タニス・リー著作リスト

Bibliography

1971

The Dragon Hoard

ドラゴン探索号の冒険 (現代教養文庫 1320 アドベンチャー&ファンタジー)

「ドラゴン探索号の冒険」井辻朱美訳 社会思想社(現代教養文庫) 1990
ジャスレス王子とグッドネス王女の誕生日というのに、遠縁にあたる魔女マリーニャには、どういうわけか招待状がこない。腹を立てた魔女から2人への“贈物”は「1日1時間カラスになること」と「けたはずれのおひとよし」。その贈物のおかげで国はいまや破産寸前。この惨状を救おうと、「ドラゴンの宝〈探索号〉」に乗り込む王子。魔法で探索を妨害する魔女。はたして「ドラゴンの宝」は…!?ファンタジストの女王が、遊び心をいかんなく発揮してえがくユーモア冒険ファンタジー。

1972

Animal Castle
Princess Hynchatti & Some Other Surprises*

1975

The Birthgrave
Companions on the Road

1976

The Winter Players

冬物語 (ハヤカワ文庫 FT 43)

「冬物語」室住信子,森下弓子訳 ハヤカワ文庫FT 1982
祭壇には聖骨が納められていることを知るものは、巫女のオアイーヴだけだった。だが、その聖骨が狼の毛皮をまとった奇妙な男に盗まれた。いったい、聖骨はその男にとってどのような意味を持っているのか? はたまたその男の正体は? 聖骨の謎に仕組まれた途方もないゲームに翻弄される巫女オアイーヴの遍歴を語る「冬物語」ほか、呪いのかかった杯を盗みだした三人の旅人たちがたどる数奇な運命を奔放なイマジネーションと流麗な筆致で描いた「アヴィリスの妖杯」の二篇を収録した、80年代女流ファンタジストの旗手タニス・リーの傑作中篇集!

The Storm Lord
Don't Bite the Sun

1977

East of Midnight

月と太陽の魔道師 (ハヤカワ文庫 FT 42)

「月と太陽の魔道師」汀奈津子訳 ハヤカワ文庫FT 1982
奴隷のテグテオンは残虐非道な主人から逃れる途中、異次元の世界へと迷い込んだ。一見なんの変哲もないその別世界。実は女が支配権を司る家母長制社会だった。そこでは男は単なる馬車馬にしかすぎず、女王は五年ごとに夫を若い男に換えることがてきる。古くなった男は無用の長物――五年の任期を終えれば死が待ち受けるのみ……。時おりしも、女王の夫ザイスタアがひと月後に死の儀式を控えたところ。しかも、そのザイスタアはデクテオンに瓜二つ。そこに目をつけたザイスタア、魔術を弄してデクテオンを影武者として利用したのだが……!?

Drinking Sapphire Wine / Biting the Sun(1999)

バイティング・ザ・サン

「バイティング・ザ・サン」環早苗訳 産業編集センター 2004
アンドロイドたちが奉仕する完璧なる理想都市、フォー。そこで暮らす人間たちには、制限のない快楽や、苦痛も病もない人生が約束されており、人々は好きな外見や性別を選び、永久的に生き続けることができた。少女は仲間たちに囲まれ、都市の恩恵に浸って暮らしていたが、この何不自由ない世界に完全にはなじみきれずにいた。手さぐりをしながらその原因を探ろうとする少女。だが、真実を求めてもがけばもがくほど、彼女は仲間や世間から疎外されていった。多感で臆病な少女が、孤独に打ちのめされながら選んだ、ただひとつの道とは?そして最後に解き明かされる、真のユートピアの姿とは―?タニス・リーならではの独創性と、色彩豊かなファンタジー性をそなえた異色のSF大作。

Volkhavaar

幻魔の虜囚 (1983年) (ハヤカワ文庫―FT)

「幻魔の虜囚」浅羽莢子訳 ハヤカワ文庫FT 1983
奇術師の王にして笑いの君、軽業師や役者の頭にして舞台のさらい手としてのカーニックの噂を知らぬ者はいなかった。だが、その巧妙な興行師カーニックという名の裏に隠された恐るべき正体――邪神の使徒ヴォルクハウァールという名を知る名は少ない。実はこの一座の役者、すべて彼の妖術に魂を抜かれた生きた屍にしかすぎないのだ。たが、こともあろうに女奴隷シャイナは、この魔の若き看板役者に恋をしてしまった! シャイナは青年に魂をとり戻すべく、魔術師ウォルグハヴァールに愛と死を賭けて、壮絶な闘いを挑むことになるのだが……!?

1978

The Castle of Dark

闇の城 (ハヤカワ文庫 FT 53)

「闇の城」こだまともこ訳 ハヤカワ文庫FT 1983
“こちらだ、こちらだ!”竪琴弾きのリアの耳元で何者かが囁く。あたりを見まわすが、人影ひとつ見えない。だが、リアは少しも驚かなかった。むしろ、この奇妙な呼び声に親しみさえ感じている。実際のところ、ここ数日間リアはこの呼び声に誘われて旅してきたほどだ。しかも、近頃では同じ夢を何度も見る――恐怖に顔を歪める男を追う怪異な闇の生きものの夢を! 果して、この夢と奇妙な呼び声とは何か関係があるのだろうか? いつしかリアは、呼び声と夢に導かれるまま、太古の恐るべき秘密を宿す〈闇の城〉ヘと足を踏み入れることに……!?

Shadowfire / Vazkor, Son of Vazkor
Quest for the White Witch
Night's Master

闇の公子 (ハヤカワ文庫FT)

*〈平たい地球〉シリーズ
「闇の公子」浅羽莢子訳 ハヤカワ文庫FT 1982
まだ世界が平らだったころ、地底では妖魔の都が栄えていた。その都を統べる妖魔の王、絶大な魔力と美貌を誇るアズュラーン公子は人界に遊び、無垢なものたちを誘惑して愉しんでいた。育て上げ寵愛した美青年、残虐非道な女王、生まれる前にふたつに引き裂かれた魂…闇の公子の気まぐれないたずらは、あまたの人間の運命を変え地上を災いの種で満たしていく。傑作ファンタジイ“平たい地球”シリーズ第1作、待望の復刊。

1979

Shon the Taken

死霊の都 (ハヤカワ文庫 FT 50)

「死霊の都」森下弓子訳 ハヤカワ文庫FT 1983
伝説によれば、夜は、“鴉”が姿をみせる時刻だという。“鴉”、それは死。鴉の一族、それは〈死の子どもたち〉。ひとたび彼らに取り憑かれれば、その者に救いはない。死を運ぶ者として殺されなければならない。それが、パイン・ウォグ村の古来からの掟だ。だが、この掟を破る者か現われた。その名はショーン。彼は、鴉に取り憑かれたにもかかわらず、村の人々の残虐非道な魔手を九死に一生を得て逃がれた。しかも、ショーンは自分の運命を大きく変えた鴉の一族の王――死そのものの殺害を無謀にも企て一路〈死の住処〉ヘと旅立ったが……。

Death's Master

死の王 (ハヤカワ文庫FT)

*〈平たい地球〉シリーズ
「死の王」室住信子訳 ハヤカワ文庫FT 1986
かつてこの世が平らかだった頃、冷酷無残な女王と死者との交わりに両性具有の子が生まれ、シミュと名づけられた。シミュは長ずるに及んで、我が身の秘密を知る―汚穢と禁忌に彩られた出生に死の王ウールムが一役買っていたのだ!死の王に仇をなすため、シミュは闇の王アズュラーンの助けを得て〈不死の都〉を築きあげた。これを知った死の王は、シミュのかつての恋人にして不死身の魔術師ジレクを〈不死の都〉に差し向けるが…。2人の美青年の倒錯した愛と退廃の美を軸に、死の王と闇の王との権謀術数を描いた、タニス・リーの最高傑作

Electric Forest

1980

Kill the Dead
Sabella, or the Blood Stone
Day by Night

1981

Delusion's Master

惑乱の公子 (ハヤカワ文庫FT)

*〈平たい地球〉シリーズ
「惑乱の公子」浅羽莢子訳 ハヤカワ文庫FT 1986
この世が平らかで、未だ神々が宇宙を再創世していない頃、妖魔たちは自らの気まぐれなゲームの駒として人間の運命を弄んでいた。その妖魔たち、人々はとりわけ5人の闇の君を畏れ敬っていた。1人は闇の公子アズュラーン、2人目は死の王ウールム、そして3人目は惑乱の公子チャズである。本書は、狂気の異名をもつチャズの御業の数々を綴ったものである。

Lycanthia, or The Children of Wolves
The Silver Metal Lover

銀色の恋人 (ハヤカワ文庫SF)

「銀色の恋人」井辻朱美訳 ハヤカワ文庫SF 1987/2007
シルヴァー―エレクトロニック・メタルズ社が試作した人間そっくりのロボット。とび色の瞳に赤褐色の髪、銀色の膚をしたシルヴァーはギターをつまびき、ありとあらゆる歌をかなでる。ひとびとは心を揺さぶるその歌をきそって聞きたがった。だが、たったひとつエレクトロニック・メタルズ社にとって誤算が生じた。シルヴァーに恋する少女が現われたのだ!物語の名手が紡ぎだす、少女とアンドロイドとのSFラブロマンス。
野田昌宏『SFを極めろ! この50冊』

Unsilent Night*

1982

Prince on a White Horse

白馬の王子 (ハヤカワ文庫 FT 48)

「白馬の王子」井辻朱美訳 ハヤカワ文庫FT 1983
王子は白馬を駆って荒野を走りつづけいた。自分がだれで、どこから来て、どこへ行くのか、ましてやこれから何をすればよいのかも知らずに。ただ、すべての謎を解く鍵は骨の城にあるらしい。その地を守る竜を倒せば“世の秘密”が解明されるのだ。だが、魔女や巨人、そして妖怪変化が徘徊するこの異世界では、王子にとって骨の城の竜退治など、これから始まる大いなる試練のほんの端緒にしかすぎなかった……!? 80年代女流ファンタジストの旗手が、優柔不断でドジな王子が白馬をお供に繰りひろげるドン・キホーテ的探索をユーモラスに語る!

Cyrion*

1983

Anackire
Sung in Shadow

影に歌えば (ハヤカワ文庫 FT (83))

「影に歌えば」井辻朱美訳 ハヤカワ文庫FT 1986
豪雨が視界をくもらせ、雷が耳をつんざく。モンターゴー家の一人息子ロミュラーンは戦意を失っていた。敵のチェンティ家は多勢だが、彼は一人なのだ。彼はやむにやまれず逃げ出すと、近くのテラスへ飛び込んだ。だが、こともあろうにそこはチェンティ家の一人娘ユウレッタの寝室だった! これが反目しあう二つの名家の若者たちの出会いだった。若さゆえ純真で性急な愛を生きる二人は、やがて悲劇的な幕切れをむかえるが……。ファンタジイ界の女王が、異世界のイタリア・ルネサンス期を舞台に描いた〈剣と魔法〉版『ロミオとジュリエット』。

Red as Blood, or Tales from the Sisters Grimmer*

血のごとく赤く―幻想童話集 (ハヤカワ文庫FT)

「血のごとく赤く」木村由利子・室住信子訳 ハヤカワ文庫FT 1997
さあ、お聞きなさい、グリマー姉妹のおとぎ話を。美しいけれど邪悪な王女や可憐な姫君をまどわす魔物の王子、闇の公子に恋した乙女や狼に変身する美少女たちがくりひろげる、美しく妖しく残酷な九つの物話を…。ダーク・ファンタジィ界の女王がグリム兄弟ならぬグリマー姉妹の名を借りて、「白雪姫」「シンデレラ」「美女と野獣」「ハーメルンの笛吹き」などおなじみの童話をモチーフに織りあげた、魅惑の幻想童話集。

1984

Tamastara, or The Indian Nights*

タマスターラー (ハヤカワ文庫FT)

「タマスターラー」酒井昭伸訳 ハヤカワ文庫FT 1987
美しき女性に化身して、召使い兼子供の語学教師として英国人の家庭に入りこんだ妖魔。この妖魔に連れられて、英国人の少年デイヴィッドは地底の蛇の都に行くが…。多感な少年の成長物語「龍の都」ほか、死に瀕したテロリストと正体不明の少女との不思議な関係を描く「暗黒の星」など、ファンタジイ界の女王が、現実のインドを微妙に変容させた世界の過去、現在、未来をエキゾチックに語る連作短篇集。

1985

Days of Grass
The Gorgon and Other Beastly Tales*

ゴルゴン―幻獣夜話 (ハヤカワ文庫FT)

「ゴルゴン」木村由利子・佐田千織訳 ハヤカワ文庫FT 1996
ギリシアの海に浮かぶ緑したたる孤島には、見る者を石に変える伝説の妖女ゴルゴンが住むと人はいう。その噂に魅せられて、真偽を確かめるために島に渡った若き作家が出会ったものは…。世界幻想文学大賞に輝いた表題作「ゴルゴン」をはじめ、人狼、ユニコーン、猫、海豹、ドラゴンなど、さまざまな幻獣たちをテーマに、ファンタジイ界の女王リーが奔放な想像力と千変万化の語り口で織り上げる、めくるめく幻想短篇集。

1986

Delirium's Mistress

熱夢の女王〈上〉 (ハヤカワ文庫FT)

*〈平たい地球〉シリーズ
「熱夢の女王」浅羽莢子訳 ハヤカワ文庫FT 1989
妖魔の君、闇の公子アズュラーンは、かつて一時の戯れに人間の娘と交わって世継をなした。だが、闇の公子は己れの種から生じた娘をアズュリアズと名付けただけで後は顧みず、人界はもとより妖魔の都からも遠く離れた幻の孤島に幽閉した。そして妖魔の暦で17年の歳月が流れた時、おそれおおくもアズュラーンの娘を人界に連れ出した男がいた―惑乱の公子チャズである。もちろん、宿敵チャズの奸計を黙認するような闇の公子ではない。アズュラーンは、孤島を脱出するやたちまち恋に落ちた二人の仲を裂き、チャズに恐るべき刑罰を与えるが…。

Dreams of Dark and Light*

1987

Night's Sorceries

妖魔の戯れ (ハヤカワ文庫FT)

*〈平たい地球〉シリーズ
「妖魔の戯れ」浅羽莢子訳 ハヤカワ文庫FT 1990
かつてこの世が平らかなりし頃、妖魔の王アズュラーンは一時の気晴らしに人間の娘と交わって女児をもうけた。この妖魔の一人娘アズュリアズは長じてアズュラーンの宿敵、惑乱の公子チャズと恋に落ちた。もちろん、これを許すアズュラーンではない。妖魔の王の怒りを逃れて幾世紀も人界をさまよう恋する二人。時には離れ離れになり、また時には姿形を変え、人間として生きるすべを求めながら…。アズュリアズとチャズの狂乱の恋、および妖魔の眷属の魔法にふれた人間の愛と死の戯れを語った、傑作『熱夢の女王』外伝とも称すべき連作短篇集。

1988

The Book of the Beast

幻獣の書―パラディスの秘録

*〈パラディスの秘録〉シリーズ
「幻獣の書」浅羽莢子訳 角川書店 1992/角川ホラー文庫 1994
舞台は、ヨーロッパのとある幻想の都市パラディス。そこは公爵が統治し教会や貴族一門の館がならぶ街。地方から学問を極めるために上京した青年ラウーランは、凋落貴族デュスカレの屋敷に下宿する。まもなくラウーランはこの無気味な屋敷で美貌の亡霊に出遭う。その名はエリーズ。誰もがその名を忌み嫌う。やがて、屋敷で起こる奇妙な出来事の数々。その謎はローマ時代にまでさかのぼり、一族の呪われた運命が解き明かされる…。卓抜したストーリー・テラーの才能と幻夢的な作風で知られる著者が描く、耽美で退廃的な、世にも怪奇な物語。

The White Serpent
The Book of the Damned

堕ちたる者の書―パラディスの秘録 (角川ホラー文庫)

*〈パラディスの秘録〉シリーズ
「堕ちたる者の書」浅羽莢子訳 角川書店 1992/角川ホラー文庫 1994
ヨーロッパ、幻想の魔都パラディス。そこに織りなされる“三色”の物語たち。吸血鬼譚「紅に染められ」、サタニスムを描く「黄の殺意」、魔道士の遍歴を語る「青の帝国」。前作「幻獣の書」と対をなし、退廃的なエロティシズムと両性具有への憧憬を濃厚に漂わせる傑作中篇集。

1989

A Heroine of the World
Women as Demons*
Forests of The Night*

1990

The Blood of Roses

1991

Black Unicorn
The Book of the Dead*

1992

Heart-Beast

黄金の魔獣 (ハヤカワ文庫FT)

「黄金の魔獣」木村由利子訳 ハヤカワ文庫FT 1996
「狼」と呼ばれるダイヤモンドを手にした瞬間、美貌の青年ダニエルの運命は変わった。満月が昇るたびに狼に変身し、殺戮を繰り返すようになったのだ。人間たちを血祭にあげながら、ダニエルはダイヤに導かれるように故郷の村へと舞い戻る。懐かしい地で出会ったのは焔のごとく赤い髪の美しい女。ダニエルと女はダイヤの魔力の命ずるままに激しい恋に落ちた…ファンタジイ界の女王が贈る華麗なるロマンティック・ホラー。

Dark Dance

1993

Elephantasm
Personal Darkness
The Book of the Mad
Nightshades: Thirteen Journeys Into Shadow*

1994

Darkness, I
Gold Unicorn
Eva Fairdeath

1995

Vivia
Reigning Cats and Dogs

1996

When the Lights Go Out
The Gods Are Thirsty

1997

Red Unicorn

1998

Faces Under Water

水底の仮面―ヴェヌスの秘録〈1〉 (ヴェヌスの秘録 1)

*〈ヴェヌスの秘録〉シリーズ
「水底の仮面」柿沼瑛子訳 産業編集センター 2007
鷲鼻の仮面をつけた美貌の青年フリアンは、夜の運河で不吉な作りの仮面を拾う。若き天才音楽家のものと噂されるアポロをかたどったその仮面は、秘密ギルドによって作られたものだった。ギルドの仮面をつけた者がみな、不可解な死を遂げていることに気づいたフリアンは、錬金術師シャーキンとともにその謎を追い始め、やがて青い蝶の仮面をつけた優美なエウリュディケと出会う。歌の主人公を思わせるエウリュディケに心を奪われたフリアンは、さらなる謎と恐怖の世界へ足を踏み入れることに…。水の都ヴェネチアのパラレルワールド“ヴェヌス”で繰り広げられるタニス・リー傑作ロマンティック・ファンタジー「ヴェヌスの秘録」シリーズ開幕。

Law of the Wolf Tower / Wolf Tower

ウルフ・タワーの掟―ウルフ・タワー〈第1話〉 (ウルフ・タワー (第1話))

*〈ウルフ・タワー〉シリーズ
「ウルフ・タワーの掟」中村浩美訳 産業編集センター 2005
重厚な壁で外界と隔絶された国“ハウス&ガーデン”で、奴隷として育ったクライディは16歳の孤児。ばかげた「儀式」が全てを支配する階級社会の中で、貴族からいじめの標的にされながらも、日記に憂さを綴ることにより、日々をやり過ごしている。そんなクライディの日常は、ある日何かのお告げのように現われた熱気球によって一変することになる。乗っていたのは、異国の地からやってきたハンサムなプリンス、ネミアン。“ハウス&ガーデン”の老婦人に「お前は本当は貴族の血をひくプリンセスなのだ」と告げられたクライディは、出生の秘密を探るため、自由の地を信じ、荒地への果敢な一歩を踏み出すのだが…。英国幻想文学大賞作家、タニス・リーによるヤングアダルト・ファンタジー。

1999

Saint Fire

炎の聖少女 (ヴェヌスの秘録 2)

*〈ヴェヌスの秘録〉シリーズ
「炎の聖少女」柿沼瑛子訳 産業編集センター 2007
ヴェヌスがヴェ・ネラと呼ばれていたころ。真冬の〈都〉ではユルネイアとの戦争が囁かれ、〈教会〉を我がものとしようとする〈神の子羊評議会〉の勢力がより一層の激しさを増していた。薪商人ガイオの使用人、少女ヴォルパは、ある日、火を操る力に目覚める。彼女の力が聖なるものであることに気づいた大司教ダニエリュスは、ヴェ・ネラの救世主としてヴォルパを教会に迎え入れる。不思議なオーラを放ち、数々の奇跡を起こすヴォルパ。そんなヴォルパに激しく心を乱される美貌の〈神の戦士〉クリスチアーノ。ヴォルパへの強い想いの芽生えに戸惑いながらも彼は、〈神の戦士〉としての使命に生きようとする。一方ヴォルパは、いつの日からかクリスチアーノを、自分の〈天使〉として敬慕するようになるが……。

Islands in the Sky

2000

Wolf Star Rise / Wolf Star

ライズ 星の継ぎ人たち―ウルフ・タワー〈第2話〉 (ウルフ・タワー (第2話))

*〈ウルフ・タワー〉シリーズ
「ライズ 星の継ぎ人たち」中村浩美訳 産業編集センター 2005
ハルタ族のリーダー・アルグルに助けられ、“シティ”を抜け出したクライディは、「ウルフ・タワー」の追っ手にさらわれ、不思議な宮殿“ライズ”で囚われの身となる。“ライズ”のプリンス・ヴェナリオンは、クライディに冷淡な態度で接してきたが、驚いたことにアルグルにうり二つだった。絶えず動く部屋や階段、機械じかけの人間、不思議な姿形をした森の動物に翻弄されつつ、なんとか“ライズ”からの脱出を図ろうとするクライディだったが、アルグルがくれた魔法の指輪でさえ、ここでは役に立たない…。英国幻想文学大賞作家、タニス・リーによるヤングアダルト・ファンタジー。

White as Snow

鏡の森

「鏡の森」環早苗訳 産業編集センター 2004
雪のごとく白い肌、森のごとく黒い髪、血のごとく赤い唇―美しい森の城の王女アルパツィアは、十四歳になった冬、城を襲った征服王ドラコによって連れ去られ、陵辱される。ドラコの王妃となった彼女は、「豊穣の女神デメトラの土地」と呼ばれるベルグラ・デミトゥで、敵に囲まれ心を閉ざしたまま、一人の赤ん坊を産み落とす。コイラと名づけられ、乳母に育てられた赤ん坊は、七歳になったある日、城で時折見かける氷のように美しく冷たい女が、自分の母であることを知るのだが―。さまざまな物語要素がまるで鏡のように乱反射し、紡ぎ出されるタニス・リーならではの美しくダークなエロティック・ファンタジー。愛を求めてさまよう二人の「白雪姫」の物語。

2001

Queen of the Wolves / Wolf Queen

二人のクライディス―ウルフ・タワー〈第3話〉 (ウルフ・タワー (第3話))

*〈ウルフ・タワー〉シリーズ
「二人のクライディス」中村浩美訳 産業編集センター 2005
やっとの思いで戻ったハルタに、アルグルの姿はなかった。アルグルが北に向かったという手がかりだけを頼りに、クライディは北へ北へと歩みを進める。旅の途中の町々で、北の国を支配する“レイヴン・タワー”の主はトワイライト・スターだという噂を耳にしたクライディの心ははやる。そこに行けば愛するアルグルに会える。そしてもしかしたらお母さんにも…。そんな希望を抱くクライディの前に現れたのは、ウィンターと呼ばれる少女。彼女は自分こそがトワイライトの娘であると言い張るのだが…。ついに明かされる少女の出生の秘密。

2002

Wolf Wing

翼を広げたプリンセス―ウルフ・タワー〈最終話〉 (ウルフ・タワー (最終話))

*〈ウルフ・タワー〉シリーズ
「翼を広げたプリンセス」中村浩美訳 産業編集センター 2005
宝石の力、愛するアルグル、そして自由を手に入れ、“レイヴン・タワー”を後にしたクライディだったが、なぜか心は晴れない。そこで気がかりだった奴隷仲間を救いに“ハウス&ガーデン”に戻ると、そこでは革命が起きており、奴隷と貴族の立場が逆転していた。複雑な思いのクライディに、突如「ウルフ・タワー」の主からのお達しが。不安に思いながらも、アルグル、奴隷仲間のデングウィと共に“シティ”へ到着すると、そこにはなんと“ライズ”のヴェン、“レイヴン・タワー”のウィンターとその子分ヌガルボが。いったいなぜ?「全ての謎はウスタレスが握っている。南へ行きなさい」そう命じられた6人が、南で迎えた大団円とは…?そしてすべての謎がとかれる。

A Bed of Earth

土の褥に眠る者―ヴェヌスの秘録〈3〉 (ヴェヌスの秘録 3)

*〈ヴェヌスの秘録〉シリーズ
「土の褥に眠る者」柿沼瑛子訳 産業編集センター 2007
美貌の青年画家ロレンツォと恋に落ちたスコルピア家の令嬢メラルダ。キアラ卿との結婚の約束を破り、ロレンツォと逃げることを決意したメラルダだったが、侍女ユーニケとバルバロン家嫡子アンドレアの策略によって、ふたりは引き裂かれる。ロレンツォは惨殺され、メラルダはむごい責め苦にあった末にラグーナにその身を投じたのだった…。やがて時は過ぎ―。その名を落としたキアラ卿と、スコルピア家で采配を振るうようになっていた侍女ユーニケが、相次いで邪悪な死を遂げる。彼らの死の陰には、金髪の青年シルヴィオの存在があった。シルヴィオは、バルバロン家の令嬢ベアトリクサにも近づいていく。不思議な気配のシルヴィオに戸惑いながらも、激しく彼に惹かれるベアトリクサ…。残酷なまでに美しく気品に満ちたシルヴィオの正体とは!?水の都ヴェネチアのパラレルワールド“ヴェヌス”で繰り広げられるタニス・リー傑作ファンタジー「ヴェヌスの秘録」シリーズ第3巻。

2003

Mortal Suns
Venus Preserved

復活のヴェヌス―ヴェヌスの秘録〈4〉 (ヴェヌスの秘録 (4))

*〈ヴェヌスの秘録〉シリーズ
「復活のヴェヌス」柿沼瑛子訳 産業編集センター 2007
ヴェヌスへ向かうサブヴェネリンの中は異様な熱気に満ちていた。オプテックス・ガラスの窓の向こうに、エア・ドームに包まれた“都”があらわれる。歓喜に沸く乗客たちの喧騒をよそに、漆黒の肌のミュージシャン、ピカロの表情は冴えないものだった。その姿はまるで黒炭でつくられた悩める彫像のようだ。「ピカロ、あなたは海の底で死ぬのよ」黄金の瞳の美しい母、シムーンの言葉が何度も思いだされる。―“都”で18世紀に流行った歌が奏でられるというコンサートの日。しかし音楽の始まりとともに、ヴェヌスは壮絶な惨劇の舞台と化したのだった。血にまみれ倒れ重なる人々。当局からは「CXシステムの故障により生じたアクシデント」との説明がなされたが…。水の都ヴェネチアのパラレルワールド“ヴェヌス”で繰り広げられるタニス・リー傑作ロマンティック・ファンタジー「ヴェヌスの秘録」シリーズ衝撃の終幕。

2004

Cast a Bright Shadow
Piratica

パイレーティカ―女海賊アートの冒険〈上巻〉 (ルルル文庫)

「パイレーティカ 女海賊アートの冒険」築地誠子訳 小学館ルルル文庫 2007
記憶を取り戻した「女海賊モリーの娘」アートは、母と同じように海賊になろうとする。けれど、母のかつての仲間の語る真実は、アートにとって信じがたいものだった。記憶と真実の間で板挟みになったとき、彼女は決断を下す―そして、新たな「女海賊と仲間たち」の物語が始まる。ファンタジーの女王タニス・リーが広大な海を舞台に描く、驚きと謎に満ちた物語がここに幕を開ける。

34
Fatal Women*

2005

Here in Cold Hell
Metallic Love

銀色の愛ふたたび (ハヤカワ文庫SF)

「銀色の愛ふたたび」井辻朱美訳 ハヤカワ文庫 2007
ある日、貧しく孤独な少女ローレンは、地震で崩れかけた施設で、少女とロボットの恋を描いた一冊の本を見つけた。そのときからこの本はローレンの宝物となり、シルヴァーはまだ見ぬ恋人となったのだ。やがて17歳になったとき、驚くべきニュースが伝えられた。META社が人間そっくりのロボットを発売するというのだ。すべてを投げだして、ローレンは発表会場のあるシティへと向かう…名作『銀色の恋人』待望の続篇。

2006

L'Amber
Piratica II: Return to Parrot Island

2007

No Flame But Mine
Piratica III: The Family Sea
Indigara

2009

Tempting The Gods*
Hunting The Shadows*

2010

Sounds and Furies*
Disturbed by Her Song*

日本オリジナル

The Devil's Rose and Other Stories

悪魔の薔薇 (奇想コレクション)

「悪魔の薔薇」安野玲/市田泉訳 河出書房新社(奇想コレクション) 2007
ヴァンパイアに仕える従者の哀しみを綴った「別離」、著者自身が“この作品はわたしの作品の中でもっとも恐ろしいもののひとつ”と語る残酷な怪奇譚「悪魔の薔薇」、異貌のパリを舞台に、死神に魅入られた芸術家たちを描く世界幻想文学賞受賞作「彼女は三(死の女神)」、帝国と錬金術が妖しく絡む「黄金変成」、アラビアン・ナイト風幻想譚「愚者、悪者、やさしい賢者」ほか、全9篇。



Web Links

  1. オフィシャルサイト
  2. ウィキペディア
  3. Internet Speculative Fiction Database