森博嗣『黒猫の三角』

My favorite 99 books

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『黒猫の三角』DELTA IN THE DARKNESS, 1999
講談社文庫 2002
一年に一度決まったルールの元で起こる殺人。今年のターゲットなのか、六月六日、四十四歳になる小田原静子に脅迫めいた手紙が届いた。探偵・保呂草は依頼を受け「阿漕荘」に住む面々と桜鳴六画邸を監視するが、衆人環視の密室で静子は殺されてしまう。森博嗣の新境地を拓くVシリーズ第一作、待望の文庫化。
黒猫の三角 (幻冬舎コミックス漫画文庫) コミック「黒猫の三角」
皇なつき/作画 あすかコミックスDX 2002/バーズコミックススペシャル 2007/幻冬舎コミックス漫画文庫 2012
犀川&西之園コンビのシリーズが終了して、新シリーズがスタート、というタイミングを巧く使った心理トリックが秀逸。 前シリーズ10作を3年で書き終えた筆の速さと、新シリーズも書き果せる自信があってはじめて使うことのできる仕掛けだ。 前シリーズの犀川&西之園コンビも十分に個性的だったけど、この『黒猫の三角』に始まるVシリーズでは、瀬在丸紅子、保呂草潤平、小鳥遊練無、香具山紫子の4人の個性の強さ、その個性の組み合わせの妙で、さらに面白さがパワーアップしている。
 それと、僕の場合、皇なつき氏のコミックス版の貢献度も高い。 ミステリのコミック化というと(?_?)というものが多いなか、このコミックス版『黒猫の三角』はホント、いい出来だ。 (とりあえず『黒猫の三角』は原作を先に読んだけれど、)Vシリーズ2作目以降、皇なつき氏デザインのキャラクター・イメージで、まったく違和感なく読み進めることができる。 森博嗣氏の作品自体が、登場人物の会話や思考には筆を割くけど、その動きや表情などは割と淡々と書き進めるタイプなので、コミック版のイメージに重ねあわせることができると二倍楽しめる(と思う)。



Bibliography

S&Mシリーズ

すべてがFになる THE PERFECT INSIDER, 1996

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講談社ノベルス/講談社文庫 1998
孤島のハイテク研究所で、少女時代から完全に隔離された生活を送る天才工学博士・真賀田四季。彼女の部屋からウエディング・ドレスをまとい両手両足を切断された死体が現れた。偶然、島を訪れていたN大助教授・犀川創平と女子学生・西之園萌絵が、この不可思議な密室殺人に挑む。新しい形の本格ミステリィ登場。
すべてがFになる (バーズコミックススペシャル) コミック「すべてがFになる」
浅田寅ヲ/作画 バーズコミックススペシャル 2001

冷たい密室と博士たち DOCTORS IN ISOLATED ROOM, 1996

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講談社ノベルス/講談社文庫 1999
同僚の誘いで低温度実験室を訪ねた犀川助教授とお嬢様学生の西之園萌絵。だがその夜、衆人環視かつ密室状態の実験室の中で、男女2名の大学院生が死体となって発見された。被害者は、そして犯人は、どうやって中に入ったのか!?人気の師弟コンビが事件を推理し真相に迫るが……。究極の森ミステリィ第2弾。
冷たい密室と博士たち (幻冬舎コミックス漫画文庫 (あ-01-02)) コミック「冷たい密室と博士たち」
浅田寅ヲ/作画 バーズコミックス 2003/幻冬舎コミックス漫画文庫 2007

笑わない数学者 MATHEMATICAL GOODBYE, 1996

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講談社ノベルス/講談社文庫 1999
偉大な数学者、天王寺翔蔵博士の住む「三ツ星館」。そこで開かれたパーティの席上、博士は庭にある大きなオリオン像を消してみせた。一夜あけて、再びオリオン像が現れた時、2つの死体が発見され……。犀川助教授と西之園萌絵の理系師弟コンビが館の謎と殺人事件の真相を探る。超絶の森ミステリィ第3弾。


詩的私的ジャック JACK THE POETICAL PRIVATE, 1997

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講談社ノベルス/講談社文庫 1999
大学施設で女子大生が連続して殺された。現場は密室状態で死体には文字状の傷が残されていた。捜査線上に浮かんだのはロック歌手の結城稔。被害者と面識があった上、事件と彼の歌詞が似ていたのだ。N大学工学部助教授・犀川創平とお嬢様学生・西之園萌絵が、明敏な知性を駆使して事件の構造を解体する。


封印再度 WHO INSIDE, 1997

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講談社ノベルス/講談社文庫 2000
50年前、日本画家・香山風采は息子・林水に家宝「天地の瓢」と「無我の匣」を残して密室の中で謎の死をとげた。不思議な言い伝えのある家宝と風采の死の秘密は、現在にいたるまで誰にも解かれていない。そして今度は、林水が死体となって発見された。二つの死と家宝の謎に人気の犀川・西之園コンビが迫る。


幻惑の死と使途 ILLUSION ACTS LIKE MAGIC, 1997

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講談社ノベルス/講談社文庫 2000
「諸君が、一度でも私の名を呼べば、どんな密室からも抜け出してみせよう」いかなる状況からも奇跡の脱出を果たす天才奇術師・有里匠幻が衆人環視のショーの最中に殺された。しかも遺体は、霊柩車から消失。これは匠幻最後の脱出か?幾重にも重なる謎に秘められた真実を犀川・西之園の理系師弟が解明する。


夏のレプリカ REPLICABLE SUMMER, 1998

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講談社ノベルス/講談社文庫 2000
T大学大学院生の簑沢杜萌は、夏休みに帰省した実家で仮面の誘拐者に捕らえられた。杜萌も別の場所に拉致されていた家族も無事だったが、実家にいたはずの兄だけが、どこかへ消えてしまった。眩い光、朦朧とする意識、夏の日に起こった事件に隠された過去とは?『幻惑の死と使途』と同時期に起った事件を描く。


今はもうない SWITCH BACK, 1998

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講談社ノベルス/講談社文庫 2001
電話の通じなくなった嵐の別荘地で起きた密室殺人。二つの隣り合わせの密室で、別々に死んでいた双子のごとき美人姉妹。そこでは死者に捧げるがごとく映画が上映され続けていた。そして、二人の手帳の同じ日付には謎の「PP」という記号が。名画のごとき情景の中で展開される森ミステリィのアクロバット。


数奇にして模型 NUMERICAL MODELS, 1998

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講談社ノベルス/講談社文庫 2001
那古野市内で開催された模型交換会で、モデルの首無し死体が発見された。死体と共に密室の中で昏倒していたのは、大学院生、寺林高司。彼には同じ頃に起きた女子大学院生の絞殺事件の容疑もかけられていた。もう一つの事件も、死体が見つかったのは「密室」の中。犀川創平、西之園萌絵の師弟が事件の謎に挑む。


有限と微小のパン THE PERFECT OUTSIDER, 1998

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講談社ノベルス/講談社文庫 2001
日本最大のソフトメーカ「ナノクラフト」の経営するテーマパークを訪れたN大生西之園萌絵と友人たち。そこでは「シードラゴンの事件」と呼ばれる死体消失があったという。彼女らを待ち構えていたかのように事件は続発。すべてがあの天才の演出によるものなのか!?全編に漲る緊張感!最高潮森ミステリィ。


Vシリーズ

黒猫の三角 DELTA IN THE DARKNESS, 1999

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講談社ノベルス 1999/講談社文庫 2002
一年に一度決まったルールの元で起こる殺人。今年のターゲットなのか、六月六日、四十四歳になる小田原静子に脅迫めいた手紙が届いた。探偵・保呂草は依頼を受け「阿漕荘」に住む面々と桜鳴六画邸を監視するが、衆人環視の密室で静子は殺されてしまう。森博嗣の新境地を拓くVシリーズ第一作、待望の文庫化。
黒猫の三角 (幻冬舎コミックス漫画文庫) コミック「黒猫の三角」
皇なつき/作画 あすかコミックスDX 2002/バーズコミックススペシャル 2007/幻冬舎コミックス漫画文庫 2012

人形式モナリザ SHAPE OF THINGS HUMAN, 1999

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講談社ノベルス/講談社文庫 2002
蓼科に建つ私設博物館「人形の館」に常設されたステージで衆人環視の中、「乙女文楽」演者が謎の死を遂げた。二年前に不可解な死に方をした悪魔崇拝者。その未亡人が語る「神の白い手」。美しい避暑地で起こった白昼夢のような事件に瀬在丸紅子と保呂草潤平ら阿漕荘の面々が対峙する。大人気Vシリーズ第2弾。


月は幽咽のデバイス THE SOUND WALKS WHEN THE MOON TALKS, 2000

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講談社ノベルス/講談社文庫 2003
薔薇屋敷あるいは月夜邸と呼ばれるその屋敷には、オオカミ男が出るという奇妙な噂があった。瀬在丸紅子たちが出席したパーティの最中、衣服も引き裂かれた凄惨な死体が、オーディオ・ルームで発見された。現場は内側から施錠された密室で、床一面に血が飛散していた。紅子が看破した事件の意外な真相とは。


夢・出逢い・魔性 YOU MAY DIE IN MY SHOW, 2000

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講談社ノベルス/講談社文庫 2003
20年前に死んだ恋人の夢に怯えていたN放送プロデューサが殺害された。犯行時響いた炸裂音は1つ、だが遺体には2つの弾痕。番組出演のためテレビ局にいた小鳥遊練無は、事件の核心に位置するアイドルの少女と行方不明に……。繊細な心の揺らぎと、瀬在丸紅子の論理的な推理が際立つ、Vシリーズ第4作!


魔剣天翔 COCKPIT ON KNIFE EDGE, 2000

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講談社ノベルス/講談社文庫 2003
航空ショーでアクロバット演技中のパイロットが撃たれ、死んだ。航空機は二人乗り。パイロットが座っていたのは後部座席。しかし、撃たれたのは背中から。犯人は一緒に搭乗していた女性記者なのか?衆人環視の中、成立した空中の完全密室。シリーズ最高難度の謎を、没落した名家の令嬢・瀬在丸紅子が解き明かす。


恋恋蓮歩の演習 A SEA OF DECEITS, 2001

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講談社ノベルス/講談社文庫 2004.7
世界一周の豪華客船ヒミコ号。乗客の持ち込んだ自画像を盗み出す任務を帯びた怪盗は、制限時間が近づく中の航海を続ける。しかし、突然の銃声の後、男性客の消失事件が発生。楽しい旅行は意外な方向へ向かって……。


六人の超音波科学者 SIX SUPERSONIC SCIENTISTS, 2001

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講談社ノベルス/講談社文庫 2004
土井超音波研究所、山中深くに位置し橋によってのみ外界と接する、隔絶された場所。所内で開かれたパーティに紅子と阿漕荘の面々が出席中、死体が発見される。爆破予告を警察に送った何者かは橋を爆破、現場は完全な陸の孤島と化す。真相究明に乗り出す紅子の怜悧な論理。美しいロジック溢れる推理長編。


捩れ屋敷の利鈍 THE RIDDLE IN TORSIONAL NEST, 2002

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講談社ノベルス/講談社文庫(2005)
秘宝“エンジェル・マヌーバ”が眠る“メビウスの帯”構造の捩れ屋敷。密室状態の建物の内部で死体が発見され、秘宝も消えてしまった。さらに、完璧な密室に第2の死体が!招待客は保呂草潤平、そして西之園萌絵。探偵は前代未聞の手法によって犯人を言い当てる。 講談社ノベルス20周年書き下ろしのスペシャル版!


朽ちる散る落ちる ROT OFF AND DROP AWAY, 2002

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講談社ノベルス/講談社文庫(2005)
土井超音波研究所の地下に隠された謎の施設。絶対に出入り不可能な地下密室で奇妙な状態の死体が発見された。一方、数学者・小田原の示唆により紅子は周防教授に会う。彼は、地球に帰還した有人衛星の乗組員全員が殺されていたと語った。空前の地下密室と前代未聞の宇宙密室の秘密を暴くVシリーズ第9作。


赤緑黒白 RED GREEN BLACK AND WHITE, 2002

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講談社ノベルス/講談社文庫 2005
鮮やかな赤に塗装された死体が、深夜マンションの駐車場で発見された。死んでいた男は、赤井。彼の恋人だったという女性が「犯人が誰かは、わかっている。それを証明して欲しい」と保呂草に依頼する。そして発生した第二の事件では、死者は緑色に塗られていた。シリーズ完結編にして、新たなる始動を告げる傑作。


四季シリーズ

四季 春 THE FOUR SEASONS GREEN SPRING, 2003

四季 春 (講談社文庫)

講談社ノベルス/講談社文庫 2006
天才科学者・真賀田四季。彼女は五歳になるまでに語学を、六歳には数学と物理をマスタ、一流のエンジニアになった。すべてを一瞬にして理解し、把握し、思考するその能力に人々は魅了される。あらゆる概念にとらわれぬ知性が遭遇した殺人事件は、彼女にどんな影響を与えたのか。圧倒的人気の四部作、第一弾。


四季 夏 THE FOUR SEASONS RED SUMMER, 2003

四季 夏 (講談社文庫)

講談社ノベルス/講談社文庫 2006
十三歳。四季はプリンストン大学でマスタの称号を得、MITで博士号も取得し真の天才と讃えられた。青い瞳に知性を湛えた美しい少女に成長した彼女は、叔父・新藤清二と出掛けた遊園地で何者かに誘拐される。彼女が望んだもの、望んだこととは?孤島の研究所で起こった殺人事件の真相が明かされる第二弾。


四季 秋 THE FOUR SEASONS WHITE AUTUMN, 2004

四季 秋 (講談社文庫)

講談社ノベルス/講談社文庫 2006
妃真加島で再び起きた殺人事件。その後、姿を消した四季を人は様々に噂した。現場に居合わせた西之園萌絵は、不在の四季の存在を、意識せずにはいられなかった……。犀川助教授が読み解いたメッセージに導かれ、二人は今一度、彼女との接触を試みる。四季の知られざる一面を鮮やかに描く、感動の第三弾。


四季 冬 THE FOUR SEASONS BLACK WINTER 2004

四季 冬 (講談社文庫)

講談社ノベルス/講談社文庫 2006
「それでも、人は、類型の中に夢を見ることが可能です」四季はそう言った。生も死も、時間という概念をも自らの中で解体し再構築し、新たな価値を与える彼女。超然とありつづけながら、成熟する天才の内面を、ある殺人事件を通して描く。作者の一つの到達点であり新たな作品世界の入口ともなる、四部作完結編。


Gシリーズ

φは壊れたね PATH CONNECTED φ BROKE, 2004

φは壊れたね (講談社文庫)

講談社ノベルス/講談社文庫 2007
その死体は、Yの字に吊られていた。背中に作りものの翼をつけて。部屋は密室状態。さらに死体発見の一部始終が、ビデオで録画されていた。タイトルは「φは壊れたね」。これは挑戦なのか?N大のスーパー大学院生、西之園萌絵が、山吹ら学生たちと、事件解明に挑む。Gシリーズ、待望の文庫版スタート。


θは遊んでくれたよ ANOTHER PLAYMATE θ, 2005

θは遊んでくれたよ ANOTHER PLAYMATE θ (講談社文庫)

講談社ノベルス/講談社文庫 2008
25歳の誕生日にマンションから転落死した男性の額には、θという文字が書かれていた。半月後、今度は手のひらに赤いθが書かれた女性の死体が。その後も、θがマーキングされた事件は続く。N大の旧友・反町愛から事件について聞き及んだ西之園萌絵は、山吹ら学生三人組、探偵・赤柳らと、推理を展開する。


τになるまで待って PLEASE STAY UNTIL τ, 2005

τになるまで待って PLEASE STAY UNTIL τ (講談社文庫)

講談社ノベルス/講談社文庫 2008
森に建つ洋館は、“超能力者”神居静哉の別荘で『伽羅離館』と呼ばれていた。この屋敷に探偵・赤柳初朗、山吹、加部谷ら七人が訪れる。突然轟く雷鳴、そして雨。豪華な晩餐のあと、密室で館の主が殺された。死ぬ直前に聴いていたラジオドラマは、「τになるまで待って」。大きな謎を孕む、人気Gシリーズ第三作。


εに誓って SWEARING ON SOLEMN ε, 2006

εに誓って SWEARING ON SOLEMN ε (講談社文庫)

講談社ノベルス/講談社文庫 2009
山吹早月と加部谷恵美が乗り込んだ中部国際空港行きの高速バスが、ジャックされてしまった。犯人グループからは都市部とバスに爆弾をしかけたという声明が出される。乗客名簿にあった「εに誓って」という団体客名は、「φは壊れたね」から続く事件と関係があるのか。西之園たちが見守る中、バスは疾走する。


λに歯がない λ HAS NO TEETH, 2006

λに歯がない λ HAS NO TEETH (講談社文庫)

講談社ノベルス/講談社文庫 2010
完全に施錠されていたT研究所で、四人の銃殺死体が発見された。いずれも近距離から撃たれており、全員のポケットに「λに歯がない」と書かれたカードが入っていた。また四人とも、死後、強制的に歯を抜かれていた。謎だらけの事件に迫る過程で、西之園萌絵は欠け落ちていた過去の大切な記憶を取り戻す。


ηなのに夢のよう DREAMILY IN SPITE OF η, 2007

ηなのに夢のよう DREAMILY IN SPITE OF η (講談社文庫)

講談社ノベルス/講談社文庫 2010
地上12メートルの松の枝に、首吊り死体がぶら下がっていた。そばには、「ηなのに夢のよう」と書かれた絵馬が。その後も特異な場所での首吊り自殺が相次ぐ。一方、西之園萌絵は、両親の命を奪った10年まえの飛行機事故の真相に近づく。これら一連の事件に、天才・真賀田四季は、どう関わっているのか――。


目薬αで殺菌します DISINFECTANT α FOR THE EYES, 2008

目薬αで殺菌します (講談社ノベルス)

講談社ノベルス
神戸で劇物の入った目薬が発見された。目薬の名には「α」の文字が。その頃、那古野では加部谷恵美が変死体を発見する。死体が握り締めていたのは、やはり目薬「α」!探偵・赤柳初朗は調査を始めるが、事件の背後には、またも謎の組織の影が……?「φ」から続く一連の事件との繋がりは!?進化するGシリーズ、第7弾。

Xシリーズ

イナイ×イナイ PEEKABOO, 2007

イナイ×イナイ PEEKABOO (講談社文庫)

講談社ノベルス/講談社文庫 2010
黒髪の佳人、佐竹千鶴は椙田探偵事務所を訪れて、こう切り出した。「私の兄を捜していただきたいのです」。双子の妹、千春とともに都心の広大な旧家に暮らすが、兄の鎮夫は母屋の地下牢に幽閉されているのだという。椙田の助手、小川と真鍋が調査に向かうが、謎は深まるばかり――。Xシリーズ、文庫化始動。


キラレ×キラレ CUTTHROAT, 2007

キラレ×キラレ CUTTHROAT (講談社文庫)

講談社ノベルス/講談社文庫 2011
満員電車の中、三十代の女性がナイフのようなもので切りつけられる事件が立て続けに起こった。探偵・鷹知祐一朗から捜査協力の依頼を受けた小川と真鍋は、一見無関係と思われた被害者たち全員に共通する、ある事実を突き止める。その矢先に新たな事件が起こり、意外な展開を見せるが…。Xシリーズ第二弾。

タカイ×タカイ CRUCIFIXION, 2008

タカイ×タカイ CRUCIFIXION (講談社文庫)

講談社ノベルス/講談社文庫 2012
人気マジシャン・牧村亜佐美の邸宅で発見された他殺体。奇妙なことにそれは、高さ十五メートルのポールの上に「展示」されていた―。牧村に投資していた実業家から依頼を受け、調査に乗り出した探偵・鷹知、謎に惹かれた小川と真鍋、そして大学教員・西之園萌絵の推理が交差する。絶好調Xシリーズ第三弾。

スカイ・クロラ シリーズ

スカイ・クロラ THE SKY CRAWLERS, 2001

スカイ・クロラ (中公文庫)

中央公論新社/C・NOVEL 2003/中公文庫 2004
僕は戦闘機のパイロット。飛行機に乗るのが日常、人を殺すのが仕事。二人の人間を殺した手でボウリングもすれば、ハンバーガも食べる。戦争がショーとして成立する世界に生み出された大人にならない子供――戦争を仕事に永遠を生きる子供たちの寓話。


ナ・バ・テア NONE BUT AIR, 2004

ナ・バ・テア (中公文庫)

中央公論新社/C・NOVEL 2004/中公文庫 2005
信じる神を持たず、メカニックと操縦桿を握る自分の腕だけを信じて、戦闘機乗りを職業に、戦争を日常に生きる子供たち。地上を厭い、空でしか笑えない「僕」は、飛ぶために生まれてきたんだ――大人になってしまった「彼」と、子供のまま永遠を生きる「僕」が紡ぐ物語。森博嗣の新境地、待望のシリーズ第二作。

ダウン・ツ・ヘヴン DOWN TO HEAVEN, 2005

ダウン・ツ・ヘヴン (中公文庫)

中央公論新社/C・NOVELS 2005/中公文庫 2006
子供はみんな、空を飛ぶ夢を見るのだ。飛べるようになるまで、あるいは、飛べないと諦めるまで――戦闘機に乗ることに至上の喜びを感じる草薙だが、戦闘中に負傷し入院、空を飛べぬ鬱屈した日を過ごすことに。組織に守られる存在となりつつある自分になじめないままに。そしてある日「少年」に出会う。

フラッタ・リンツ・ライフ FLUTTER INTO LIFE, 2006

フラッタ・リンツ・ライフ―Flutter into Life (中公文庫)

中央公論新社/C・NOVELS 2007/中公文庫 2007
ずっと二人で空を飛んでいても、決して触れることはない。彼女の手を、彼女の頬を、僕の手が触れることはない――「僕」は濁った地上を離れ、永遠を生きる子供。上司の草薙と戦闘機で空を駆け、墜ちた同僚の恋人相良を訪ね、フーコのもとに通う日々。「スカイ・クロラ」シリーズ急展開。

クレィドゥ・ザ・スカイ CRADLE THE SKY, 2007

クレィドゥ・ザ・スカイ―Cradle the Sky (中公文庫)

中央公論新社/C・NOVELS 2007/中公文庫 2008
今だけがあって、それだけを考えていられたら良いのに。未来だって、せいぜい明日か明後日くらいしかなければ良いのに――「僕」は病院を抜け出し「彼女」の車で地上を逃げる。二度と空には、戦闘機には戻れないと予感しながら。永遠の時を生きる子供たちを描く、現代の寓話「スカイ・クロラ」シリーズ。

スカイ・イクリプス SKY ECLIPSE, 2008

スカイ・イクリプス―Sky Eclipse (中公文庫)

中央公論新社/C・NOVELS 2008/中公文庫 2009
空で、地上で、海で。「彼ら」は「スカイ・クロラ」の世界で生き続ける。憧れ、望み、求め、諦めながら――。さまざまな登場人物によって織りなされる八つの物語は、この世界に満ちた謎を解く鍵となる。永遠の子供、クサナギ・スイトを巡る大人気シリーズ、最初で最後の短編集。

M&Sシリーズ

工学部・水柿助教授の日常 THE ORDINARY OF DR. MIZUKAKI, 2001

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幻冬舎/幻冬舎ノベルス 2003/幻冬舎文庫 2004
水柿君33歳。のちにミステリィ作家となるが、いまはN大学工学部助教授である。専門は建築学科の建築材料。しばしば独身と間違われるが、須摩子さんというミステリィ好きの、二つ年下の奥さんがいる。水柿君は、いつしか自分の身の回りで起こるなにげない細やかな不思議を、須摩子さんに披露するようになっていた。水柿君の周りには、ほのぼのミステリィがいっぱい。今日もまた、あれが消え、これが不思議、そいつは変だ、誰かなんとかしろ!と謎は深まる……。

工学部・水柿助教授の逡巡 THE HESITATION OF DR. MIZUKAKI, 2004

工学部・水柿助教授の逡巡 (幻冬舎文庫)

幻冬舎/幻冬舎ノベルス 2006/幻冬舎文庫 2007
水柿君は、N大学工学部助教授のままミステリィ作家になった。なんとなく小説を書き始めたら、すぐに書き上がり、それをミステリィ好きの妻・須摩子さんに見せたが、評価は芳しくなかった。しかし出版社に送ってみたら、なんと本になって、その上、売れた!時間があれば小説を書き続け、幾星霜、いまではすっかり小説家らしくなったが……。

工学部・水柿助教授の解脱 THE NIRVANA OF DR. MIZUKAKI, 2008

工学部・水柿助教授の解脱 The Nirvana of Dr.Mizukaki (幻冬舎文庫)

幻冬舎/幻冬舎ノベルス 2009/幻冬舎文庫 2011
本シリーズの特徴は話題の些末さ、否、多方面性のため、なかなか進まず、本題が何か忘却、否、もともと本題などない、というまさに人間の思考、会話、関係を象徴する点にあったのだが、前作で人気作家となりし水柿君なんとあっさり断筆、作家業引退宣言。限りなく実話に近いらしいM(水柿)&S(須磨子)シリーズ、絶好調のまましみじみ完結!

Zシリーズ

ZOKU, 2003

ZOKU (光文社文庫)

光文社/カッパノベルス 2004/光文社文庫 2006
犯罪未満の壮大な悪戯を目的とする非営利団体“ZOKU”と、彼らの悪行を阻止せんとする科学技術禁欲研究所“TAI”。その秘密基地は真っ黒なジェット機と真っ白な機関車!謎の振動、謎の笑い声、ばらまかれる芸術作品……。一体何のために?被害者が気づかないほどのささやかな迷惑行為をめぐり、繰り広げられる悪と正義(?)の暗闘。痛快無比の物語。

ZOKUDAM, 2007

ZOKUDAM (光文社文庫)

光文社/カッパノベルス 2008/光文社文庫 2010
「この赤い方が、ゾクダム・一号機、通称、赤い稲妻だ」黒古葉博士が指さした先には全長十二メートルの巨大ロボットが!遊園地の地下にあるZOKUDAMに配属されたロミ・品川とケン・十河の任務は、このロボットに乗り込み戦士として怪獣と戦うことらしいのだが……。この様子を密かに窺う男女の姿が。対抗組織TAIGONの揖斐純弥と永良野乃の二人だった。

ZOKURANGER, 2009

ZOKURANGER (光文社文庫)

光文社/カッパノベルス 2010/光文社文庫 2011
民間企業から転職し、大学の准教授に赴任したロミ・品川。研究環境改善委員会なる組織の委員に任命されたが、その実態について、まるで把握できない。ある日、委員の一人が「サイズを測らせて」と尋ねてきた。それぞれが色違いのユニフォームを着て活動するらしい。困惑が増すばかりの彼女に、メンバの「妄想」が絡み合う!大学で繰り広げられる不可思議な物語。

百年シリーズ

女王の百年密室 GOD SAVE THE QUEEN, 2000

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幻冬舎/幻冬舎推理叢書 2001/幻冬舎文庫 2003/新潮文庫 2004
美しい女王が統治する幸福で豊かな楽園のような国だった。そんな不満も恨みもあるはずない世界で空前の殺人事件が起こった。「女王の塔」の中で殺されていたのは王子。完全なる密室での、完全なる犯罪。誰が、どうやって、何のために……?僕とパートナのロイディは推理を開始する。しかし、楽園の住民たちはみな「殺人」の存在さえ認めない。
女王の百年密室 (幻冬舎コミックス漫画文庫 す 1-1) コミック「女王の百年密室」
スズキユカ/作画 バーズコミックススペシャル 2001/幻冬舎コミックス漫画文庫 2007

迷宮百年の睡魔 LABYRINTH IN ARM OF MORPHEUS, 2003

迷宮百年の睡魔 (新潮文庫)

新潮社/幻冬舎ノベルス 2004/新潮文庫 2005
周囲の森が一夜にして海と化したという伝説を持つ島イル・サン・ジャック。22世紀の旅人ミチルとロイディがこの島で出会った「女王」は、かつて別の地に君臨した美しき人に生き写しだった――。王宮モン・ロゼで発見された首のない僧侶の死体、犯人と疑われたミチル、再び消えた海と出現した砂漠。謎に満ちた島を舞台に、宿命の絆で結ばれた「女王」とミチルの物語の第2章がはじまる。
迷宮百年の睡魔 (幻冬舎コミックス漫画文庫 す 1-2) コミック「迷宮百年の睡魔」
スズキユカ/作画 バーズコミックススペシャル 2005/幻冬舎コミックス漫画文庫 2007

その他の小説

そして二人だけになった UNTIL DEATH DO US PART, 1999

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新潮ミステリー倶楽部/講談社ノベルス 2001/新潮文庫 2002
全長4000メートルの海峡大橋を支える巨大なコンクリート塊。その内部に造られた「バルブ」と呼ばれる閉鎖空間に科学者、医師、建築家など6名が集まった。プログラムの異常により、海水に囲まれて完全な密室と化した「バルブ」内で、次々と起こる殺人。残された盲目の天才科学者と彼のアシスタントの運命は……。反転する世界、衝撃の結末。知的企みに満ちた森ワールド、ここに顕現。


墜ちていく僕たち FALLING ROPEWALKERS, 2001

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集英社/集英社 2003/集英社文庫 2004
インスタント・ラーメンを食べたら、男が女に、女が男に!高橋和子、34歳。車に残された免許証から判明。が、死んでいたのは別人だった!日常、常識が崩れていく、詩的私的なファンタジック連作集。


奥様はネットワーカ WIFE AT NETWORK, 2002

奥様はネットワーカ―Wife at Network (ダ・ヴィンチブックス)

メディアファクトリー/講談社ノベルス 2005/ダ・ヴィンチブックス 2007
スージィこと内野智佳は、某国立大学工学部化学工学科の秘書。彼女の勤める大学周辺で暴行傷害事件が多発する。智佳の周辺でも不気味な出来事が続き、友人のルナも被害に遭ってしまうが……。大学の工学部を舞台に、それぞれに秘密を抱えた6人の視点で連続殺人事件を追う、ちょっとフーガでホラーな新感覚ミステリィ。解説はコジマケン(描き下ろしマンガ)。


探偵伯爵と僕 HIS NAME IS EARL, 2004

探偵伯爵と僕 His name is Earl (講談社文庫)

◇講談社ミステリーランド/講談社ノベルス 2007/講談社文庫 2008
もう少しで夏休み。新太は公園で、真っ黒な服を着た不思議なおじさんと話をする。それが、ちょっと変わった探偵伯爵との出逢いだった。夏祭りの日、親友のハリィが行方不明になり、その数日後、また友達がさらわれた。新太にも忍び寄る犯人。残されたトランプの意味は?探偵伯爵と新太の追跡が始まる。

どきどきフェノメノン A PHENOMENON AMONG STUDENTS, 2005

どきどきフェノメノン    A phenomenon among students (角川文庫)

角川書店/カドカワ・エンタテインメント 2006/角川文庫 2008
窪居佳那・二十四歳、大学院のドクタコースに在籍して研究に没頭中。趣味は起き抜けのシャンプーと「どきどき」の探求。悩みは飲酒時の記憶喪失とよくわからない自分の気持ち。後輩の爽やか青年・鷹野と人形オタクの水谷、ダンディな指導教官の相澤、謎の怪僧武蔵坊。佳那を一番どきどきさせるのは誰か?――『すべてがFになる』でミステリィ界の地図を塗り替えた異才がおくる初のラブコメディ。

カクレカラクリ AN AUTOMATON IN LONG SLEEP, 2006

カクレカラクリ An Automaton in Long Sleep (MF文庫ダ・ヴィンチ)

メディアファクトリー/講談社ノベルス 2008/MF文庫ダ・ヴィンチ 2009
郡司朋成と栗城洋輔は、同じ大学に通う真知花梨とともに鈴鳴村を訪れた。彼らを待ち受けていたのは奇妙な伝説だった。天才絡繰り師・磯貝機九朗は、明治維新から間もない頃、120年後に作動するという絡繰りを密かに作り、村のどこかに隠した。言い伝えが本当ならば、120年めに当たる今年、それが動きだすという。二人は花梨たちの協力を得て、絡繰りを探し始めるのだが……。廃墟マニアの大学生とメカ好きのヒロインたちが挑む、カクレカラクリの謎。かつて天才絡繰り師が仕掛けたというその絡繰りは、いったい何のために作られ、そして、どこにあるのか。全編にわたって張りめぐらされた伏線、論理的な展開。謎解きに加えて、個性的な登場人物たちのユニークなやりとりも楽しい爽やかな青春ミステリィ。

少し変わった子あります ECCENTRIC PERSONS ARE IN STOCK, 2006

少し変わった子あります (文春文庫)

文藝春秋/文藝春秋(新書版) 2007/文春文庫 2009
失踪した後輩が通っていたお店は、毎回訪れるたびに場所がかわり、違った女性が相伴してくれる、いっぷう変わったレストラン。都会の片隅で心地よい孤独に浸りながら、そこで出会った“少し変わった子”に私は惹かれていくのだが……。人気ミステリィ作家・森博嗣がおくる甘美な幻想。著者の新境地をひらいた一冊。

ゾラ・一撃・さようなら ZOLA WITH A BLOW AND GOODBYE, 2007

ゾラ・一撃・さようなら (集英社文庫)

集英社/講談社ノベルス 2009/集英社文庫 2010
気侭な探偵・頚城悦夫のもとに舞い込んだ、謎に満ちた美女からの依頼。それは「天使の演習」と呼ばれる古い美術品を、彼女の母のために取り戻すことだった。頚城は「天使の演習」の在処を探ろうと、引退した大物タレントに近づく。だが、彼は世界的に有名な伝説の殺し屋“ゾラ”に命を狙われていて……!?洒脱でスリリング、ちょっぴりほろ苦い新感覚のハードボイルド。

もえない INCOMBUSTIBLES, 2007

もえない  Incombustibles (角川文庫)

角川書店/カドカワ・エンタテインメント 2008/角川文庫 2010
突然死んだクラスメイトの遺品には、僕のイニシャルが刻まれていた。それをきっかけに僕は、すべての記憶がひどく曖昧なことに気づき、やがて殺人が--森博嗣の真髄に溢れた傑作ミステリ。

銀河不動産の超越 TRANCENDENCE OF GINGA ESTATE AGENCY, 2008

銀河不動産の超越 Transcendence of Ginga Estate Agency (講談社文庫)

文藝春秋/講談社ノベルス 2009/講談社文庫 2011
気力と体力不足の高橋が、やっと職を得たのは下町の「銀河不動産」。頑張らずに生きる―そんな省エネ青年を訪れる、奇妙な要望をもったお客たち。彼らに物件を紹介するうちに、彼自身が不思議な家の住人となっていた…?「幸せを築こうとする努力」が奏でる、やさしくあたたかい森ミステリィ組曲。

トーマの心臓 Lost heart for Thoma, 2009

トーマの心臓 Lost heart for Thoma (文庫ダ・ヴィンチ)

原作:萩尾望都
メディアファクトリー/講談社ノベルス 2010/文庫ダ・ヴィンチ 2012
オスカーの友人・ユーリに手紙を残して死んだトーマという下級生。ユーリを慕っていたという彼は、なぜ死を選んだのか。最近不安定なユーリの心に、彼の死がまた暗い影を落とすのではないか。そんな憂慮をするオスカーの前に現われた転校生エーリク。驚くことに彼はトーマそっくりだったのだ―。原作を敬愛する著者による渾身の小説化。若さゆえの苦悩を森博嗣的世界観で描いた美しい物語。小説化の経緯を綴った文庫版あとがきも収録。

喜嶋先生の静かな世界 THE SILENT WORLD OF DR. KISHIMA, 2010

喜嶋先生の静かな世界 (100周年書き下ろし)

講談社

ヴォイド・シェイパ The Void Shaper, 2011

ヴォイド・シェイパ

中央公論新社

相田家のグッドバイ , 2012

相田家のグッドバイ

幻冬舎
普通の家庭だったけれど、ちょっと変わった両親。最後に息子がしたことは破壊だったか、それとも供養だったのか?さよならだけが現実だ。血は争われない。森博嗣の家族小説。

ブラッド・スクーパ The Blood Scooper, 2012

ブラッド・スクーパ - The Blood Scooper

中央公論新社
立ち寄った村で用心棒を乞われるゼン。気乗りせず、一度は断る彼だったが……。若き侍はなにゆえに剣を抜くのか? シリーズ2作目。

実験的経験 Experimental Experience, 2012

実験的経験 Experimental experience

講談社
小説であり、小説ではない。ミステリであり、SFであり、SSであり、詩作であり、そのどれでもない。創作の可能性を無限大に広げる、作家・森博嗣の新たなる境地。ここに小説の未来がある。

短編集

まどろみ消去 MISSING UNDER THE MISTLETOE, 1997

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講談社ノベルス/講談社文庫 2000
大学のミステリィ研究会が「ミステリィツアー」を企画した。参加者は、屋上で踊る30人のインディアンを目撃する。現場に行ってみると、そこには誰もいなかった。屋上への出入り口に立てられた見張りは、何も見なかったと証言するが……。(「誰もいなくなった」)ほか美しく洗練され、時に冷徹な11の短編集。


地球儀のスライス A SLICE OF TERRESTRIAL GLOBE, 1999

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講談社ノベルス/講談社文庫 2002
「黒窓の会」。西之園萌絵を囲んで開かれるその秘密の勉強会にゲストとして招かれた犀川創平は、古い写真にまつわるミステリィを披露した。屋根飾りと本体が別々になった奇妙な石塔は、何のために作られたのだろうか。S&Mシリーズ二編を含む、趣向を凝らした十作を収録。『まどろみ消去』に続く第二短篇集。


今夜はパラシュート博物館へ THE LAST DIVE TO PARACHUTE MUSEUM, 2001

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講談社ノベルス/講談社文庫 2004
N大学医学部に通う大学生・小鳥遊練無は、構内で出会った西之園家の令嬢に誘われ、「ぶるぶる人形を追跡する会」に参加する。その会の趣旨とは、N大内の各所に出没する謎の紙人形を観察するということだという。ぶるぶる人形の謎を解こうとはりきる西之園嬢に対して、いま一つ気分が乗らない練無だったが……。(ぶるぶる人形にうってつけの夜)他7編の森のミステリィの煌きを集めた珠玉短編集。


虚空の逆マトリクス INVERSE OF VOID MATRIX, 2003

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講談社ノベルス/講談社文庫 2006
西之園萌絵にとって、その夜は特別なものになるはずだった。けれどちょっとした心理の綾から、誘拐事件の謎解きをする展開となり……(「いつ入れ替わった?」)。上から読んでも下から読んでも同じ文章になる回文同好会のリリおばさんが、奇妙な殺人事件を解決(「ゲームの国」)など軽やかに飛翔する、短編7作を収録。


レタス・フライ LETTUCE FRY, 2006

レタス・フライ Lettuce Fry (講談社文庫)

講談社ノベルス/講談社文庫 2009
西之園萌絵は、叔母を連れて白刀島までやってきた。加部谷と、この島の出身者である山吹、海月と合流し、夕食の席で、島の診療所に女性の幽霊が出るという噂話を耳にする。(「刀之津診療所の怪」)。ほか「砂の街」、文庫版に初収録の「ライ麦畑で増幅して」など、煌めく魅力を湛えた、全10作の短編を収録。


僕は秋子に借りがある 森博嗣自選短編集, 2008

僕は秋子に借りがある〈森博嗣自選短編集〉 (講談社文庫)

講談社/講談社文庫 2009
初めて秋子に会ったのは、大学生協の食堂だった。ちょっと壊れている彼女と授業をサボって出かけ、死んだ兄貴の話を聞かされた。彼女が僕にどうしても伝えたかった思いとは? 胸が詰まるラストの表題作ほか、「小鳥の恩返し」「卒業文集」など、文学的な香りが立ちのぼる、緻密で美しい13の傑作短編集。


どちらかが魔女 森博嗣シリーズ短編集, 2008

どちらかが魔女〈森博嗣シリーズ短編集〉 (講談社文庫)

講談社/講談社文庫 2009
西之園家のキッチンでは、ディナの準備が着々と進んでいる。ゲストは犀川(さいかわ)、喜多(きた)、大御坊(だいごぼう)、木原(きはら)。晩餐の席で木原に続き、大御坊の不思議な体験が語られた。その謎を解いたのはーー(表題作)。ほかに「ぶるぶる人形にうってつけの夜」「誰もいなくなった」など、長編シリーズのキャラクタが活躍する8編を収録。


小説以外の著書

森博嗣のミステリィ工作室 MORI'S MYSTERY WORKSHOP, 1999

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ダ・ヴィンチミステリシリーズ/講談社文庫 2001
ミステリィを書く上で、影響を受けた100冊をセレクトした「ルーツ・ミステリィ100」、犀川&萌絵シリーズの自作解説「いまさら自作を語る」の他、同人誌時代の漫画、専門誌に寄稿したエッセィ、山田章博・荻野真・ささきすばる三氏が語る森博嗣像も収録。森ミステリィの魅力と秘密に迫る、充実の個人読本。


I SAY ESSAY EVERYDAY, 2000-04

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「すべてがEになる」幻冬舎 2000/幻冬舎文庫 2001
これは小さな革命かもしれないし、単に遅れて届いた郵便を、ポストの片隅に見つけただけかもしれない――2000年、本書の登場は、ちょっとした事件だった。「F」ならぬ「E」とは何か?速筆で知られる著者が構想と執筆にきっかり一年をかけた超大作エッセィ「思考と行動」第一弾。山下和美氏による天才・柳沢教授との夢の競演マンガつき。

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「毎日は笑わない工学博士たち」幻冬舎 2000/幻冬舎文庫 2002
若々しい自分は恥ずかしい。このほとんど嫌味なまでの初々しさ――一九九六年八月三十日、デビュー直後の著者は、文学への原点回帰かつ新しいエンタテインメントの可能性を探ってエッセィ〈思考と行動〉を開始。本書は事実上その嚆矢である。「これしか読んでません」という読者も多数いる人気シリーズ第二弾。山本直樹氏による作文マンガつき!

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「封印サイトは私的詩的手記」幻冬舎 2001/幻冬舎文庫 2003
これは読んではいけない本なのだ。ひょっとしてあなたは、とことん森博嗣ファンなのか? おなじみの強烈なパンチで始まる超大作エッセィ第三弾。古屋兎丸氏のマンガ「あみと森くん」つき!

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「ウェブ日記レプリカの使途」幻冬舎 2003/幻冬舎文庫 2004
自分で書くのもおこがましいけれど、このシリーズは、最も森博嗣そのもの、本人の思考と生活に一番近い内容がここに含まれていることを保証する。これだけのものは、将来には決して出ないだろう――大胆不敵にして軽妙洒脱、読者の「好奇心」をも全開にしてしまう、天才・森助教授の超大作エッセイ“思考と生活”第四弾。

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「数奇にして有限の良い終末を」幻冬舎 2004/幻冬舎文庫 2006
的中する予言、冴えわたる辛言、世間への苦言、思わず笑ってしまう戯言、そして毎日の践言!相変わらず多忙な大学生活と小説執筆と模型と工作の日々そして突如、起こった9・11同時多発テロ……。足かけ6年、真面目かつユーモラスな筆致で書き続けられた人気エッセイ“思索と行動”シリーズ、萩尾望都氏のきらめく装画をまとって怒涛の完結。

臨機応答・変問自在, 2001,02

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「臨機応答・変問自在 森助教授VS理系大学生」集英社新書 2001
ミステリィ作家であり、某国立大学工学部助教授である著者は、学生に質問をされることで出席をとり、その質問に自身が答えたプリントを配布するという授業を、何年間も続けている。理解度を評価するとともに、自主性や創造性などを高めるためである。授業内容に関連するもの以外に、たわいないものから、科学、雑学、人生相談など、学生の質問内容はヴァラエティ豊かだ。本書は、数万にのぼるそのQ&Aから、ユニークなもの・印象深いものを独断的に選び、その面白さの一端を紹介していく。

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「臨機応答・変問自在2」集英社新書 2002
理系大学生を相手に質問に答えた好評の前著に続く第二弾。ネット上で募集をかけて集まったジャンルを問わない質問に、人気ミステリィ作家であり大学助教授である著者が鮮やかに答えていく。大学の先生と生徒という枠を離れた質問は、雑学ネタからおなじみの人生相談ものまでヴァラエティ豊かだ。果たしてどんなQ&Aになったのか、ふるいにかけた様々な質疑応答を公開する

アイソパラメトリック ISOPARAMETRIC, 2001

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講談社/講談社文庫 2006
森博嗣の撮る写真は、無機的で静謐で孤独だ。しかし、寂しさはない。それらの写真は、撮影した視点、人間の存在を語っている。森博嗣の目で世界を見ることができる。その特異な視点からのインスピレーションで綴られた25の超短編からなる異色の作品集。2001年に限定版で出版された幻の一冊、待望の文庫化。

君の夢 僕の思考 YOU WILL DREAM WHILE I THINK, 2002

君の夢 僕の思考 You will dream while I think (講談社文庫)

PHP出版/PHP文庫 2005/講談社文庫 2009
「孤独という自由を、人は恐れ、その価値を評価しないよう、真の意志の存在を忘れるよう、人は努力する」(『恋恋蓮歩の演習』より)。磨き抜かれた思考と、作品に込められた想いが凝縮した、著者自身によるフォトエッセィ。折にふれて取り出し、噛みしめたい言葉たち。『議論の余地しかない』へ続く第一集。

悪戯王子と猫の物語 FABLES OF CAPTAIN TROUBLE AND CAT, 2002

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※ささきすばるとの共著
講談社/講談社文庫 2006
一度しか読むことができない物語を旅する悪戯王子と猫。彼らが出逢う20の物語は、ときには優しくときには残酷、ロマンティックでしかもリアリスティック。無垢と頽廃を同時に内在する、ささきすばるのイラストと、詩的な森博嗣の文章とが呼応し、次々と展開するイメージ。観念の世界を揺蕩う大人のための絵本。

猫の建築家 A CAT OF ARCHITECT, 2002

猫の建築家 (光文社文庫)

※佐久間真人との共著
光文社/光文社文庫 2006
猫は建築家だった。何度か生まれ変わったけれど、そのたびに建築家になる――。何を造ろうか、どう造ろうか。思いをめぐらしながら、猫は街へ出る。そして、造られるものの「形」や「機能」に思いふけるうちに、ふと気づく。鍵を握るのは、「美」だと――。人気ミステリィ作家・森博嗣と新進画家・佐久間真人が共同で紡ぎ上げた静謐な物語。

議論の余地しかない A SPACE UNDER DISCUSSION, 2002

議論の余地しかない A Space under Discussion (講談社文庫)

PHP出版/講談社文庫 2008
「正解とは、真実とは、本人が最も納得できる仮説にほかならないのです」(『地球儀のスライス』より)。著者が撮影したスタイリッシュな写真に、小説からの引用とメッセージをクロスさせた、「森ワールド」を立体的に堪能できるフォトエッセィ。なくしてしまった時間と、忘れてしまった気持ちに出会える一冊。

100人の森博嗣 100 MORI HIROSHIES, 2003

100人の森博嗣 100 MORI Hiroshies (講談社文庫)

メディアファクトリー/ダ・ヴィンチブックス 2005/講談社文庫 2011
森ミステリィへ深く誘われる「森語り自作小説のあとがき」、一筋縄ではいかない「森読書 書評や本に関するエッセィ」など、『森博嗣のミステリィ工作室』と対をなす、魅力がぎっしり詰まった個人読本。特別企画としてデビューまえの手紙や、新聞不掲載となった「子供には新聞を読ませない」なども収録。

MORI HIROSHI'S FLOATING LABORATORY, 2003-05

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「森博嗣の浮遊研究室」メディアファクトリー 2003
『WEBダ・ヴィンチ』の人気連載がついに単行本化!日常の中にあふれる非本格ミステリィに、森助教授&浮遊研究室の面々が挑みます。単行本オリジナル企画あり、連載時のクイズ・解答もすべて掲載、コジマケンの描き下ろしイラストも多数収録。

森博嗣の浮遊研究室〈2〉未来編 (ダ・ヴィンチ・ブックス)

「森博嗣の浮遊研究室2 未来編」メディアファクトリー 2003
『WEBダ・ヴィンチ』好評連載単行本化第2弾!常日頃、あなたが感じている日常の中の疑問に、森助教授&浮遊研究室のメンバが答えます。単行本オリジナル企画あり、連載時の「ミステリィしりとり」の解答もすべて収録。

森博嗣の浮遊研究室〈3〉宇宙編 (ダ・ヴィンチ・ブックス)

「森博嗣の浮遊研究室3 宇宙編」メディアファクトリー 2004
『WEBダ・ヴィンチ』好評連載単行本化第3弾!あなたの心にひっかかってるどうでもいい疑問、ありませんか?森助教授と浮遊研究室のメンバが、薀蓄と駄洒落と妄想を駆使して煙に巻きます!?ネットでは読めない単行本オリジナル企画あり。連載時の「ミステリィクイズ」の解答もすべて収録。

森博嗣の浮遊研究室〈4〉鳳凰編 (ダ・ヴィンチブックス)

「森博嗣の浮遊研究室4 鳳凰編」メディアファクトリー 2004
森助教授と浮遊研究室のメンバが日常に潜む謎に挑戦!アカデミックでユニーク、妄想と駄洒落も満載。メンバの過去に触れる、単行本オリジナル企画あり、「森ミステリィ・カルトクイズ」の解答もすべて収録。

森博嗣の浮遊研究室〈5〉望郷編 (ダ・ヴィンチ・ブックス)

「森博嗣の浮遊研究室5 望郷編」メディアファクトリー 2005
惜しまれつつも最終巻。ツッコミの切れ味、最後まで衰えず!ちょっとおかしな言葉や不思議な世の中の常識、あなたの心の片隅にある素朴な疑問。浮遊研究室の面々が薀蓄と駄洒落と妄想を駆使して解決?します!森博嗣の最新巻、登場!

アンチ・ハウス ANTI HOUSE, 2003

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※阿竹克人との共著
中央公論新社
つまりは、「アンチ」である。まず、基本的に反発しよう。それが近道だ。どれでもない、どこにもない、と考えていけば、自分の家になる。天の邪鬼な方法論だが、それが自分の空間を探す最も簡単な作為だと思える。無駄なことを排除し、同時に、もっと別の無駄なことを取り入れる。誰にも評価されないようなところに頭と金を使う。結局のところ、「住宅の価値」とは、その家の「主人の価値」なのである。

MATEKI -魔的 MAGICAL WORDS BEHIND ME, 2003

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PHP出版

ミニチュア庭園鉄道, 2003,04

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「ミニチュア庭園鉄道 欠伸軽便鉄道弁天ヶ丘線の昼下がり」中公新書ラクレ 2003
簡単でいい加減で、でもちょっと可愛い庭園鉄道「欠伸軽便鉄道弁天ヶ丘線」。オーナの思い入れと地道な工作が、その発展を支えています。人生を楽しむ作家・森博嗣が綴る「模型のある生活」。

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「ミニチュア庭園鉄道2 欠伸軽便鉄道弁天ヶ丘線の大躍進」中公新書ラクレ 2004
「真剣に遊ぶ」こと、そしい「自分が満足する」こと。簡単なようで、これは非常に難しい――「欠伸軽便鉄道」の社長であり、小説家でもある森博嗣の「趣味道」驀進の記録。人生を楽しみたいすべての人に。

ミニチュア庭園鉄道〈3〉欠伸軽便鉄道弁天ヶ丘線の野望 (中公新書ラクレ)

「ミニチュア庭園鉄道3 欠伸軽便鉄道弁天ヶ丘線の野望」中公新書ラクレ 2004
工作の合間に小説を書いたりテレビに出たり……「欠伸軽便鉄道」の森博嗣社長は今日も忙しい。沈着冷静な文体に漂うそこはかとないユーモア。「ホンキで遊ぶオトナ」のテツガクとは。

蜥蜴 SALAMANDER, 2003

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※ささきすばるとの共著
中央公論新社

工作少年の日々 UNDER CONSTRUCTION FOREVER, 2004

工作少年の日々 (集英社文庫 も 24-2)

集英社/集英社文庫 2008
理工系ミステリィ作家の毎日は工作の連続だ。掃除機を分解修理し、ミニチュア鉄道を庭に敷設し、さらなる工作生活の充実のためにガレージまで建てて、夜な夜な旋盤を回し、部品を削る――。手になじんだ工具への愛着、空を駆ける模型飛行機への憧れ、パーツを探した模型店の思い出などにふれつつ、小説の創り方や人生哲学もさらりと語る、「モノを作る幸せ」に充ちたエッセイ集。

的を射る言葉 GATHERING THE POINTED WITS, 2004

的を射る言葉 Gathering the Pointed Wits (講談社文庫)

PHP研究所/講談社文庫 2010
「大人になっても遊んでほしい人は多い。特に会議のとき、それがわかる。」「天は二物を与えず、はそのとおり。三物以上与えるのが普通。」「最も期待値の大きいギャンブルは、勉強である。(その次は、仕事)」――人気作家・森博嗣が毎日つぶやいた切れ味鋭い箴言集。何度も読み返したくなる、無二の言葉たち。

人間は考えるFになる, 2004

人間は考えるFになる (講談社文庫)

※土屋賢二との共著
講談社/講談社文庫 2007
文系教授(哲学)・土屋賢二と理系助教授(建築学)・森博嗣。発想も思考も思想も性質もまったく異なる二人が、6回にわたって行ったトークセッション。小説の書き方から大学の不思議、趣味の定義、友人は必要なのかという根源的な問いまでを軽妙かつ神妙に語りつくす。読むと学びたくなる絶妙「文理」対談。

STAR EGG 星の玉子さま, 2004

STAR EGG―星の玉子さま (文春文庫)

文藝春秋/文春文庫 2007
誰もいない星、老人と猫の星、野球少年の星、トラムの走る星、少女の星……。宇宙の小さな星々を旅しながら、孤独や寂しさ、夢について考える玉子さんと愛犬ジュペリ。その幻想的な世界は、深い余韻と感動を残します。人気ミステリィ作家・森博嗣が初めて絵も文もかきおろした絵本。プレゼントにも最適の一冊です。

蛟竜 DRAGON, 2004

蛟竜―Dragon

※ささきすばるとの共著
中央公論新社

大学の話をしましょうか 最高学府のデバイスとポテンシャル, 2005

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中公新書ラクレ
誰も言わなくたって、素直に自然に見れば王様はやっぱり裸なのです――人気作家が語る「僕の勤めた某国立大」。今までにない大学論!

森博嗣のTOOL BOX, 2005

森博嗣の道具箱―The Spirits of Tools (中公文庫)

日経BP社
《改題》「森博嗣の道具箱 THE SPIRITS OF TOOLS」中公文庫 2008
道具や手法ではない。工夫や忍耐など、単なる道筋に過ぎない。人がものを作るときの最も大きなハードルとは、それを作る決心をすることだ――小説執筆も物作りの一つと語る著者が、その発想法を明らかにする。ソフトをハードに語るエッセイ集。

MORI LOG ACADEMY モリログ・アカデミィ, 2006/09

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「MORI LOG ACADEMY 1」ダ・ヴィンチ ブックス 2006
『WEBダ・ヴィンチ』連載の森博嗣のブログ日記「MORI LOG ACADEMY」の文庫化。小学校の学科別にカテゴリィ分けし、HRでは日々の出来事や世事に関する雑感、国語・算数・理科・社会・図工では、各学科に関連した雑学記事を掲載している。メモもとらず、アイデアノートもない森博嗣にとって、日記は唯一の思考の記録。彼の独特な発想やスタンスはあなたの生活に刺激とヒントを与えてくれるに違いない。

MORI LOG ACADEMY〈2〉1年のケーキ元旦に飽き (ダ・ヴィンチブックス)

「MORI LOG ACADEMY 2 1年のケーキ元旦に飽き」ダ・ヴィンチ ブックス 2006
森博嗣のブログ日記文庫化第2弾。2005年末、急に長編書き下ろしの仕事が入り、多忙を極める森。しかし、日記には「パニック」と書きながらも、実際はその忙しさを楽しんでいるかのよう。趣味の工作やパスカルと遊ぶ時間も確保しながら、すごい量の仕事をサクサク片づける。そんな彼の基本スタンスは「拘らないことに拘ること」だった。ほかにも刺激的発想満載、国語、算数、理科、社会などのトリビア的雑学もますます快調。

MORI LOG ACADEMY〈3〉日のないところに書け無理絶えず (ダ・ヴィンチブックス)

「MORI LOG ACADEMY 3 日のないところに書け無理絶えず」ダ・ヴィンチ ブックス 2006
森博嗣のブログ日記文庫化第3弾。昨年末に急に入った書き下ろし長編『カクレカラクリ』も脱稿間近のある日、森博嗣にとって最高に幸せな日が訪れた。過去3年くらいを振り返っても最高だと感じたその日には、いったい何があったのか?小説の執筆とゲラチェックを着々とこなしつつ、工作も満喫、あるシティギャルとのメール交換も頻繁に。初のコラボ企画も順調に進行している。挑発的提案多数、国語、算数、理科、社会、図工のトリビア的雑学も快調。今回、学科特別講師として、ある作家が5日ほど授業を担当。はたして、それは。

MORI LOG ACADEMY (4) 投げたらあかん!

「MORI LOG ACADEMY 4 投げたらあかん!」ダ・ヴィンチ ブックス 2006
森博嗣のブログ日記文庫化第4弾。2006年7~9月のトピックスは、大阪で行われた鉄道模型コンベンションと、コカ・コーラとのコラボ企画の関連で数年ぶりに行われた名刺交換会。その上京の際に、本書装画を描いている羽海野チカ宅を森が訪問。よしもとばななも合流してのディープな集まりに。3人の不思議な交遊は、この3カ月でさらに深まったようだ。『カクレカラクリ』の映像化で、周囲は騒がしくなりつつも、マイペースをまったく崩すことなく、新作の執筆とゲラ校正を淡々とこなし、模型作りに精進する森博嗣。今回の特別講義の講師は、一児の母でもある謎のシティギャル。

MORI LOG ACADEMY〈5〉なんとなくクリスマス (ダ・ヴィンチブックス)

「MORI LOG ACADEMY 5 なんとなくクリスマス」ダ・ヴィンチ ブックス 2007
森博嗣のブログ日記文庫化第5弾。数年前にインターネットで買った現在の森宅は築30年。これまでもデッキなどを中心に手を入れてきたが、室内も水回り中心に改装に着手。スバル氏が、病気の快復を機に人格が変わって俄然リフォームに前向きになったことがきっかけだという。巨大な不要品を廃棄したり、新しい家具を購入したりで森の生活空間にも変化が。「庭園鉄道シリーズ」の取材として有名モデラの工房や各地の軽便鉄道も多数訪問した。工作熱はラジオ&オーディオに点火した模様。今回の特別講師は、メフィスト賞出身作家で「歩く薀蓄」のあの人。装画はもちろん羽海野チカ。文庫オリジナル。

MORI LOG ACADEMY 6 (ダ・ヴィンチブックス)

「MORI LOG ACADEMY 6 指揮者必衰のおことわり」ダ・ヴィンチ ブックス 2007
森博嗣のブログ日記文庫化第6弾。スバル氏の風邪による異変から始まったリフォームも無事完了。昨年末に火がついたオーディオ熱はますます過熱。入手可能な真空管アンプの本を読み尽くし、アンプ自体も多数製作。森自身にしかわからない微妙な音の違いを楽しんでいる。確定申告の時期で、銀行、税務署、郵便局とのやりとりも頻繁に。毎度のことながら、それらの複雑怪奇なシステムにあきれはてる森。仕事は書き下ろし多数、連載多数、ゲラの嵐も吹きまくり。予期せぬ人からのプレゼントに驚喜する日もあり、出版社のルーズさに困惑の日もありの3カ月。特別企画は森博嗣×羽海野チカ対談。

MORI LOG ACADEMY 7 (ダ・ヴィンチブックス)

「MORI LOG ACADEMY 7 山伏の品格」ダ・ヴィンチ ブックス 2007
森博嗣のブログ日記文庫化第7弾。アンプ三昧も13号機でようやく一休止。アライグマの突然の来訪やパスカルとの穏やかな触れ合いに心安らぐ日もあれど、出版社の不可解な慣例に納得がいかず、苦言を呈すことも多々。しかし、それも次第に良い方向へ。庭園鉄道のオープンディ定例化で天才たちとの交流はさらに深まってきた。久しぶりの講演会あり、対談あり。6月下旬に『スカイ・クロラ』のアニメ映画化(監督/押井守)が発表。期待の大きさがネット各所から伝わってきた。

MORI LOG ACADEMY〈8〉レースにかける青春 (ダ・ヴィンチブックス)

「MORI LOG ACADEMY 8 レースにかける青春」ダ・ヴィンチ ブックス 2007
森博嗣のブログ日記文庫化第8弾。7月は『スカイ・クロラ』映画化の発表に伴い、インタビューを受けたり、国際ブックフェアのトークショーに出席したり。8月はJAM国際鉄道模型コンベンションがあり、9月は日本工業大学創立100周年記念イベントで講演、ミニ鉄道フェスティバルも楽しんだ。しかし、最大のトピックスは、2年もまえに注文した機関車が完成し、イギリスから届いたこと。試運転も快調だった。仕事は、秋から冬にかけての出版ラッシュでゲラもラッシュ。今回の特別講師は、デビュー後、森が最初に会った作家で名古屋在住のあの人。装画はもちろん羽海野チカ。文庫オリジナル。

MORI LOG ACADEMY 9 (モリログ・アカデミィ 9) (ダ・ヴィンチブックス)

「MORI LOG ACADEMY 9 おあとがよろしいようで」ダ・ヴィンチ ブックス 2008


MORI LOG ACADEMY 10 (モリログ・アカデミィ 10) (ダ・ヴィンチブックス)

「MORI LOG ACADEMY 10 推定鼯鼠」ダ・ヴィンチ ブックス 2008
森博嗣のブログ日記文庫化第10弾。年始から晴天で暖かい日が続き、森は庭園鉄道&工作三昧。お気に入りの蒸気機関車を走らせたり、古いおもちゃを直してみたり。2月は寒波襲来で寒い日が多く、森の体調も芳しくない。そんななか京極夏彦が森宅を来訪。映画『スカイ・クロラ』公式ガイドの企画で押井守をテーマに対談した。対談後、京極は庭園鉄道に乗車、初の和服の乗客となった。3月下旬にはよしもとばなな宅を森が初訪問。羽海野チカらとともに下北沢を散策した。体調は今ひとつだったが趣味も仕事も充実の3カ月。今回の特別講師は有栖川有栖、装画はもちろん羽海野チカ。

MORI LOG ACADEMY〈11〉飛行少年の日々 (ダ・ヴィンチブックス)

「MORI LOG ACADEMY 11 飛行少年の日々」ダ・ヴィンチ ブックス 2008
森博嗣のブログ日記文庫化第11弾。4月に『スカイ・クロラ』の試写があり、そのすばらしさに大満足の森。押井映画効果で原作の「スカイ・クロラシリーズ」も驚く早さで重版に次ぐ重版、おかげで5月に著作の出版部数累計が1000万部を突破した。2年越しで待っていた念願の機関車シェイも届き、パスカルもダイエットに成功してスリムに。取材等で慌しいながらも嬉しいことが続いた3カ月だった。今回は、ゲスト作家の特別講義に替えて、ブログ読者から「市民講座」と題した投稿を募集。700通を越える応募があり、そのうち10作品を掲載した。

MORI LOG ACADEMY 12 (モリログ・アカデミィ 12) (ダ・ヴィンチブックス)

「MORI LOG ACADEMY 12 たそがれの天職」ダ・ヴィンチ ブックス 2008
森博嗣のブログ日記文庫化第12弾。初の映画化作品『スカイ・クロラ』が8月に公開。それに伴う取材やトークショーはあったものの、仕事は比較的抑えた3カ月だった。久しぶりに車を買い替えたので、パスカルとともにドライブを楽しんだりとゆったりした日々。買い物でいえば、発売早々iPhoneを入手。ただ、こちらは初期不良でソフトバンクと一悶着あったのだが……。この日記もあと半年。終わりを見据えて、総集編的な内容も盛り込まれている。今回の特別企画は、よしもとばななとの対談。

MORI LOG ACADEMY 13 (モリログ・アカデミィ 13) (ダ・ヴィンチブックス)

「MORI LOG ACADEMY 13 ウは宇宙のウ」ダ・ヴィンチ ブックス 2009
森博嗣のブログ日記文庫化第13弾。2005年10月にスタートした『MORI LOG ACADEMY』は、3年3カ月の間、1日も欠かすことなくアップされ、2008年12月末日をもって更新が終了した。これまでも執筆活動をするなかで感じたことをストレートに読者に公表してきた森だが、この最終巻は総集編的な位置づけで、作家生活の実際、プロとしての心得、自身の小説作法、編集者とのつき合い方、出版界の問題点および改善案などがまとめられた一冊となっている。作家、出版業界を目指す人には刺激的な内容といえるだろう。特別企画として、森博嗣と萩尾望都の対談を収録(森がノベライズした『トーマの心臓』を中心に語り合われた)。

悠悠おもちゃライフ THE LEISURELY LIFE WITH TOYS AND MODELS, 2006

悠悠おもちゃライフ (講談社文庫)

小学館/講談社文庫 2007
趣味には理解者が必要だが、理解者に振り回されてはいけない。なぜなら趣味は、あくまでも個人的で我侭なものだからだ。この本は、啓蒙本でも入門書でもない。飛行機模型や庭園鉄道をはじめ、多くの楽しみを知る著者が、韜晦も含めて記す優雅な趣味の日常と思考。単行本未収録の連載3回分を含む完全版文庫化。

STAR SALAD 星の玉子さま2, 2006

STAR SALAD―星の玉子さま〈2〉 (文春文庫)

文藝春秋/文春文庫 2009
ミカンの星、ブルーベリィの星、ナスの星、ヒョウタンカボチャの星……。今回の玉子さんと愛犬ジュペリの旅は野菜と果物の星たち。ごく身近な存在のはずが彼女たちに遭遇したとたん、自由で不可思議な姿をあらわしはじめます。大人が世界にはめてしまった軛を軽々と解き放ってくれる素敵な宇宙旅行。大好評の絵本第二弾です。

DAY & NIGHT 昼も夜も, 2007

DAY&NIGHT―昼も夜も

※ささきすばるとの共著
中央公論新社

庭園鉄道趣味 鉄道に乗れる庭, 2008

庭園鉄道趣味 鉄道に乗れる庭

講談社
研究者・作家というのは実は表の顔。裏の顔は何と鉄道会社の社長だった!といっても、普通よりも少し小さくて、自宅の庭に敷かれた線路で運行する鉄道なのです。でも、本当に乗れるんですよ!鉄道建設と車両工作の資金のため小説を書き、小説のために工事と工作の時間が削られる……。そんなジレンマを抱えながら日夜、時間を見つけては庭園鉄道のバージョンアップに励む工作少年・森博嗣の日々を、四季折々の庭園写真とともに、オールカラーでお届けします。

森博嗣の半熟セミナ 博士、質問があります!, 2008

森博嗣の半熟セミナ 博士、質問があります! (講談社文庫)

講談社/講談社文庫 2011
「自転車が倒れないのはどうしてなの?」「ナイフの刃とガラスではどちらが硬い?」「日本語って超煮詰まってない?」など、わかりそうでわからない、よく考えると深い森に迷い込むような身の周りの謎の数々を、博士が縦横無尽かつ明快に解き明かす。工学、科学、数学、建築学、航空学、雑学などの科学問答60題。

DOG & DOLL, 2009

DOG&DOLL (講談社文庫)

エフエム東京/講談社文庫 2011
「実はめちゃくちゃ歌は上手い」話、「モスキート音が聞こえすぎて、変な人扱いされそうになった」エピソード、「人間楽器」のイメージ、自分一人だけのためのオーディオなど、人気作家が音楽を起点に、縦横無尽に語るエッセィ集。西尾維新、ゆうきまさみ、山本直樹との対談、巻末に「森博嗣的音楽環境」も収録。

自分探しと楽しさについて, 2011

自分探しと楽しさについて (集英社新書)

集英社新書
老若男女を問わず、「自分探し」を続けている人は少なくない。自分の存在は、自分にとって最も明らかなはずなのに、なぜ見つけることができないのだろうか。現実に多くの人が、自分の生き方に悩み、自分探しを続けている。もちろん、個々人が置かれた状況はさまざまであり、万能薬は存在しない。その事実を踏まえたうえで、人気作家が、「あなたの中の前向きな気持ち」を、そっと引き出してくれる一冊。

科学的とはどういう意味か, 2011

科学的とはどういう意味か (幻冬舎新書)

幻冬舎新書
科学―誰もが知る言葉だが、それが何かを明確に答えられる人は少ない。しばしば「自然の猛威の前で人間は無力だ」という。これは油断への訓誡としては正しい。しかし自然の猛威から生命を守ることは可能だし、それができるのは科学や技術しかない。また「発展しすぎた科学が環境を破壊し、人間は真の幸せを見失った」ともいう。だが環境破壊の原因は科学でなく経済である。俗説や占い、オカルトなど非科学が横行し、理数離れが進む中、もはや科学は好き嫌いでは語れない。個人レベルの「身を守る力」としての科学的な知識や考え方と何か―。

つぶやきのクリーム The cream of the notes, 2011

つぶやきのクリーム The cream of the notes

講談社
「何から手をつけたら良いのかわからない状態とは、なんでも良いから手をつけた方が良い状態のことである」「大部分の失敗は、やらなければならない失敗だった」「子供は自由だというが、大人ほどではない」。世界の見え方を変える。作家・森博嗣の“つぶよりのつぶやき”。

失われた猫, 2011

失われた猫

光文社
白い猫は建築家。斑の猫は革命家。伝説の猫は、ずっと昔にいなくなった―『猫の建築家』から9年。新たな贈り物が届きました。みずみずしく深遠な物語詩と、情緻に描かれた猫だけがいる街。

TRUCK&TROLL, 2012

TRUCK&TROLL (講談社文庫)

講談社文庫
書籍はもう何千冊も捨てたが、CDやレコードを捨てたことは一度もないことの理由。アーティストはよく「金のためではない」と言うが、金こそ最も綺麗な目的ではないかという問いかけ。よしもとばなな、浦沢直樹、京極夏彦との対談も収録した、音楽の話だけに留まらない音楽エッセイ第二弾にして最終巻。

常識にとらわれない100の講義, 2012

常識にとらわれない100の講義

大和書房
生きるうえで、どれだけの「理屈なき常識」に流されているのか? あなたが本当の「正論」を手にするための一冊!