今邑彩著作リスト

1989

卍の殺人

卍の殺人 (中公文庫)

東京創元社/光文社カッパノベルス 1996/創元推理文庫 1999/中公文庫 2012
荻原亮子は恋人の安東匠とともに彼の実家を訪れた。その旧家は二つの棟で卍形を構成する異形の館。住人も老婆を頂点とした二つの家族に分かれ、微妙な関係を保っていた。匠はこの家との訣別を宣言するために戻ってきたのだが、次々に怪死事件が起こり…。謎にみちた邸がおこす惨劇は、思いがけない展開をみせる。著者デビュー作。

1990

ブラディ・ローズ

ブラディ・ローズ (中公文庫)

東京創元社/創元推理文庫 1999/中公文庫 2012
美しい薔薇園を持つ屋敷の主人のもとに嫁いだ花梨。彼の二番目の妻は謎の墜落死を遂げたばかりだったが、主の妹・晶はじめ屋敷の一同は新しい花嫁を歓迎する。やがて、花梨のもとに悪意をむきだしにした脅迫状が届くようになり―。差出人はいったい何者なのか?傑作サスペンス長篇。
《改題》「悪魔がここにいる」C・NOVELS 1994

i(アイ) 鏡に消えた殺人者

i(アイ)鏡に消えた殺人者―警視庁捜査一課・貴島柊志 (中公文庫)

光文社カッパノベルス/光文社文庫 1994/中公文庫 2010
作家・砂村悦子が殺された密室状態の部屋には、鏡の前で途絶える足跡の血痕が。遺された原稿には、「鏡」にまつわる作家自身の恐怖が自伝的小説として書かれていた。鏡のなかから見つめているのは、死んだはずの「アイ」―!?貴島刑事が鏡に消えた殺人者に挑む、傑作本格ミステリ。

1991

「裏窓」殺人事件

「裏窓」殺人事件―警視庁捜査一課・貴島柊志 (中公文庫)

光文社カッパノベルス/光文社文庫 1995/中公文庫 2011
自殺と見えた密室からの女性の墜落死。向かいのマンションに住む少女は、犯行時刻の部屋に男を目撃していた。少女に迫る、犯人の魔の手…また、同時刻に別の場所で起こった殴殺事件も同一人物の犯行とみられ―。衝撃の密室トリックに貴島刑事が挑む!本格推理+怪奇の傑作、貴島シリーズ第二作。

1992

「通りゃんせ」殺人事件

「通りゃんせ」殺人事件 (FUTABA NOVELS)

双葉ノベルス
1年前、不慮の事故で夫を亡くし、行き場を失った相馬千鶴は小学1年の沙耶を連れて伯父の家に身を寄せる。子供のころ母と2年ほど過ごした田舎町。千鶴が戻ったことを知った幼なじみ5人が歓迎パーティを開いてくれた。懐かしい再会。が、話題は22年前のあのことに。寺の古井戸に幼女が扼殺され投げ込まれていた事件だ。実は仲間のひとり高村の子供も去年、同じ手口で…。そして今度は裕司の愛猫が首を絞められ川に。厚子の娘桜子が校庭の焼却炉で…。さらに奇怪な殺人が。

1993

金雀枝荘の殺人

金雀枝荘の殺人 (講談社文庫)

講談社ノベルス/講談社文庫 1996/講談社ノベルス(綾辻・有栖川 復刊セレクション) 2007
金雀枝(えにしだ)の花が満開に咲くころ、1年に1度、かれらがこの館を訪ねる。また、あの季節が巡ってきた……。完璧に封印された館で発見された、不条理極まる6人の死。過去にも多くの命を奪った「呪われた館」で繰り広げられる新たなる惨劇、そして戦慄の真相とは。息をもつかせぬ、恐怖と幻想の本格ミステリー。

そして誰もいなくなる

そして誰もいなくなる (中公文庫)

光文社カッパノベルス/中公文庫 1996/2010
名門女子校の式典の最中、演劇部による『そして誰もいなくなった』の舞台上で、服毒死する役の生徒が実際に死亡。上演は中断されたが、その後も部員たちが芝居の筋書き通りの順序と手段で殺されていく。次のターゲットは私!?部長の江島小雪は顧問の向坂典子とともに、姿なき犯人に立ち向かうが…。戦慄の本格ミステリー。


時鐘館の殺人

時鐘(とけい)館の殺人 (中公文庫)

光文社カッパノベルス/中公文庫 1998
作家、評論家をはじめミステリーマニアの集まる下宿屋・時鐘館。編集者の催促を前に「原稿は一枚も書けていない。勝手ながら『消失』する」との手紙を残し、締め切り直前の老推理作家が姿を消した。翌朝、発見された不格好な雪だるまに彼の死体が。犯人は編集者なのかそれとも…。マニアたちの展開する華麗でシビアな推理の行方は。

1994

「死霊」殺人事件

「死霊」殺人事件―警視庁捜査一課・貴島柊志 (中公文庫)

光文社カッパノベルス/光文社文庫 1998/中公文庫 2011
家に送り届けた後、「金を取ってくる」と言ったまま戻らない男性客。しびれを切らしたタクシー運転手が家の中で目撃したのは、二人の男の死体だった。さらに二階からは泥まみれの女の死体も発見され…。密室状態で起きた不可解な殺人に貴島刑事が挑む、本格推理+怪奇の傑作、貴島シリーズ第三作。

七人の中にいる

七人の中にいる (中公文庫)

光文社カッパノベルス/中公文庫 1998/2010
クリスマスイヴを控え、ペンション「春風」に集った七人の客。そんな折、オーナー・晶子のもとに、二十一年前に起きた医者一家虐殺事件の復讐予告が届く。刻々と迫る殺人者の足音を前に、常連客の知られざる一面があらわになっていき…。復讐を心に秘めているのは誰か。葬ったはずの悪夢から、晶子は家族を守ることができるのか。

1995

少女Aの殺人

少女Aの殺人 (中公文庫)

角川ノベルス/中公文庫 2010
「養父に身体を触られるのが、嫌で嫌でたまりません。このままでは自殺するか、養父を殺してしまうかも―」深夜放送の人気DJのもとに届いたのは、「F女学院の少女A」という女子高生からのショッキングな手紙だった。家庭環境があてはまる生徒三名の養父は、物理教師、開業医、そして刑事。直後、そのうちのひとりが自宅で刺殺され…。

盗まれて

盗まれて (中公文庫)

中央公論新社/中公文庫 1999
ゴースト・ライターだった夫が、本当に死んでしまった!!死んでも幽霊になって君を守ると言ったのに。困り果てる「売れっ子作家」に夫の幽霊から電話が…。いつもは冷たい父から、たった一度だけ届いた愛情のこもった手紙。中学時代の同級生から、十五年の歳月を越えて送られてきた手紙―ミステリーはいつも電話と手紙によって運ばれる。傑作推理集。

赤いベベ着せよ…

赤いべべ着せよ… (角川ホラー文庫)

角川ホラー文庫
鬼に我が子を食い殺された女。腹を裂かれ、血まみれの我が子は、まるで赤い着物を着ているようだ。女はやがて鬼になり人の子を…。そんな鬼女伝説が残る町に娘を連れて20年ぶりに帰郷した千鶴は、幼なじみのひとりの幼い娘が扼殺され、古井戸に投げ込まれたことを知る。それは、同じ場所で20年前に起きた幼女扼殺事件と状況がそっくりだった。やがて、他の幼なじみの子供たちも次々と殺されていく。鬼は誰か。“ことろ”の童謡が恐怖を呼ぶ、戦慄の長編ホラー。

繭の密室

繭の密室 - 警視庁捜査一課・貴島柊志 (中公文庫)

光文社カッパノベルス/光文社文庫 2000/中公文庫 2011
日比野功一の妹・ゆかりは帰宅途中に何者かに誘拐された。同時期に、チェーンのかかった密室状態のマンション一室からの転落死事件が発生。捜査にあたった貴島刑事は六年前のある事件に辿り着く。事件の真相は、そして誘拐の行方は…?傑作本格ミステリシリーズ第四作。

1996

鋏の記憶

鋏の記憶 (角川ホラー文庫)

角川書店/角川ホラー文庫 2001
桐生紫は女友達の家にあった鋏に触れようとした瞬間、手に電流のようなものを感じた。「この鋏は血を流したことがある」。小さな男の子の苦痛と恐怖が伝わってきた。だが、その子が死んだかどうかまでは分からなかった。(『鋏の記憶』より)。物に触れただけで、それを所有していた人物の秘密を感知できるサイコメトリー(残留物感知能力)を使い、紫は未解決事件の手がかりをつかんでゆくが…。

つきまとわれて

つきまとわれて (中公文庫)

中央公論社/中公文庫 2006
別れたつもりでいても、細い糸が繋がっている。ハイミスの姉が結婚をためらう理由は別れた男からの「幸せな結婚ができると思うな」という嫌がらせの手紙だったというが…。表題作のほか、幼い頃に家出した母に纏わるあり得ない記憶を辿る「帰り花」、ある絵画に隠された秘密に迫る「吾子の肖像」など前の作品の人物が登場する異色の短編集。

1997

ルームメイト

ルームメイト (中公文庫)

光文社カッパノベルス/中公文庫 2006
私は彼女の事を何も知らなかったのか…?大学へ通うために上京してきた春海は、京都からきた麗子と出逢う。お互いを干渉しない約束で始めた共同生活は快適だったが、麗子はやがて失踪、跡を追ううち、彼女の二重、三重生活を知る。彼女は名前、化粧、嗜好までも替えていた。茫然とする春海の前に既に死体となったルームメイトが…。

1998

大蛇伝説殺人事件

大蛇伝説殺人事件 (光文社文庫)

光文社カッパノベルス/光文社文庫 2001
島根県松江市のホテルで、画壇の巨匠・月原龍生が失踪。同じころ、出雲大社内で男の肉体の一部が発見される。さらに島根県各地のスサノオを祭る神社から次々と同じ男のバラバラ死体が。鑑識により死体は月原と判明。何故、ヤマタノオロチの如く解体されたのか?スサノオの意味は?探偵・大道寺綸子は、真相を追う!トリックと神話を見事に融合させた巨編。

1999

よもつひらさか

よもつひらさか (集英社文庫)

集英社/集英社文庫 2002
現世から冥界へ下っていく道を、古事記では“黄泉比良坂”と呼ぶ―。なだらかな坂を行く私に、登山姿の青年が声をかけてきた。ちょうど立ちくらみをおぼえた私は、青年の差し出すなまぬるい水を飲み干し…。一人でこの坂を歩いていると、死者に会うことがあるという不気味な言い伝えを描く表題作ほか、戦慄と恐怖の異世界を繊細に紡ぎ出す全12篇のホラー短編集。

蛇神

蛇神 (角川ホラー文庫)

角川ホラー文庫
新橋の老舗蕎麦屋の若女将、倉橋日登美が直面した信じられない現実―。父と夫と長男が、住み込みの少年に惨殺されたのだ。幼い娘の春菜とふたりとり残され、茫然自失の彼女のもとへ従兄と称する神社の禰宜が現れ、信州の日の本神社へ里帰りするように勧める。従兄によると、26年前、実母は生まれたばかりの日登美を連れて、ある日、忽然と村から姿を消したのだというが…。書き下ろし長編ホラー。

2000

翼ある蛇

翼ある蛇 (角川ホラー文庫)

角川ホラー文庫
英文学翻訳家でフェミニスト、沢地逸子のホームページに「生理ガハジマリマシタ。ヨッテ、明日、母ナル神ニ生キ贄ヲ捧ゲル儀式ヲ行イマス。コンドハ人間デス」という不気味なメッセージが書き込まれ、その翌日、都内で大学生の猟奇他殺死体が発見された。沢地の担当編集者、喜屋武蛍子は、同居している姪の火呂が自分に黙ってこのホームページにアクセスしていたことを知り、疑念を抱く。火呂には胸に蛇の鱗に似た痣があり、かつてそれを見た神女が海蛇の生まれ変わりだと告げた記憶が蘇ってくる。書き下ろし長編ホラー。

2002

双頭の蛇

双頭の蛇 (角川ホラー文庫)

角川ホラー文庫

2003

暗黒祭

暗黒祭 (角川ホラー文庫)

角川ホラー文庫
少年少女の行方不明事件を特集したテレビ番組を見ていた編集者の喜屋武蛍子は思わず叫んだ。番組で取り上げられた幼女の面影に見覚えがあったからだ。消息を絶った元恋人の伊達を探しに訪れた信州・日の本村の神社で偶然見かけた巫女姿の女の子にそっくりだった。まだ二週間前のことだ。幼女は、あの村で来月行われる七年に一度の大祭の神事のために攫われたのか?錯綜する謎の糸が解きほどかれる時、驚愕の真実が浮かび上がる。「蛇神」シリーズ、堂々の完結。

2006

いつもの朝に

いつもの朝に (上) (いつもの朝に) (集英社文庫)

集英社/集英社文庫 2009
成績優秀でスポーツマン、中学でミラクルボーイと呼ばれる桐人。そんな兄とは正反対で勉強が苦手の弟・優太。三年前に最愛の父を事故で失い、画家の母・沙羅と三人暮らし。ある日、優太は、父の形見のぬいぐるみ“ユータン”の中から、手紙を見つける。そこには、父から優太への謎のメッセージが書かれていた。優太は、父の言葉に従い行動を起こすが…。家族の愛と絆をミステリアスに描く感動巨編。

2008

鬼 (集英社文庫)

集英社/集英社文庫 2011
引きこもっていた息子が、突然元気になった。息子を苛めていた子が、転校するというのだが…「カラス、なぜ鳴く」。かくれんぼが大好きだったみっちゃん。夏休みのある日、鬼になったみっちゃんは、いつまで待っても姿をあらわさなかった。そして、古井戸から…「鬼」。他、言葉にできない不安、ふとした胸騒ぎ、じわじわと迫りくる恐怖など、日常に潜む奇妙な世界を繊細に描く10編。ベスト短編集。