何者か?巧緻を極める折原ミステリーの最高峰。

2002

樹海伝説/騙しの森へ

樹海伝説―騙しの森へ (祥伝社文庫)

祥伝社文庫
湖畔の樹海に、新たな伝説が生まれようとしていた。奥深いその森に棲む一家の主が、家族を斧で惨殺し失踪。数年後、事件を究明するため、若者が一人で森に分け入り遭難。そして今、若者が遺した克明な手記『遭難記―魔の森の調査報告書』を片手に、男女二人の大学生が樹海に足を踏み入れ、さらに…。過去と現在が恐怖に共鳴し錯綜する、驚愕のミステリー。

倒錯のオブジェ

天井男の奇想 (文春文庫)

文芸春秋/《改題》『天井男の奇想』文春文庫 2006
東京都北区東十条、古びた木造二階家に老女が一人住んでいる。「貸室あり」の立て札を見て二階の部屋を借りた若い女は夫から身を隠していた。老女は訪ねてくる区の職員へしきりに訴える、「天井男があたしを監視している」と。これは密室の謎解きに燃える老女の妄想なのか、それとも―。超絶技巧のミステリ。

2003

模倣密室/黒星警部と七つの密室*

模倣密室  黒星警部と七つの密室 (光文社文庫)

*黒星警部シリーズ
光文社/光文社文庫 2006
白岡と春日部で、猿が人を襲う事件が連続した。そんな中、一組の男女が密室の中で発見される。女性は後頭部を殴られて重体、男は軽傷だったため、狂言との見方が強まる。しかし、密室マニアの黒星警部が葉山虹子と駆けつけて、事件は二転三転することに…(表題作)。小躍りしながら密室に向かう黒星警部。数々の名作が走馬灯のように駆けめぐる作品集。

被告A

被告A (ハヤカワ文庫JA)

早川書房/ハヤカワ文庫 2006
東京杉並区で起きた連続誘拐殺人事件は、死体に残されるトランプの絵柄から“ジョーカー連続殺人事件”と呼ばれた。田宮亮太は、自供により被告として法廷に引き出されるものの、一転して無罪を主張し、逆転の秘策を練る。一方では新たな誘拐事件が発生し、息子を取り戻すために、一人の母親が孤軍奮闘をしていた。姿を見せない真犯人はどこに?そして、事件の真相は?驚くべき結末が待つ新趣向の誘拐&法廷ミステリ。

鬼頭家の惨劇/忌まわしき森へ

鬼頭家の惨劇―忌まわしき森へ (祥伝社文庫)

祥伝社文庫
あの呪われた森で一体何が―。十年前、樹海の山荘に住む鬼頭家の家族が次々に惨殺される事件が起こった。その真相を求め、幾人もが森に足を踏み入れたが、謎はますます深まっていく。そして今、記憶を失った一人の男が助けられ、歪んでいく一家を記録したノートが発見された。樹海の深い霧の中、混迷する謎また謎、五転六転するプロット。果たして真相は。

2004

偽りの館/叔母殺人事件

叔母殺人事件<偽りの館> (講談社文庫)

講談社/《改題》『叔母殺人事件/偽りの館』講談社文庫 2007
煉瓦造りの洋館で起きた驚くべき殺人事件。屋敷には底意地の悪い実業家の女主人とその甥が住んでいた。叔母の財産を狙う甥の殺人計画はいかに練られていったのか。その手記を入手するため、取材者の“私”は屋敷に住み込み、事件を追体験していく―そして明かされる衝撃の真相!!名手の叙述ミステリー。

2005

黙の部屋

黙の部屋 (文春文庫)

文藝春秋/文春文庫 2008
古物商の店先で偶然見つけた一枚の奇妙な絵。美術雑誌の編集長・水島純一郎はその謎の画家、石田黙に魅せられ、ネットオークションや関係者を訪ね歩くうちに、不可解な事件に巻き込まれていく。誘拐、監禁、そして謎の招待状…。虚実の皮膜を往還する叙述トリックの名手が、渾身の筆が描く美術ミステリー。

グッドバイ/叔父殺人事件

叔父殺人事件 グッドバイ (講談社文庫)

原書房/《改題》『叔父殺人事件/グッドバイ』講談社文庫 2008
叔父が死んだ。ネットで呼集された男女四人がワゴン車内で練炭集団自殺を図った。その中に“僕”の叔父の四郎がいた。リーダー格の女性だけが命を取り留めたが意識不明。叔父のふだんの言動から偽装殺人を疑う叔母の厳命で、関係者を調べ始めた“僕”に、黒い影が忍び寄る。折原叙述マジックが冴え渡る。

2006

行方不明者

行方不明者 (文春文庫)

文藝春秋/文春文庫 2009
埼玉県蓮田市、黒沼の畔に建つ二つの名家で起きた一家惨殺事件と失踪事件。ライターの五十嵐みどりは取材を通じて四人家族の闇を浮き彫りにしていく。一方、戸田市では謎の連続通り魔事件が発生。売れない推理作家の「僕」は、小説の取材にと容疑者の尾行を開始する。二つの事件が交錯する驚愕のサスペンス。

2007

タイムカプセル

タイムカプセル (ミステリーYA!)

理論社
「告!栗橋北中学校・三年A組卒業生の選ばれ死君たち」と記された奇妙な手紙が、十年前、タイムカプセルを埋めたメンバーのもとに、つぎつぎ届く。消し去りたいあの日の記憶。不安にとらわれる六人の男女。タイムカプセルを開ける日まであとわずか…。巧みなストーリーテリングと皮膚感覚の恐怖で魅了する異色の物語。

疑惑*

放火魔 (文春文庫)

文藝春秋/《改題》『放火魔』文春文庫 2010
同じ車両の乗客が2人とも殺人犯である確率は1億分の1…。新宿発村上行の快速「ムーンライトえちご」で隣合わせた女性客。彼女の紙袋から漂う怪しいにおいの正体とは(「危険な乗客」)。振り込め詐欺、連続放火、交換殺人etc.日常の裂け目に潜む犯罪を描く、46万部突破の人気シリーズ「―者」スピンオフ短篇集。

黒い森

黒い森 (祥伝社文庫)

祥伝社/祥伝社文庫 2010
「ミステリー・ツアーの目的地で待っている」駆け落ちする二人の恋人に、同じ内容のメールが届いた。行き先は、樹海の奥、作家が家族を惨殺したと伝えられる山荘。ツアー客が一人、また一人と樹海の闇に消えてゆく中、恋人が待つ目的地へ辿り着けるのか?そして山荘の固く閉ざされた一室で待つものとは…。仕掛け満載、心拍数急上昇のサスペンス・ミステリー。

2008

クラスルーム

クラスルーム (ミステリーYA!)

理論社
栗橋北中学校3年B組を卒業した7人の男女。10年ぶりに届いたクラス会の通知が、受け取った者の不快な記憶を呼びさます。沈黙と恐怖に支配されたクラスルーム。どす黒い怒りを秘めた不気味な教師。誰もが記憶から消し去ったであろう、あの地獄のような日々。幹事の名前に誰一人見覚えがなく、会場が夜の校舎であることが、さらなる不安を掻きたてる。クラス会まで、あとわずか。忌まわしい過去への扉が、いま開く…。はたしてこれは現実なのか、妄想なのか。読むものを不安におとしいれる『タイムカプセル』の姉妹篇。

2009

逃亡者

逃亡者 (文春文庫)

文藝春秋/文春文庫 2012
同僚だった女に持ちかけられた交換殺人の提案に乗り、一面識もないその夫を殺した罪で逮捕された友竹智恵子。だが、警察の不手際から脱走に成功した彼女は、整形手術で顔を造り変え、身分を偽り、逃亡を続ける。時効の壁は15年。DVの夫、そして警察による執念の追跡から、智恵子は逃げ切ることができるのか。

2010

赤い森

赤い森

祥伝社
一家が惨殺された樹海のなかの山荘。禍々しき森の、いまだ解明されぬ事件。血塗られた伝説に挑む者を襲う悲劇の連鎖!その森に踏みこんだ者は、二度と帰れない。

追悼者

追悼者

文藝春秋
浅草の古びたアパートで発見された女の絞殺死体。被害者は大手旅行代理店のOLだが、夜になると街で男を誘っていたという。この事件に興味を抱いたノンフィクション作家が彼女の生い立ちを取材すると、その周辺に奇妙な事件が相次いで起きていたことが分かる。彼女を殺したのは誰か?その動機は?「騙りの魔術師」折原一が贈る究極のミステリー。

2011

帝王、死すべし

帝王、死すべし

講談社
野原実は、息子輝久の部屋に入り、机上に置かれた一冊の本を手に取った。『てるくはのる』。そのカバーを取ると、出てきたのは真っ白な本。その中に書かれていたのは、輝久が綴った、“帝王”によるいじめの記録だった。息子を狂気から守るため、実は己のすべてを懸けてひた走る。