J.G.バラード著作リスト

Bibliography

1962

The Wind from Nowhere

狂風世界 (創元SF文庫)

「狂風世界」宇野利泰訳 創元推理文庫 1970
どこから吹いてくるのか、烈風は徐々に風速を強め、世界の諸都市は次々と崩壊への道をたどった。人々は抗すすべもなく食糧と飲料水をたずさえて地下壕での生活をはじめた。波浪は海岸地帯をなめ、河川は涸渇し、火災が頻発する。世界はいずこからともなく吹き募る東風の前に屈しようとしていた。作者の記念すべき長編処女作。

The Drowned World

沈んだ世界 (創元SF文庫)

「沈んだ世界」峰岸久訳 創元推理文庫 1968
六、七十年前から起こった一連の地球物理学上の変動により、地球の表面は高温多湿の水浸しの世界となっていた。国連調査部隊イギリス隊に加わった生物学者ケランズは、激変した動植物の形態を調べながら水没した都市を次々に遍歴していった……。六〇年代の英国“ニュー・ウエーブ”運動を代表する旗手バラードの初紹介。

Billennium*

時間都市 (創元SF文庫)

「時間都市」宇野利泰訳 創元推理文庫 1969

The Voices of Time and Other Stories*

時の声 (創元SF文庫)

「時の声」吉田誠一訳 創元推理文庫 1969

1963

The Four-Dimensional Nightmare*
Passport to Eternity*

永遠へのパスポート (創元推理文庫 629-7)

「永遠へのパスポート」永井淳訳 創元推理文庫 1970

1964

The Burning World

燃える世界 (創元SF文庫)

「燃える世界」中村保男訳 創元推理文庫 1970

The Terminal Beach*

時間の墓標 (創元推理文庫 629-8)

「時間の墓標」伊藤哲訳 創元推理文庫 1970

1966

The Crystal World

結晶世界 (創元SF文庫)

「結晶世界」中村保男訳 創元推理文庫 1969
アフリカの癩病院副院長であるサンダースは、一人の人妻を追ってマタール港に着いたが、そこからの道は何故か閉鎖されていた。翌日、港に奇妙な水死体があがる。死体の片腕は水晶のように結晶化していた。それは全世界が美しい結晶と化そうとする無気味な前兆だった。バラードを代表するオールタイムベスト作品。星雲賞受賞。
「結晶世界」峯岸久訳 早川書房(世界SF全集) 1969
星雲賞海外長編部門(1970年)受賞

The Impossible Man and Other Stories*

溺れた巨人 (創元SF文庫)

「溺れた巨人」大谷圭二訳 創元SF文庫 1971
嵐の去ったあと浜辺に打ち上げられた巨人の死体。自転機能を停止した地球に訪れる時間の消失。臓器移植技術の発達で著しくのびた寿命とそれにまつわる人間模様。スクリーン・ゲームに興ずる退廃的な人々の話。超現実的世界を舞台に耽美的な幻想とエキゾチシズムを漂わせる“ヴァーミリオン・サンズ・シリーズ”を含む全九編。

1967

The Overloaded Man*
The Day of Forever*
The Disaster Area*

1970

The Atrocity Exhibition*

残虐行為展覧会

「残虐行為展覧会」法水金太郎訳 工作舎 1980
現代SF界の巨匠が「濃縮小説(コンデンスト・ノベル)」と銘打って、'60~'70年にかけて発表した連作集。内的風景とテクノロジー社会の風景が重畳交錯するメタフィクション。

1971

Chronopolis and Other Stories*
Vermilion Sands*

ヴァーミリオン・サンズ (ハヤカワ文庫SF)

「ヴァーミリオン・サンズ」浅倉久志ほか訳 早川書房(海外SFノヴェルズ) 1980/ハヤカワ文庫SF 1986
夢と狂気と倦怠に支配された砂漠のリゾート、ウァーミリオン・サンズには、詩人や芸術家、映画スターや富豪が群れつどう。彼らは、住人の心を反映して自在に姿を変える向心理性の家で暮らし、音響彫刻や歌う草花を愛好していた。晴れた日には、砂上ヨットで砂鰾狩りや雲の彫刻を見物にラグーン・ウエストへと出かける。そこではコーラルDの雲の彫刻師たちが、色とりどりのグライダーで飛びまわり、白い積雲に一角獣や美しい映画女優の肖像を刻んでいるのだ…。イギリスSF界の鬼才バラードが、エキゾティックなリゾートを舞台に奔放な想像力と華麗な筆致で描く連作短篇集。
野田昌宏『SFを極めろ! この50冊』

1973

Crash

クラッシュ (創元SF文庫)

「クラッシュ」国領昭彦訳 NW-SF社
「クラッシュ」柳下毅一郎訳 ペヨトル工房 1992/創元SF文庫 2008
六月の夕暮れに起きた交通事故の結果、女医の目の前でその夫を死なせたバラードは、その後、車の衝突と性交の結びつきに異様に固執する人物、ヴォーンにつきまとわれる。理想通りにデザインされた完璧な死のために、夜毎リハーサルを繰り返す男が夢想する、テクノロジーを媒介にした人体損壊とセックスの悪夢的幾何学を描く。バラードの最高傑作との誉れも高い問題作、初文庫化。
クラッシュ 《ヘア解禁ニューマスター版》 [DVD] Movie「クラッシュ」Crash, 1996
監督:デヴィッド・クローネンバーグ、出演:ジェームズ・スペイダー、ホリー・ハンター

1974

Concrete Island

コンクリート・アイランド

「コンクリートの島」大和田始,国領昭彦訳 NW-SF社 1981
「コンクリート・アイランド」大和田始,国領昭彦訳 太田出版 2003
閉ざされた三角地帯から男は脱出できるのか?あの『クラッシュ』と三部作をなす、幻の邦訳がついによみがえる!山形浩生による、17000字に及ぶ解説「J.G.バラード:欲望の磁場」を収録。

1975

High Rise

ハイーライズ (ハヤカワ文庫 SF 377)

「ハイ・ライズ」村上博基訳 ハヤカワ文庫SF 1980
現代の知的専門職にたずさわる人々、弁護士、医師、税理士、スチュワデスなどが住む40階建て高層住宅。二階の住人の一人テレビ・プロデューサーのワイルダーは、夜ごと建物内でくりひろげられるパーティが異様なまでの活気を帯び、階の高低にもとづく階級間の摩擦が激しくなってくることに気づいた。やがて、結婚当時は才気煥発だったが、今は子供の世話もせず、食事の仕度もせず怠惰になっていく妻を残し、ワイルダーは塵芥シュートからあふれたごみだらけの廊下を、一階一階、屋上へと自らの足でのぼっていくのだった……現代社会ヒエラルキーの崩壊を描き出した傑作長篇

1976

Low-Flying Aircraft and Other Stories*

死亡した宇宙飛行士 (NW-SFシリーズ (3))

「死亡した宇宙飛行士」野口幸夫訳 NW-SF社 1982

1977

The Best of J. G. Ballard*

ザ・ベスト・オブ・バラード (ちくま文庫)

「ザ・ベスト・オブ・J・G・バラード」星新蔵訳 サンリオSF文庫 1985/ちくま文庫 1988
SF界にニューウェーブ旋風を巻きおこし、現代SFをリードしたJ・G・バラード。「私は、宇宙ものに背を向け、宇宙の果てをのぞくのを終わりにして、視線をこんどは人間の内部に向け、心のなかや神秘的な時間の問題というまったく新しい方向に出発した」と宣言する著者の自選短篇コレクション。「時間が語りかけてくる」「強制収容都市」ほかバラード自身によるメニューは、その手法を知り、その作品世界を楽しむための最良のテキストだ。序文としてバラードの文学宣言、また各作品ごとに自身の解説を付す。

1978

The Best Short Stories of J. G. Ballard*

1979

The Unlimited Dream Company

夢幻会社 (創元SF文庫)

「夢幻会社」増田まもる訳 サンリオSF文庫 1981/創元SF文庫 1993
空を飛ぶ夢にとりつかれたおれは、ある日空港からセスナを盗んで飛びたった。だがセスナは郊外の閑静な町シェパトンに火だるまとなって墜落する。住民たちの救助で一命をとりとめるが、なぜかこの町から脱出できずに過ごすうち、身のまわりには奇妙な出来事が起こり始め…。やがて町は熱帯のジャングルと鳥たちの楽園へと変貌してゆくのだった。鬼才バラードの到達点を示す傑作。

1980

The Venus Hunters*

1981

Hello America

22世紀のコロンブス (1982年) (World SF)

「22世紀のコロンブス」南山宏訳 集英社(ワールドSF) 1982

1982

Myths of the Near Future*

1984

Empire of the Sun

太陽の帝国

「太陽の帝国」高橋和久訳 国書刊行会 1987
太陽の帝国 [DVD] Movie「太陽の帝国」Empire of the Sun, 1987
監督:スティーヴン・スピルバーグ、出演:クリスチャン・ベイル、ジョン・マルコヴィッチ、ミランダ・リチャードソン

1985

The Voices of Time*

1987

The Day of Creation

奇跡の大河 (新潮文庫)

「奇跡の大河」浅倉久志訳 新潮文庫 1988
みずから望んで、砂漠化の進む中央アフリカの奥地に赴任した医師マロリーは、憑かれたように潅漑計画にとりくんでいた。が、そんな彼を嘲笑うかのように、突如、サハラ砂漠に巨大な川が出現する。マロリー川と名づけられたその大河を殺すべく、彼はあやしげなテレビ・プロデューサーとともに、水源を目指す奇妙な旅に出発した…。『太陽の帝国』のバラードが放つ話題の最新長編。

1988

Running Wild

殺す (創元SF文庫)

「殺す」山田順子訳 東京創元社 1998/創元SF文庫 2011
6月の土曜日の朝、ロンドンの超高級住宅地で住人32人が惨殺された。高い塀と監視カメラに守られた住宅地で、殺されたのはすべて大人。そして13人の子どもたちは何の手がかりも残さず、全員どこかへ消えていた。誘拐されたのか?犯人はどこに?2ヵ月後、内務省に事件の分析を命じられたドクター・グレヴィルは現場を訪れるうちにある結論に到達する。鬼才が描く現代の寓話。

Memories of the Space Age*

1990

War Fever*

第三次世界大戦秘史 (福武文庫)

「ウォー・フィーバー」飯田隆昭訳 福武書店 1992
「第三次世界大戦秘史」飯田隆昭訳 福武文庫 1994
1995年1月27日午後6時47分、第三次世界大戦勃発…そして終結へ。その間わずか4分、核戦争をスラップスティック風に描いた「第三次世界大戦秘史」。エイズが蔓延した21世紀における性の様を描く「エイズ時代の愛」。中東紛争を戯画化した「ウォー・フィーバー」など、近未来を舞台にイマジネーションを刺激する14篇を収録したバラードの最新短篇集。

1991

The Kindness of Women

女たちのやさしさ

「女たちのやさしさ」高橋和久訳 岩波書店 1996
日本占領下の上海で物語は始まる。収容所に収容されたイギリス少年は、戦後になっても根源的な喪失感と新たな戦争の恐怖に苦しめられる。世界の終末のイメージと戦争体験から自己の再生と救済を求める男の物語が交差し、戦後世界をダイナミックに描く。名作『太陽の帝国』を発展させたSFの巨匠の自伝的長篇小説。

1994

Rushing to Paradise

楽園への疾走 (創元SF文庫)

「楽園への疾走」増田まもる訳 東京創元社(海外文学セレクション) 2006/創元SF文庫 2009
「アホウドリを救え!いますぐ核実験をやめろ!」少年ニールはタヒチ沖に浮かぶ島へ向かうデモに参加していた。運動の中心となる四十代の女医、ドクター・バーバラに惹きつけられたのだ。初めは普通の環境保護運動だった。だが、島に居すわった彼らに世界中の注目が集まったときから、なにかが狂いはじめた。楽園の果てに見いだされたものは?現代の予言者バラードの問題作。

1996

Cocaine Nights

コカイン・ナイト (新潮文庫)

「コカイン・ナイト」山田和子訳 新潮社 2001/新潮文庫 2005
地中海に面した理想の高級リゾート地でその凶悪事件は起こった。五人が殺され犯人は逮捕。だが、本当に彼の犯行なのか?口をつぐみ、快適この上ない生活を享受する住人たち。エロスと犯罪が見え隠れするこのミステリアスなヴィラで、弟の無実を信じ、調査を始めた旅行作家が見たものとは…。現代イギリス文学界最大・最高の作家が挑む人類の未来、驚愕の結末が待つサスペンス。

A User's Guide to the Millennium: Essays and Reviews**

J・G・バラードの千年王国ユーザーズガイド

「J・G・バラードの千年王国ユーザーズガイド」木原善彦訳 白揚社 2003/2009

2000

Super-Cannes

スーパー・カンヌ

「スーパー・カンヌ」小山太一訳 新潮社 2002
銃声が静寂を破り、ビジネス・エリートたちの超楽園に闇が、ゆっくりと、口を開く―現代文学の巨人が挑む人類の未来、ミステリの快楽。

2001

The Complete Short Stories of J. G. Ballard*

2003

Millennium People

千年紀の民 (海外文学セレクション)

「千年紀の民」増田まもる訳 東京創元社 2011
ヒースロー空港で発生した爆破テロ。精神分析医デーヴィッド・マーカムはテレビ越しに、事件に巻き込まれて負傷した先妻ローラの姿を目撃する。急ぎ病院に駆けつけたが、すでに彼女の命は失われていた。その「無意味な死」に衝撃を受けて以降、ローラ殺害犯を捜し出すためデーヴィッドはさまざまな革命運動に潜入を試みるが…。新たな千年紀を求め“革命”に熱狂する中産階級。世紀のSF作家バラードの到達点。

2006

Kingdom Come

2008

Miracles of Life

2009

The Complete Stories of J. G. Ballard*


Web Links

  1. ウィキペディア
  2. Internet Speculative Fiction Database