ブライアン・フリーマントル著作リスト

1973

Goodbye to an Oldfriend

別れを告げに来た男 (新潮文庫 フ 13-2)

「亡命者」中村能三訳 二見書房 1976
「別れを告げに来た男」中村能三訳 新潮文庫 1979

1974

Face Me When You Walk Away

収容所から出された男 (新潮文庫)

「収容所から出された男」飯島宏訳 新潮文庫 1987
ソ連対外交渉専門家のブルトヴァは、一度失脚して強制収容所に入ったことがある。折しも、ソ連からノーベル文学賞候補が出た。文化相は選考委に授賞を迫り、作品の映画化権を売る口実で、作家に西側諸国の講演旅行をさせることにし、保護者役をブルトヴァに命じた。かつての仇敵の罠を感じとったブルトヴァの、生残り策とは?独特の雰囲気が遺憾なく発揮された、重厚な陰謀小説。

1975

The Man Who Wanted Tomorrow

明日を望んだ男 (新潮文庫 フ 13-3)

「明日を望んだ男」稲葉明雄訳 新潮文庫 1980

1976

The November Man

十一月の男 (新潮文庫)

「十一月の男」大熊栄訳 新潮文庫 1985

1977

Charlie Muffin

消されかけた男 (新潮文庫)

〈チャーリー・マフィン〉シリーズ
「消されかけた男」稲葉明雄訳 新潮文庫 1979
どこから見ても風采の上らない英国情報部のチャーリー・マフィンは、KGBヨーロッパ・スパイ網の責任者ベレンコフを逮捕したこともある腕ききだが、部長が交替してからは冴えない立場に追いやられている。折しも、ベレンコフの親友カレーニン将軍が西側に亡命を望んでいるとの情報が入った。チャーリーはどこか臭いところがあると警告したのだが…。ニュータイプのエスピオナージュ。

H.M.S Bounty / Hell's Fire

バウンティ号の叛乱

*ジョン・マックスウェル名義
「バウンティ号の叛乱」新庄哲夫訳 原書房 1996
1789年4月、タヒチから西インド諸島の植民地へと向かう英国艦船バウンティ号の艦上で、ついに叛乱が起こった。艦長以下18名を海上漂流に追いやり、船に残った叛乱派はピトアケン島に漂着したが、そこで彼らを待ち受けていたのは新たな闘いの日々だった…。なぜ彼らは反逆罪という大罪を犯さねばならなかったのか。閉ざされた孤島で何が起こったのか。南海の楽園にうずまく、愛と欲望と裏切りの果てには驚くべき結未が。―フリーマントルの衝撃の処女作、ついに登場。

1978

Clap Hands, Here Comes Charlie / Here Comes Charlie M

再び消されかけた男 (新潮文庫)

〈チャーリー・マフィン〉シリーズ
「再び消されかけた男」稲葉明雄訳 新潮文庫 1981

1979

The Inscrutable Charlie Muffin

呼びだされた男 (新潮文庫)

〈チャーリー・マフィン〉シリーズ
「呼び出された男」稲葉明雄訳 新潮文庫 1982

The Mary Celeste

1980

Charlie Muffin's Uncle Sam / Charie Muffin U.S.A

罠にかけられた男 (新潮文庫)

〈チャーリー・マフィン〉シリーズ
「罠にかけられた男」稲葉明雄訳 新潮文庫 1986

Misfire

最後に笑った男〈上〉 (新潮文庫)

*ジョナサン・エヴァンス名義
「最後に笑った男」東江一紀訳 新潮文庫 1987
西ドイツの民間会社が中央アフリカのチャドに、第三国へ貸与するためのスパイ衛星基地を建設した。情報を得たCIA長官ピーターソンは現地で工作を開始するがことごとく失敗。同じころ、あいつぐ工作員の死にKGB議長ペトロフも焦躁を深めていた。このまま事態を放置すれば、世界情勢に重大な変化が及びかねない。CIAとKGBはついに、協同で妨害工作に当たることを決意する。

The Solitary Man / The Iron Cage

スパイよさらば (新潮文庫)

*ジャック・ウィンチェスター名義
「スパイよ、さらば」池央耿訳 文春文庫 1982/新潮文庫 1989
二重スパイ・ハートマンは、もう引退したかった。病床の妻は死に、息子は独立した。金のための嫌な仕事をする必要はない。そろそろ老いも感じる。しかし、あまりに卓越したその経歴のため、二大国の情報部は決して彼を自由にしてくれなかった。だが、ついにチャンスが訪れた。彼の身代りになってくれそうな男を見つけたのだ。人並みの幸せを夢みたスパイが立てた完壁な作戦とは?

1981

Madrigal for Charlie Muffin

追いつめられた男 (新潮文庫―チャーリー・マフィンシリーズ)

〈チャーリー・マフィン〉シリーズ
「追いつめられた男」大熊栄訳 新潮文庫 1986
世界各地で英国のスパイが次々に暗殺されるという事件が起った。英国情報部内に潜むKGBの裏切り者をめぐって、英ソ情報部は激しい駆け引きを行う。その頃、チャーリーは親友ルウパートの依頼を受けて、欧州サミットを控えたローマに現れた。チャーリーの後を追うクラリッサ。だが、ローマにはKGB議長の仕組んだ罠が張りめぐらされ、チャーリーは絶体絶命の窮地に追い込まれる。

The Midas Men / The Sagomi Gambit / Gold

黄金(キン)をつくる男 (新潮文庫)

*ジョナサン・エヴァンス名義
「黄金をつくる男」中野圭二訳 新潮文庫 1985

1982

Chairman of the Board / Takeover / At Any Price

名門ホテル乗っ取り工作 (新潮文庫)

*ジョナサン・エヴァンス名義
「名門ホテル乗っ取り工作」宮脇孝雄訳 新潮文庫 1989
ハリー・ラッド―アメリカ最大の勢力を誇る新興ホテル・チェーン、〈ベスト・レスト〉会長。サー・イアン・バックランド―世界最高の格式を誇りながら、時代の波に乗り遅れ赤字企業に転落した名門ホテル・チェーン〈バックランド・ハウス〉当主。権謀術数の限りをつくした乗っ取り工作の結末は?ホテルに賭けた男たちの死闘をスピーディなタッチで描く、著者異色の本格企業小説。

Deaken's War

ディーケンの戦い (新潮文庫)

*ジャック・ウィンチェスター名義
「ディーケンの戦い」池央耿訳 新潮文庫 1984

KGB

KGB (新潮選書)

「KGB」新庄哲夫訳 新潮選書 1983

1983

CIA

CIA (新潮選書)

「CIA」新庄哲夫訳 新潮選書 1984

1984

Rules of Engagement /Vietnam Legacy

空白の記録―孤児救出作戦の真相を知った男 (新潮文庫)

「空白の記録」池央耿訳 新潮文庫 1988
ワシントン特派員のホーキンズは、亡父の友人で大統領候補者のピータースンとのインタビューに成功した。ピータースンはヴェトナム戦当時、遺棄された米人混血孤児救出作戦を提唱し、父はこれに同行取材してピュリッツアー賞を受賞したのだった。社から父の伝記執筆を依頼されたホーキンズは、父が遺した厖大な記録を調べるうち、意外な空白部分に気づき、ヴェトナム行きを決意した。

Kremlin Kiss / The Lost American

クレムリン・キス (新潮文庫)

「クレムリン・キス」池央耿訳 新潮文庫 1990
モスクワ駐在のCIA工作担当官フランクリンの若い妻アンは、夫の本国勤務を渇望している。そんな折り英国外務事務次官の息子ブリンクマンが、MI‐6の新米工作員として当地に赴任してきた。フランクリンの再度の単身帰国に疑惑を抱いた野心家ブリンクマンは、アンに接近しCIAの情報=ソ連党中央委員の政治亡命=と彼女の心まで手にしたが…。CIA対MI‐6の大作戦。

Monopoly / Kremlin Correction / The Kremlin Conspiracy

1985

Charlie Muffin and Russian Rose / The Blind Run

亡命者はモスクワをめざす (新潮文庫)

〈チャーリー・マフィン〉シリーズ
「亡命者はモスクワをめざす」稲葉明雄訳 新潮文庫 1988
腕は抜群だが星まわりの悪いチャーリーは、ついに、国家への反逆者として懲役14年の刑を宣告されるはめとなった。囚人仲間にいびられながら鬱々として刑務所暮らしに耐えるチャーリー。そこへ英国情報部の工作員サンプソンが投獄されてきた。彼はある日、チャーリーに驚くべき計画をうち明けた…。またもやチャーリーの孤独な闘いが始まる。果たして生きのびることは出来るか?

The Laundryman / Dirty White

おとり捜査 (新潮文庫)

*ジョナサン・エヴァンス名義
「おとり捜査」真野明裕訳 新潮文庫 1995
マンハッタンで堅実な投資顧問会社を経営するファーは麻薬密売で逮補された息子の将来と引換えにFBIとの取引を受け入れた。カリブのカイマン島にファーは工作員数名と傍受装置を完備した投資顧問会社を作り、おとり捜査が開始された。巨額の資金洗浄を持ちかけてきたのはコロンピアのコカイン・ブローカーとニューヨーク・マフィアだった。一味は罠にはまったかに見えたのだが。

The Choice of Eddie Franks

エディ・フランクスの選択〈上〉 (角川文庫)

*ジャック・ウィンチェスター名義
「エディ・フランクスの選択」村上博基訳 角川文庫 1990
ある夜、エディ・フランクスは悪夢にうなされた。競争。彼にとっては子供の頃からすべてが義兄ニッキー・スカーゴウとの競争だった。エディはリゾート開発を手掛けロンドンで敏腕のビジネス・エリートとして名をあげ、ニッキーはNYで弁護士となった。そして今、エディは初めて生涯のライバルであるニッキーの協力を得て、カリブ海のホテル開発に乗りだそうとしていた。二人は和解し、準備は順調であるかに見えた。が、競争に終止符をうつことを決意した夜、エディは、ニッキーからの狼狽しきった電話を受けた。

The Fix

FIX―世界麻薬コネクション (新潮選書)

「Fix 世界麻薬コネクション」新庄哲夫訳 新潮選書 1985

1986

The Fifth Day of Every Month

第五の日に帰って行った男 (新潮文庫)

「第五の日に帰って行った男」新庄哲夫訳 TBSブリタニカ 1987/新潮文庫 1991
自分の部下がCIAに駆け込むという致命的失態を演じたKGB第一管理本部長は、亡命者の信頼性を失墜させる起死回生の策として、自ら発案した偽装亡命者となってアメリカに赴いた―。国を裏切り、おのれも裏切られていくスパイたちの、孤独と悲哀に彩られた生と死のドラマ。表題作はじめ、モスクワ、ワシントン、東京、中東を舞台に手練の筆で描いた著者初の短編5作を収録。

The Steal:Counterfeiting and Industrial Espionage

産業スパイ―企業機密とブランド盗用 (新潮選書)

「産業スパイ 企業機密とブランド盗用」新庄哲夫訳 新潮選書 1988
『産業スパイ』は正常であるべき経済社会の非合法活動を多面的にとらえて、非合法性が合法性を獲得しようとする危険性を警告したドキュメンタリーである。ここに認められるのは、ほんものの国際ジャーナリストが闇のエネルギーに向ける眼光であり、レポートを単なる暴露物に終わらせない洞察力であり、身の危険も顧みずにかならず現場を踏む勇気である。知的所有権が国際社会の重大問題と化している昨今を考えると、さすがに先見性は鋭い。

1987

Charlie Muffin San / See Charlie Run

暗殺者を愛した女 (新潮文庫―チャーリー・マフィンシリーズ)

〈チャーリー・マフィン〉シリーズ
「暗殺者を愛した女」稲葉明雄訳 新潮文庫 1989
KGBの辣腕の暗殺者コズロフが、在日アメリカ大使館勤務のCIA部員に亡命を求めてきた。それは、コズロフ自身はアメリカへ、その妻イレーナは英国へ、という奇妙な申し出だった。英国情報部に復帰はしたものの辛気くさいデスクワークにうんざりしていたチャーリーは、さっそく東京へ飛び、アメリカとの共同作戦を開始したが…。日本を舞台に展開する虚々実々の亡命作戦。

1988

The Run Around

狙撃 (新潮文庫―チャーリー・マフィンシリーズ)

〈チャーリー・マフィン〉シリーズ
「狙撃」稲葉明雄訳 新潮文庫 1993
待たれていた男―、チャーリー・マフィンがいよいよ帰ってきた。MI6の上級職員として復帰した彼だが、待っていたのは経費にうるさい次長と無能な新人。憂鬱な日々を送っていたが、ある亡命ロシヤ人の情報から要人暗殺計画の存在を嗅ぎつける。暗殺者も標的も、日時も場所も判然としないその計画とは?チャーリーは独自の推理でテロリストを追う。待望のシリーズ第8作、遂に登場。

The Bearpit

終りなき復讐 (新潮文庫)

「終わりなき復讐」染田屋茂訳 新潮文庫 1992
KGBの大物実力者カジンとマリクは、かつては親友同士だった。しかし顔を合わせなかった四十年間、カジンは憎いマリクを悲惨な目にあわせることと、KGBの指揮権を獲得するチャンスを狙っていた。マリクの息子ユーリは危険を察して罠を逃れたが、その時父親と上司カジンの間に隠された過去のあることに気づいた…。二大国の謀報組織を舞台に壮大な復讐戦が繰り広げられる。

1989

Comrade Charlie
Betrayals

裏切り (新潮文庫)

「裏切り」飯島宏訳 新潮文庫 1991
癌で夫を亡くし、暗い日々を送っていたジャネットは、あるパーティーで魅力的な男性シェリダンと出会う。二人はやがて、結婚の約束を交わすまでの仲に。が、幸福の絶頂で事件は起きた。シェリダンがレバノンでテロリストに誘拐されたのだ。しかも、彼の正体はCIAのスパイ。人質解放交渉は遅々として進まず、CIAの対応に業を煮やしたジャネットは、単身、中東へ飛んだが…。

The Factory / The Factory and Other Stories

十二の秘密指令 (新潮文庫)

「十二の秘密指令」新庄哲夫訳 朝日新聞社 1990/新潮文庫 1994
英国情報機関内にどうやら「もぐら=二重スパイ」がいるらしい。情報工作本部長サミュエル・ベルは、自らの部下の内偵という屈辱的作業を強いられ、組織内での孤独感を深めてゆく。窮余の一策としてベルは部下の信頼度を試す「秘密指令」を作成。指令の遂行過程に組み込んだ巧妙なプログラムは、見事スパイを突き止めたかに思えたが…。連作短編に挑んだフリーマントルの異色作。

1990

O'Farrell's Law

暗殺者オファレルの原則 (新潮文庫)

「暗殺者オファレルの原則」飯島宏訳 新潮文庫 1993
オファレルは46歳のCIA暗殺工作員。妻には身分を偽り、他人の記憶に残ることを極力避ける。家族を愛し、酒はマティーニを一日一杯。週末には必ず車を洗う。そんな彼の原則が徐々に崩れ始めた。娘の離婚騒動、孫を襲った麻薬疑惑、そして殺人という行為への罪悪感…。だが、家族のためにもう一度だけやらねばならない。彼は最後の標的、駐英キューバ大使リベラの元へと向かった。

1991

Little Grey Mice

嘘に抱かれた女 (新潮文庫)

「嘘に抱かれた女」染田屋茂訳 新潮文庫 1995
ボンの政府機関で働くエルケは有能な秘書で、38歳の独身。私生活での話し相手はペットの犬だけ、という孤独な彼女に、ある日ひとりの男が近づいてきた。KGBのセックス・スパイであるオットーは、ジャーナリストと身分を偽っていた。彼の任務はエルケを籠絡し、ドイツのあらゆる機密情報を手に入れることなのだ。オットーは巧みにエルケに近づき、その心を捉えたのだったが…。

Where Food Is God

食に神が宿る街

「食に神が宿る街」新庄哲夫訳 TBSブリタニカ 1991

1992

The Button Man / In the Name of a Killer

猟鬼―ダニーロフ&カウリーシリーズ (新潮文庫)

〈カウリー&ダニーロフ〉シリーズ
「猟鬼」松本剛史訳 新潮文庫 1998
その夜またモスクワの路地裏に転がった死体からは、髪の毛とボタンが奪われていた。民警のダニーロフは、猟奇的な手口から連続殺人犯は異常者だと考える。だが被害者のひとりがアメリカ大使館員の女性だったため、事件にはFBIが介入することになった。風采のあがらぬロシア人刑事ダニーロフと、翳りをおびたFBI捜査官カウリーによる共同捜査が始まったが…。新シリーズ誕生。

1993

Charlie's Apprentice

報復〈上〉―チャーリー・マフィンシリーズ (新潮文庫)

〈チャーリー・マフィン〉シリーズ
「報復」戸田裕之訳 新潮文庫 1998
冷戦が終わって、上司も変わった。チャーリーは新人ガウアーの教育係を押しつけられ、憮然とする。一方、新生ロシアで対外情報部門のトップに昇りつめたナターリヤは、幼い娘を育てながら組織内の暗闘に耐え、チャーリーの行方を追っていた。そして北京ではロンドンに情報を送っていたイエズス会士が公安当局にマークされ、彼を出国させることがガウアーの初仕事に。シリーズ第九作。

The Ghost Stories

フリーマントルの恐怖劇場 (新潮文庫)

「フリーマントルの恐怖劇場」山田順子訳 講談社 1994/新潮文庫 1998
「あの世」に入れず、失われし魂を求めて「この世」に戻ってみると…。かつて殺傷し合ったKGB部員の霊と皮肉にも現世で鉢合わせするCIA部員「魂を探せ」。生前コメディアンとして失敗した男が、「死後の世界」で才能を開花させる。現世に提供したネタが絶賛され、死後漸く売れっ子になった男「ゴーストライター」など、世にも不思議な幽霊物語12編。技巧の粋を凝らした名手の異色短編集。

1994

No Time for Heroes

英雄〈上〉 (新潮文庫)

〈カウリー&ダニーロフ〉シリーズ
「英雄」松本剛史訳 新潮文庫 2001
口中を銃で撃たれた惨殺体がワシントンで発見された。マフィアの抗争に絡む事件かと思われたが、被害者がロシア大使館員だと判明。FBI捜査官カウリーは、急遽、モスクワ民警のダニーロフに協力を要請した。再度コンビを組んだ二人だが、捜査の前に立ちはだかったのはマフィアと癒着する民警上層部だった!国境を超えた捜査官コンビの英雄的活躍を描く、国際サスペンスの傑作。

1995

The Octopus:Europe in the Grip of Organized Crime

ユーロマフィア〈上〉 (新潮文庫)

「ユーロマフィア」新庄哲夫訳 新潮選書 1998/新潮文庫 2001
国境がなくなった「ひとつのヨーロッパ」。そこを我が物顔で闊歩するマフィア。彼らが牛耳る犯罪は、麻薬、売春、武器密輸に始まり、子供の臓器売買、テロリズムにまで拡大し、その不法な収益は激増している。またマフィアの背後で見え隠れするフリーメーソンという秘密結社の驚くべき正体とは?フリーマントルが18カ月、欧州各国を取材し、闇の世界を明らかにする衝撃のルポ。

1996

Charlie's Chance

流出〈上〉 (新潮文庫)

〈チャーリー・マフィン〉シリーズ
「流出」戸田裕之訳 新潮文庫 1999
ロシアからは法も秩序も消えていた。当局の権威は失墜し、幾多のマフィア組織が無軌道に鎬を削っていた。そしてチャーリーに未来はなかった。さらに、未来のない男に与えられたはずの任務は、思わぬ危険な方向へと彼を導いてゆく。米ロ両大国の思惑に揉まれ、屈折した愛情に揺さぶられながら、彼は因縁浅からぬ街で孤独な活動を展開する。今日的テーマと壮大な構想のシリーズ第十作。

The Mind Reader

屍泥棒―プロファイリング・シリーズ (新潮文庫)

〈プロファイリング〉シリーズ
「屍泥棒」真野明裕訳 新潮文庫 1999
EU(欧州連合)版FBIともいうべきユーロポール。そこに誕生した初の心理分析官、クローディーン・カーターは、ソルボンヌ出身の才媛だ。連続殺人、臓器窃盗、悪魔信仰、ハイジャック、幼児売買、マフィアの復讐劇…国境を越え、民族を越えて頻発する猟奇、凶悪犯罪に果敢にいどみ、プロファイリングを駆使して犯人をあぶり出す。スリリングに展開する待望の新シリーズ12話。

1997

The Profiler

屍体配達人―プロファイリング・シリーズ〈上〉 (新潮文庫)

〈プロファイリング〉シリーズ
「屍体配達人」真野明裕訳 新潮文庫 2000
月曜日、セーヌ川の遊覧船の舳先に飾られていた年若い女性の生首。さらに、火曜日、水曜日と、欧州各地にばらばら死体の一部が届けられた。FBI欧州連合「ユーロポール」特捜班に抜擢された心理分析官クローディーンは、フランスを震撼させたこの猟奇事件の犯人像割り出しに取り組んだ。だが、彼女の必死のプロファイリングを嘲笑うかのように、惨殺体が相次いで発見されていく。

1998

The Predators

虐待者〈上〉―プロファイリング・シリーズ (新潮文庫)

〈プロファイリング〉シリーズ
「虐待者」幾野宏訳 新潮文庫 2001
下校途中に誘拐された十歳の少女メアリ。彼女は、駐ベルギー合衆国大使令嬢だった。まもなく童謡をもじった犯行声明らしき電子メールが送りつけられ、FBI欧州連合版(ユーロポール)の心理分析官クローディーンが、犯人側との交渉役を務めることになった。わずかな手がかりから犯行の動機を探ろうとする彼女は、この事件が、虐待を好む小児性愛者たちの仕業だと気づくが…。

2000

Dead Men Living

待たれていた男〈上〉 (新潮文庫)

〈チャーリー・マフィン〉シリーズ
「待たれていた男」戸田裕之訳 新潮文庫 2002
異常気象で溶けたシベリアのツンドラ。その下から、後頭部を撃ち抜かれた男女三名の死体が発見された。男性二名は大戦当時の英米の軍服を着用し、女性はロシア人と見られた。身元の手掛かりをすべて剥ぎ取られた彼らは何を物語るのか?英米露三国の合同捜査を開始するに当たり、英国側ではモスクワのオフィスで紙飛行機作りに精を出すチャーリー・マフィンに白羽の矢が立った…。

2002

The Watchmen

爆魔〈上〉 (新潮文庫)

〈カウリー&ダニーロフ〉シリーズ
「爆魔」松本剛史訳 新潮文庫 2004
ミサイルが国連本部ビルに撃ちこまれた―双頭の弾頭にはサリンと炭疽菌が積まれていた。不発に終わり被害の拡大は免れたものの、ニューヨークやワシントンでは爆弾テロが続発。捜査の結果、使用された爆弾はいずれもロシア製と判明した。FBI捜査官カウリーは、急遽モスクワ民警のダニーロフに協力を要請する。ふたりは、国境を越えて三たびコンビを組むことになったが…。

King of Many Castles

城壁に手をかけた男〈上〉 (新潮文庫)

〈チャーリー・マフィン〉シリーズ
「城壁に手をかけた男」戸田裕之訳 新潮文庫 2004
ミサイル防衛を凍結する条約に調印すべくロシアを訪問した合衆国大統領夫妻が、ロシア大統領夫妻とともに銃撃を受ける。取り押さえられた犯人は亡命イギリス人の息子。三国合同捜査が開始されることとなり、例によってチャーリーにお鉢が回ってくる。だが、高をくくっていた彼が調べを進めるうちに、尋常ならざる陰謀の構図が浮かび上がってきた…。好評シリーズ、注目の新展開。

Ice Age

シャングリラ病原体〈上〉 (新潮文庫)

「シャングリラ病原体」松本剛史訳 新潮文庫 2003
南極のアメリカ観測基地からの連絡が途絶えた。現地に急行した救助隊は、無残に老衰死した4人を発見する。深くきざまれたしわ。肝斑。抜け落ちた白髪。白濁した眼球。36歳だった科学者が、5日間で90歳の老人へと激変していた。北極の英仏基地、シベリアのロシア基地でも同様な事態が発生。奇病の原因は未知の細菌か?あるいは新型の生物兵器か?巨匠が挑む近未来サスペンス。

2003

Two Women

知りすぎた女 (新潮文庫)

「知りすぎた女」松本剛史訳 新潮文庫 2006
義父が経営するウォール街の国際会計事務所の重役であるカーヴァー。彼は事務所が長年マフィアと深く関わっていることを突き止めた直後、謎の死を遂げる。この事件をきっかけにカーヴァーを愛した二人の女の運命が交錯する。夫を信頼してきた良妻ジェーンと愛人の経済記者アリス。皮肉にも二人は手を結び、真相を探り始めたが、マフィアのみならずFBIにまで追われる事態に…。

2004

The Holmes Inheritance

シャーロック・ホームズの息子〈上〉 (新潮文庫)

「シャーロック・ホームズの息子」日暮雅通訳 新潮文庫 2005
第一次世界大戦直前のロンドン。セバスチャンは、シャーロック・ホームズの実子ながら、伯父マイクロフトの子として育てられた。彼は、来たる戦争によってドイツと接触をはかり莫大な利益を狙う米国実業家の秘密結社を捜査する任務を請け負う。しかし、英国政府からは一切の資格や支援は得られない、という条件付だった。鬼才フリーマントルが初めて挑んだ冒険パスティーシュの傑作。

2005

The Holmes Factor

ホームズ二世のロシア秘録 (新潮文庫)

「ホームズ二世のロシア秘録」日暮雅通訳 新潮文庫 2006
第一次世界大戦前夜のロンドン。ホームズの息子セバスチャンは、ロシア情勢を探るようチャーチルから依頼を受ける。新聞記者を装い単身ロシアに潜入したセバスチャンだが、いきなり皇帝の秘密警察に逮捕されてしまう。釈放はされたものの常に尾行が付きまとう。ロマノフ王朝崩壊の噂を探るべく、なんとかスターリンと接触したセバスチャン。そこで彼が耳にした恐るべき情報とは。

2006

Triple Cross

トリプル・クロス〈上〉 (新潮文庫)

「トリプル・クロス」松本剛史訳 新潮文庫 2007
X字形の木材に縛られた死体がモスクワ市内の川に浮かんでいた。モスクワ民警のダニーロフはその拷問の痕にロシア・マフィアの影を見る。その頃、長い抗争の果てに「ボス中のボス」として名を馳せたオルロフは、米伊をまじえた巨大なマフィア同盟を目論んでいた。またもやFBIのカウリーと手を組んだダニーロフは意外な真実を知る。裏切りにつぐ裏切りが過去の亡霊を呼び覚ます。

Time to Kill

殺人にうってつけの日 (新潮文庫)

「殺人にうってつけの日」二宮磬訳 新潮文庫 2007
協力者の元KGBスパイに裏切られ、妻まで奪われた末に逮捕。元CIA工作員メイソンは、獄中で15年ものあいだ、彼らに対して鉄壁の復讐計画を練り続けていた。ハッキング技術の習得、肉体の鍛錬、周倒な下準備。あらゆる手段を駆使して元妻の幸福な家庭に迫る復讐者が、照準を合わせた意外な人物とは。情報のプロ同士が繰り広げるすさまじい頭脳戦、巨匠による最高峰サスペンス。

2007

The Namedropper

ネームドロッパー〈上〉 (新潮文庫)

「ネームドロッパー」戸田裕之訳 新潮文庫 2008
ネット詐欺師がハメられた!?ジョーダンは他人の個人情報を盗み出しては本人になりすまし、ネット上から財産を騙し取って優雅に暮らすプロの詐欺師。ひと仕事終えてニースにヴァカンス、出会った人妻アリスとは甘いアバンチュール…。しかし、帰国した彼を待ち受けていたのは訴状、罪名は姦通罪!敵はいったい誰なのか?その真の狙いは?スリリングな知的攻防戦が始まる。