●「被害者を探せ」衣更着信訳 早川書房(世界探偵小説全集) 1955
●「被害者を捜せ!」中野圭二訳 創元推理文庫 1984
第二次大戦下、異境の地に駐屯していたぼくたち海兵隊員は活字に飢えていた。ある日、隊員の一人が故郷からの小包を受け取り、詰め物に使われた新聞紙をみんなで回し読みしてると、何と僕が四年間勤めていた<家事改善協会>内での殺人事件の記事にぶつかったではないか。ところが、新聞紙が途中でちぎれているため、犯人はわかっても被害者が皆目わからない。そこでぼくが協会にいた頃の話をして、その後みんなで被害者当ての賭を使用ということになった。いったい誰が殺されたのだろうか…。